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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第6章 特別掃討奪還連隊参加(後編)
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第20話 グラーシュの活躍

ケイコのピンチと分かってスイッチが入ったのか、グラーシュが、鬼のように強い。


まじで、ゴブリンはおろか、オーガのだろうと、お構い無しで、ちぎっては投げちぎっては投げ。


ゴブリンがグラーシュの蹴りを両手で防ごうものなら、一撃で両方ともへし折って、ぷら~んってなってるし・・・。


そもそも、間合いの獲り方が絶妙だから、回避しているつもりのゴブリンも、被弾して弾け飛んでいる。


打撃がミートした瞬間に、爆ぜているのもいる。


オーガと組み合っても、そのままねじ伏せるし・・・まじでドン引きのレベル。


もうメチャクチャだ。


容姿端麗のスーパーモデルが、ゴブリンとオーガを赤子の手をひねる様に扱う光景が、目の前に広がる・・・。


見ているこっちは、自分の中にある既成観念と視覚情報のギャップに、頭がバグってくる。



ゴブリンもオーガも、大変だな。


だんだんと、可哀想になって来たわ。


唯一のメリットは・・・。


グラーシュに蹴って貰えると“見える”んだけど、その直後に蹴り飛ばされて、あの世に不時着だ。


もしかすると“見えた”って自覚する前に、最高に気持ちよく昇天してるかもしれない。


グラーシュと喧嘩するのは絶対にやめよう。


仲良くしてても十分“見える”・・・じゃない!




結局、グラーシュが全てを終えたとき、息一つ上げていないし、指環を使うことも無かった。


多分、困っていないのだろう。


このグラーシュの強さからすると、城門の破壊も指輪無しで全然平気だったかもしれない。


でも、城内での戦いを考慮して、城門だけは指輪を使ったんだろうな~。


ヤバいな。


ラゴイルが、護衛にグラーシュを付けていたのも分かるわ。


俺が守る必要なさそうだもんな。



「お疲れ様~。」


「ルラン様・・・お疲れ様です。」


ここからが本番って感じで、グラーシュは“余熱”が抜けてない様子だ。


ちょっとクールダウンしててね。




「ケイコもお疲れ様。」


「うん。」


「魔法使えたね。」


「うん。」


「良かったね。」


「うん。」


「これで特待生、間違い無しだね。」


「・・・」



「どうしたの?」


「だって、ここでの活躍は誰も見てないじゃん。」


「俺が見てるじゃん。」


「誰がルランの話聞くの?。」


ガーン!


そうだった。


攻めて他の中立な立場のエルフとか居てくれればよかった。



「ってことは、女性保護の実績2件で上手く立ち回るしかないね。」


「うん。」


「きっとうまくいくよ。」


「うん。」



“投獄完了しました。”


タイミング良くアルディからの思念が飛んできた。


「無事に5拠点の掃討完了―っ!!」


「やったー!」


ケイコも大喜びだ。


「みんなお疲れさまでした~。」


「お疲れさまでした。」


気が付くと、すっかり、いつもの笑顔が素敵なグラーシュに戻っていた。


良かった~。




「さて、ケイコ、集落まで送るよ。」


「ありがとー!」


そう言うとケイコはストークに跨った。


「え?」


俺とじゃないの?


いや、少女に興味があるわけじゃないんだけど、ここまでずっと俺と一緒にラムーに跨っていたから、てっきりラムーに乗ると思っていたのに。


「おねぇちゃんと行く!」


おねぇちゃん?


年下の兄弟がツボな一人っ子のグラーシュと、妹で末っ子の少女ケイコ・・・


そうか、うまい事バランスするんだな。


でも、これはこれでOKだ。


グラーシュがエルフの少女ケイコを助けた。


見て分かり易い証拠として、ケイコが慕っているってなるからね。


「りょーかい。それじゃあ、シュッパーツ!」


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