表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第7章 エルフの村
217/475

第2話 村長に報告

ケイコの実家でお茶を頂いて、次は村長!


つまり、ここからが本番だ!



「そんちょー、入るねー。」


相変わらずケイコはズカズカと村長宅に上がっていく。


どういうことなの?


理解の範疇を超えている。


これ、何度見ても困惑するんだろうな。



奥からケイコが村長の手を引っ張って出てきた。


「みなさん、お疲れさまでした。本当に助かりました。マイールのエルフ一同心より感謝申し上げます。ありがとうございました。」


「いいんですよ、村長、そんなこと気にしないで下さい。」


「早速ですけど、掃討済みの拠点に、既にエルフが派遣されているのでしょうか?」


「はい。すでに動き始めていて、明後日には、5つ全ての集落で、復興作業が始まるはずです。」


「素晴らしい!人間側とは全然違いますね!」


「・・・」


あ、いけね。


村長から見れば、一応俺は人間側なのか・・・。


“そもそも、人間側の特別掃討奪還連隊が、グッズグズじゃなければこんなことにならなかった”


そんな声が聞こえてきそうなところを、村長も村長で抑えてくれているというのに・・・。



「軽率な発言をしてしまい、すいません。」


「いえいえ。」


「中央の集落にある牢に、ゴブリンとオーガを分けて投獄しています。」


「えー?」


「大丈夫ですよ。弱っていますし、武器は持っていませんから。」


「あぁ、良かった。」


「なぜ今回のような事件が起こったのかを調査する際に、何かの参考になればと思って。」


「あ・・・そういうことでしたか。ご配慮ありがとうございます。」


「原因が分かるといいですね。」


「はい。それはそれとして、お礼を・・・」


「それでしたら、3つ宜しいですか!」


「み・・・3つも!?」


「そうです、3つもです!」


村長が目をひん剥いて、のけぞったままだ。


待っても居られないので話を続けることにした。


「1つ目は、私の水属性取得のご協力を頂きたい。」


「へ?」


「2つ目は、そこにいるグラーシュの水属性の取得」


「はぁ」


「3つ目は、人間側・・・今回の特別掃討奪還連隊の連隊長リーチ伯爵との調整です。」


「・・・」


「できますか?」


「はい・・・金品的なものは?」


「んー、今回は要りません。そもそも村長とは偵察目的での行動という話しかしていません。」


「え?」


「偵察ついでに拠点を落したのは、私の独断によるところです。」


「でも、現に我々マイール山のエルフは、あなた方のおかげで、災厄から免れることができました。」


「そうですね。だから、“エルフを助けた”って事で、“水属性の加護”を受けたいんですよ。」


「はい・・・。」


「3つ目については、リーチ伯爵に私たちが“自分がやった”と言っても、信じて貰えなさそうなのでね」


「そうなんですか?」


「えぇ。お恥ずかしい話ですが、グラーシュが冒険者として仮登録しているだけですし、実績はまだ無いので。」


「そうなんですか。」


「はい。なので、マイール山のエルフの公式声明的な物で“グラーシュとその一行が為した”と表明したうえで、リーチ伯爵との話合いを行っていただきたい。」


「なるほど。」


「いかがですか?」


「分かりました。3つ目は私一人で決めれませんので、先に水属性の加護を受けて下さい。その間に調整を致します。」


「ありがとうございます。」


「私は、早速、今回のエルフ側の関係集落の村長に話を付けてきます。」


村長は、踵を返して立ち去ろうとした。



「ちょっと待ってください!」


俺の声にビクっと体をさせた村長がこちらを向く


「何か?・・・」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ