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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第5章 特別掃討奪還連隊参加(前編)
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第19話 惨劇の実態

作戦本部から少し離れたところで、飯の支度やら雑務をこなしていると、次々に負傷兵がやって来た。


重傷、重体な者が多い。


しかし、毒に侵されている者がほとんどだから、助からないだろう。


第1部隊は、リーチ伯爵が選んだ精鋭の集まりと聞いていたから、始まってみれば、士気が徐々に高まって、すんなり相当・奪還を済ませると期待していたのに。



同じように、期待していた“秘策”は・・・なかったという事か。


気になって作戦本部を覗いてみたら、酷い結果が集計された後だった。


第1部隊だけで、死者50名、負傷者100名以上・・・。


はっきり言って、第1部隊はほぼ壊滅だ。


ゴブリンとオーガが想定の倍だったとして、こんなに一方的な惨劇になるんだろうか・・・。



こうなると後方支援どころの話ではない。


立場を気にしている場合でもないだろう。


「ゴブリンやオーガは、追撃していそうですか?」


思い切って、リーチ伯爵に質問してみた。


「今のところ、その兆候は無いが、こちらからの攻撃が無いとわかれば・・・、分からない。」


ここに攻めてこられたら、本当に全滅するんじゃないのか・・・。




「エルフ側の援軍は?」


「くっ!」


「無かったんですか?」


「あったにはあったが、10人位の魔法使いが来ただけだ!」


魔法を使うエルフ10人って少ないのかな?


なんかすごく、強そうな気がするけど。


なんか、思ってたんと違う・・・。


何かがおかしい。




「失礼します。」


リーチ伯爵に一礼して、作戦本部を出て、自分のテントに戻った。


「ちょっと、様子がおかしい。」


「どんなふうにですか?」


グラーシュが不思議そうにこちらを見てきた。


「それがよく分からないから、今から戦地を偵察してみる。」



第1部隊の攻略対象の拠点に向けて、偵察用の光の粒子を飛ばしてみた。



は!?


どこがゴブリンとオーガ200匹だ・・・。


どう見ても1,000は居るじゃないか。


斥候は何を見てきた?



拠点の中は・・・おびただしい数のエルフと人の死体の山だ。


酷い・・・。


いや、酷いなんてもんじゃない。


突然の吐き気を抑えられずに、3人の前で吐いてしまった。


「ごめん、グラーシュ。」


「何があったんですか?」


「ちょっと待ってて。」



他の攻略対象はどうなってる?



俺らの左隣の伯爵の部隊・・・全滅。



右隣の伯爵の部隊・・・生存者は伯爵と2名だけ、こちらに向かっていて、もうすぐ到着するが、追手のおまけつきだ。



子爵の部隊は・・・最左翼も最右翼もほぼ全滅。


だけじゃない!


連れて来ていた女性たちで生き残っている者は、そのまま拉致されて・・・。



「最悪だ。」


エルフ側の援軍は、ほぼ撤退している。


が、俺らの攻撃対象に援軍に来た部隊は、まだ撤退が完了していない!


エルフ側からすると、ここが援軍先で一番奥だからか。


ヤバい。


エルフの男性4名と少女1名が、撤退の為に奮闘中だ。



「グラーシュ、よく聞いて。」


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