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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第5章 特別掃討奪還連隊参加(前編)
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第10話 遠征中の夜の罠

「話は聞いてませんが、なんとなくは分かっています。」


「そうかい、で、どこに付くんだ?」


いきなりな奴だな。


「まだ、見定めているところじゃなかったかな。詳しく聞いてませんので、もしかすると決まっているかもしれませんけど。」


「・・・」


「あなたは?」


「俺か?・・・そうだな・・・邪魔したな。」


そう言うと、さっさと帰ってしまった。


分かり易い奴だ。


知りたいことを聞けなければ、用は無い・・・か。


どこにでもいるなんだな、この手のタイプの人は。


他のところに当たりに行ったんだろう。


真っ先に殺されなければいいんだが・・・。



嫌なことは想像するのやめて、冷静に考えると・・・。



有名どころは始めから談合しているだろう。


何せ、子爵は根回しして、正攻法で、女を兵に加えているんだから、様々な談合が既に完了していてもおかしくはない。



そんな中、行軍始まってから、ヒアリングから始めているようでは・・・。


“俺マヌケです”って言って歩いているようなものじゃないか。



まぁ、もっとも、そんなこと無いだろうって思って、何にも動かなかった俺が一番マヌケなんだけどさ。



だとしても、積極的に自ら“マヌケです”って言いふらす必要は無い。


いっそ、隠して、周りには既にどこかに付いているんじゃないかと勘違いさせて、狙われないようにした方が良いだろう。



こりゃあ、戦闘と帰路におけるグラーシュ護衛って任務が増えたな・・・。


ってか、報酬よりもグラーシュ護衛が優先だ。



本人が狙われていると自覚の有無で、護衛の効率は全く異なる。


明日グラーシュの起きたところで説明しておこう。



百戦錬磨の冒険者達に、戦闘から、報酬の受取まで狙われるのか・・・。


最後までヒリヒリしたストレスの掛かる仕事ってなわけだ。



「交代します!」


アルディがテントから出てきた。


「ありがとう、よろしくね。」



テントの中は、エレナとグラーシュが寝てる・・・。


アルディは・・・ここで寝ていたのか・・・。


こんなん、寝れんぞ・・・。


いっそ徹夜するか・・・。


どうせ、明後日まで、移動だけだし。


テントを出てみた。


アルディが無言で首を振っている。


はぁ・・・分かりましたよ。




テントに戻って、アルディーの寝ていたスペースを探した。


3人が川の字になって寝ていたのか・・・その真ん中がグラーシュ。


ヤバいな。


空いているスペースに横になった。


するとグラーシュが寝返りを打ってこちらを向いた。


俺の胸に手を乗せてきた。


・・・


寝ぼけているのか?


・・・


「ルラン様・・・」


俺の耳元で、小さくささやいてきた。


それに答えるように、頭にまで鼓動が響き始める。


お構いなしに、グラーシュの手が俺の体を這う・・・。


吐息が・・・耳に掛って・・・




や・・・


やば・・・。


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