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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第6章 特別掃討奪還連隊参加(後編)
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第9話 拠点の中

俺の召喚で強化されて、見紛うこと無き“万夫不当”となった2人の猛将が無傷で、入り口でもないところから拠点内へ突入し、大混乱のゴブリンとオーガを襲う。


ゴブリンやオーガの鎧や兜は全く意味をなさず、一刀の下に両断されていく。


偵察用の光の粒子から送られてくる映像は、一方的な掃討戦そのものだった。


・・・


・・・・・


「ねぇ・・・」


ケイコが口を開いた。


「何?」


「静かになっちゃったような気がするんだけど・・・もしかして、もう終わったの?」


既に二人からの思念で掃討完了という報告を受けていたが、ケイコに不審がられないように黙っていたが、流石に気付かれたか?


大混乱を生じているゴブリンとオーガの悲鳴や雄叫びが全く聞こえなくなったのだから、隠しようがないけど、ケイコには見えてない訳だから・・・。


「ん-、どうかな。見に行ってみるかい?」


ネロアとオルフは居ないから、ケイコと2人で、てくてく歩いて行った。


近づくにつれて、ケイコの顔が青ざめいった。


拠点に入った時には、勝利への核心よりも、1,000体ものゴブリンとオーガの死体にドン引きしている。


ケイコにとっては、覚悟も不十分のまま作戦開始したし、一度に見る量じゃないもんね。



“地下スペースに生存者有り!”


アルディから思念が飛んできた。



ケイコと2人で急いで向かった。


巨大な鉄檻の中に、女性たちが居た。


しかし、全員、外傷を負っていて、ゴブリンに襲われた後のようだった。


窮地と見るや、子孫を残そうとしたか・・・。


本能に純粋というべきか・・・理性の欠片も無いのか!というべきなのか。


単に開放しても、無事に人里までたどり着けるか分からない・・・。



「ケイコ、ここから一番近いエルフの里まで、どのくらい?」


「5kmくらい離れたところにある。」


「5kmか・・・」


「よし、急遽予定変更。エルフの里まで連れてって、保護してもらうよ。」


「えー!」


「拠点は落としたんだ。ここを奪還するために移住してくるなら、この女性達への対応は、遅かれ早かれ必要になるんだし、放っておけないし。」


「そりゃあ、そうだけど。」


「ケイコ、集落に着いたら、説得、お願いね。」


「できるかな~。」


「実績になるんじゃない?“ゴブリンに拉致監禁されていた人間の女性を、エルフの里で保護するように尽力した“って。特待生いけるでしょ。」


「ルランって・・・」


「なんだよ。」


「なんでもない!やってみるよ。」


「そう来なくっちゃ。!」



保護女性達の体を隠すのに使えそうな布を見つけて、身にまとわせた。


身も心も傷付き、疲労困憊している女性達に、5kmの道のりを歩かせることは、心苦しくてできない。


急遽、光の粒子で馬車を成形し、ネロアとオルフに引かせた。


「ケイコ、行くよ!」


ふと見ると、ケイトは唖然としていた。


「ルラン・・・、転移魔法が使えるんだね。しかも、こんなデカい物を出せるなんて、どうなってるの?」


俺の声に我に返ったはずのケイコだったが、意味の分からないことを言っていた。


転移魔法で物を出す?


どういうことだ?


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