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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第4章 王都(南部)
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第30話 直面した初仕事の内容

“マイール山にはエルフが住んでいるが、マイール東には人間たちの集落がある。”


“そのマイール東側から、オーガがゴブリンを連れて侵攻してきた。”


“侵攻がなぜ始まったかは不明。”


“エルフの協力を得た人間たちの抵抗により、状況は拮抗していた。”


“しかし、最初の村が落とされて、状況が一転した。”


“ゴブリンと住民の交配が進み、ゴブリンの数が増加。”


“数に物を言わせて、いくつも集落が落とされてしまい、いずれも、拠点化してしまっている。”


“集落の奪還、オーガとゴブリンの一掃をすることになったが、拠点を1つずつ潰すと、取り逃がしたオーガやゴブリンが残った砦に集中してしまう。”


“だから、拠点は出来るだけ同時に攻略をする。”


“マイールに北側で面しているミーヴ侯爵は、この一件について戦力の投入を考えていない。”


“それに同調してか、バーエン侯爵も、王都が対応すべきだと静観している。”


“これを受けて、王都軍とマイール山のエルフで対応することになったが、王都軍だけでは戦力が不足するため、南の市街地にて、広く一般ギルドに協力要請を出した。”


“ギルドで募集して集まった義勇軍と、マイール山のエルフたちで挟撃する。”



ん-、これ・・・マジか?


この世界の常識の無い俺には、はい、そうですねって信じることができない。


でも、募集したいがために書かれた募集内容と、実際は違うことなんてザラだし。


今ここで、職員に詰問しても仕方ないか・・・。



「グラーシュぅ。マイール山ってのは王都の南西の山だったよね?」


「はい。」


ゴブリンは、確か“妖精”だったな。


俺の思っているカワイイ“妖精”の概念をぶっ壊してくれて、無様に敗走させられたアレだよな。


ってことは、オーガも“妖精”なんだろうな。


妖しい精霊ってことなのかな?


知らんけど。


まぁ、依頼内容は何となく分かった。


この内容って・・・もう戦に近いなぁ。




なんでこう、1つずつって感じにならないんだろう。


俺が入社した企業もこんな感じだったな。


名目上は人材育成プログラムがあるって言ってたのに。


いざ入社したら、作り込まれた人材育成プログラムなんてなくて、ひたすら目の前の仕事に追われて、一つ一つステップアップなんで夢のまた夢・・・。


結局、状況に揉まれて、来る球を選ばず、ひたすら打ち返すように、与えられた仕事に取り組むのみだった。


手にしているのが木製バットみたいなものなのに、たまにバスケットボールやらボーリングの球みたいな・・・めちゃくちゃな仕事が飛んできて・・・。


ここでも、結局同じか。


計画的に俺がやろうとしても、なかなか計画通りには進まないもんだな・・・。



・・・


「やります?」


グラーシュが俺の顔を覗き込んできて、我に返った。


「やってみよう。」


「はい!」


グラーシュの気持ち良い返事には悪いけど、依頼初挑戦だし、ダメならどさくさに紛れて逃げちゃえばいいんだし。



「すいませーん。」


グラーシュがさっきの女性職員に話しかけた。


「ご一読いただけましたか?」


「はい。」


「何かご質問等ございますか?」


忙しくても丁寧な対応だ。


色々分からないから、お言葉に甘えて・・・。


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