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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第4章 王都(南部)
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第29話 南の英傑初訪問

“南の英傑”の館に着いた。


手筈通り、グラーシュを先頭に入ることにした。




門のすぐ内側にある守衛所からゴツイ衛兵が、出てきた。


なんだか物々しいな。


「見ない顔だな。何の用だ!」


「お仕事を貰いに来ました。何やら大きな仕事が入ったと噂を聞きましたので。」


「ふん、そういうことか。」


「カードを見せろ!」


「まだ登録は済ませていませんので、持っていません。」


「なんだぁ?ど素人かぁ?」


「失礼な人ですね・・・。」


グラーシュがイラっとし始めた。


やば、あわてて、グラーシュの服の端を、ちょこっと引っ張ってみる。


こちらを見て落ち着いたみたいだ。


良かったぁ。


グラーシュは美人さんだけど、結構血の気が多いのね。


それとも今日は虫の居所が悪いのかな。


普段俺と接してくれているときはそんな雰囲気が無いから、焦ったわ。


「高名な“南の英傑”さんにて、是非お役に立ちたいと思ってまして、勉強不足のところはひたむきに精進いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。」


グラーシュの丁寧な言葉に気を良くしたのか、下から舐めるようにグラーシュを見て一言。


「まぁ、いい。ついて来い。」



結局、物腰の柔らかい美人に弱いんかい!


俺もそっち側だから、気持ちは分からんでもないけど・・・。


しかし、このギルドがずっとこの調子だと、骨が折れるぞ。


・・・


だだっ広い正面広場を通って、館に入った。


館の中は、人で溢れかえっていた。


受付も増員して対応しているようだ。


カウンターの中だけではなく、カウンターの外に出て対応している。




「いらっしゃいませーっ!」


女性が声をかけてきた。


「活気がありますね。大きな仕事でも入ったんですか?」


つい口を出してしまった。


やば。


グラーシュを見ると、どうぞどうぞと言わんばかりだ。


それならそれで。



「そうですね。人数が必要な仕事が入りまして。」


「こいつらは、まだ登録も済ませていないド素人だ!」


なんだ、衛兵まだ帰ってなかったのか。


取り次いでくれるのは嬉しいけど、もうちょっと丁寧に対応できんのか。



「そうですか・・・でも、状況が状況で・・・。この依頼に参加して頂けるなら、鑑定や実技試験など無しで、名前だけ頂ければ登録を受け付けます。」


なんか・・・相当困っているようだな?


「どうせ、死んじまったら、鑑定とかしなくて済むもんな。」


「そんな言い方は、止めて下さい!」


「はい、はい。じゃ、俺は職場に戻るわ。」


口を挟む衛兵を女性職員が制止し、衛兵は、ばつが悪くなったのか去っていった。



鑑定手続き無しってのは有難いけど、昨日の公立ギルドの登録の手続きを知っているから、後から鑑定されることが予想できる。



「すいません、何の依頼が来てるんですか?」


「え?ニュームス見てないんですか?」


「ははは、すいません。」


「はぁ。オーガとゴブリンの討伐ですよ。ちょっと立て込んでますので、申し訳ないですけど、この募集要項を御一読して、参加するかどうかを決めて下さい。」


「分かりました。募集期限は?」


「今日までです!」


「今日!?」


滑り込みセーフだな。


とにかく、募集要項を読まねば。




えーっと、なになに~。


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