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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第6章 特別掃討奪還連隊参加(後編)
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第14話 独身男の鑑

通された家の中に入ると驚いた。


清掃が行き届いて、実にきれいだった。


俺の1人暮らしで、一度たりともこんなにきれいだったことは無い。


部屋の汚い俺が転生できたのだから、ここの住人だったエルフも転生していればいいなぁ。



「ルラン、凄いよ。ちょっと来て!」


「おいおい、泊めさせて貰うだけって話で、室内を物色して良いなんて言われてないぞ!」


「いいからいいから。」


「はぁ、わかった。行くよ。」


・・・


ケイコに呼ばれた先は書斎だった。


「こ・・・これは?」


魔導書の類が壁一面にびっしりだ。


キレイに整頓されている。


全ての属性が揃っているし、まるで魔導書の図書館か?


「凄い・・・。」


これをすべて習得していたら、亡くなってしまうことは無かったのかもしれない。


「でしょー?」


いや、ケイコが凄いわけではないのに・・・。


なんだろう、エルフである事を自慢しているのかな?


俺を人間扱いしてくれているのはありがたいけど、俺人間じゃないらしいんだよね。


「この聖地を守るエルフは、水属性しか使えないんじゃなかったっけ?」


「はぁ?エルフが水属性しか使えないわけないでしょ?」


「どういう事?」


「この地に居るから水の精霊の協力を得やすいの。だから、水属性の魔法が強く使えるの。別の他の属性も使えるし。」


「そういうことか。ケイコはどんな属性を使うの?」


「水と風と火属性を持ってる。」


「3つも?凄いじゃん!」


「エルフにとっては、普通だよ。」


「ははは・・・そっか。」


そうなのか・・・何も持っていないなんて言ったら軽蔑されるんじゃないか・・・。



・・・


「困ったなぁ。」


「どうしたの?」


「ここにある本を読んでみたいなぁ・・・。」


もしかすると、ここにある本の中に、属性の無い男を救う“聖書”がありそうなのに・・・。



「物色はダメだもんねー?」


「そう・・・。でも、まぁいっか。」


「いいの?」


「こういう魔導書が存在するって事は分かったから、それだけでも有難いよ。」


旅を続けていれば、いずれは好きなだけ読み漁れる機会も来るだろうさ。


「ふーん。」


「用意されている食料を頂いて、さっさと寝よう。明日も早いよ。」


「はーい。」



・・・


・・・・・


朝を迎えた。


今日が最終日になる・・・はず。


気が付けば、おじいさんと先生に合わないのが2日となった。


転生してからこっち、出会ってからは毎晩毎晩会っていたから、かなりの寂しさを覚える。


身支度を済ませて玄関に行くと、すでにエレナは準備を済ませ、2頭の黒馬の世話も済ませていた。


ナイス、エレナ!



「おはよー」


ケイコも起きてきた。


「よく寝れた?」


「うん・・・」


「今日でラストだと思う。一日よろしくね」


「うん・・・」


ケイコ・・・寝れてないな。


どうせ、“明日、何が何でも成果を上げるんだ!”と自分で自分にプレッシャーをかけて・・・。


フラグになるから、これ以上は考えないでおこう。


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