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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第5章 特別掃討奪還連隊参加(前編)
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第9話 予想していた想定外

「おいおい、聞いたか、子爵の部隊はどこもかしこも女を連れ込んでるぞ。」


「俺も聞いたぞ。20人位は居るみたいだな。」


「100人中20人が!?やべぇな、それ。目的地に着いた時には腰が立たねぇんじゃねぇの。」


「どうしてそんなにいるんだよ。今日貴族どもが来た時にはそんな大所帯じゃなかったじゃねぇか。」


「バカだな。裏で根回しして、ギルドに冒険者登録させて、冒険者扱いで参加させてるんだよ。」


「さすが、子爵様たちは考えることが違う。」


「それに、“南の英傑”に圧力掛けて募集したから、精鋭揃いで楽勝って考えたんじゃねぇか。」


「とってもお強いエルフとの挟み撃ちだしな。」


「聞けば、エルフの方が困って要請して来たんだろ?エルフが必死で戦うだろうからな~。」


「はぁ。俺も子爵の部隊に入りたかったなぁ。」


自分のテントまでの移動で、漏れ聞こえてくる話が、酷い。


おいおい、大丈夫なのか、この“特別掃討奪還連隊”なる一団は!


俺の4頭も危ういな。


「ちょっと、アレがアレなので、テント前をアルディとエレナと俺で交互に見張って、今夜は休むことにしまーす。最初は俺が見張るね~。」


「え?私は見張らなくていいんですか?」


「グラーシュ、忘れたの?俺らは形式上、グラーシュの従者なんだよ。グラーシュは中で休んで。」


「そんなことできません・・・」


「そしたら、良く休んで、明日の給仕は俺の分も頑張ってくれるかな?」


「はい。」



・・・


・・・・・


「こんばんは。」


俺の見張りも終わりに差し掛かったころ、松明も使わずに近づいてきた男に声をかけられた。


ビックリしたけど、切り捨てる訳にもいかず、様子を見ることにした。


「こんばんは。」


「あんた、美人さんの従者だったな?」


「そうですが、どんなご用件ですか?」


「いや、大したことじゃない、ちょっと聞きたいことがあってさ。」


「何です?」


「あんたんところは、どこに付くことにしたんだい?」


「付く?」


「・・・」


「なんですか?」


「驚いたな、何も考えてないのか?」


「え?」


「おいおい、あの美人さんから、報酬の話は聞いてないのか?」


「いえ、聞いてますよ。掃討・奪還を済ませて、帰ってから“南の英傑”に届く報酬を山分けでしたよね?」


「それを聞いて、あの美人さんから、それからの話を聞いてないのか?」



やっぱりか。


嫌な予感はしていたんだ。


成功した後の帰り道、頭数を減らせば、一人頭の報酬額が増える。


ゴブリンとオーガの総数からして、“南の英傑”の集めた精鋭にしてみれば余裕で達成となるだろう。


戦闘に紛れて、知名度の低い奴を暗殺・・・


帰路でも、負傷兵を暗殺・・・


想像したくなかったから、思考の外に追いやっていたが、やはり無視できそうにないか。


特に、俺らは知名度0の、ギルド仮登録。


当たり前のように、暗殺対象だよね。


それを回避したいなら、早々に、有力な派閥を見極めて、すり寄るのが良いって事になる・・・。



で、この男は、何だ?


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