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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第4章 王都(南部)
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第25話 本屋へ

朝御飯は、ビュッフェ形式だったので、1Fのレストランで、2人と会えた。


グラーシュは、少しずつ取って、すべての料理を楽しんでいた。


アルディは、気になるものを試しにとって、気に入ったら一点集中でお腹を満たすスタイルのようだ。


気に入ったのは・・・焼きそばのような麺料理だった。


ビュッフェは、人それそれ楽しめるからいいよね~。


俺はついつい、昔を思い出して、焼き魚とみそ汁と白飯と漬物・・・。


もう戻れないから、せめてこちらで楽しめるときには楽しもうかなって感じだよね。


「ご飯食べ終わったら、支度して、ロビー集合ね。全員集合したら本日のメニューを伝えます。」


「はい。」


「御意。」


・・・


・・・・・


ロビー集合で一番遅かったのは・・・俺だった。


おかしい。


食べ終わったのが、一番早かったのは俺だったのに。


いや、無理もないのか。


グラーシュは、城内での家事手伝いで慣れているし。


アルディは、戦慣れしている。


俺なんて、便利な世の中で、便利な道具使っていたからさ。


でも・・・、この世界で生きていくのだから、早く慣れねば!


昨日、おじいさんと先生に言われた話を思い返すと、尚の事だ。


それはそれとして・・・。


「本日のメニューは、2本立てです。」


「・・・」



「まずは本屋さんを見つけて、立ち読み・・・もとい、参考になる本を買います。」


「・・・」



「次に、私立の一般ギルドを見つけたら、馬を預けてから向かいますので、先にホテルにチェックインします。」


「はい。」


「御意。」


・・・


・・・・・


出発してすぐに本屋は見つかるかと思っていた。


しかし、ニュームス、雑誌を扱っているお店は多いんだけど、ちゃんとした本を扱っている“本屋”がなかなか見当たらなかった。


やっとの思いで、見つけた本屋は、小さな体育館くらいの大きな本屋だ。


ガラス越しに中を覗き込むと、携行用飲料や食料、ローポーション、下着や肌着、小さい荷物の輸送依頼とかも一緒に扱っているのが見えた。


旅人のためにあるコンビニのような感じか。


売上の為に、色々手を出していたら、本も扱う雑貨屋のようになってしまったのだろう。


とにかく、見つかって良かった。



周囲を見渡すと、「馬預け所」の看板が見えた。


馬を預ける施設まで完備とは、マジで旅人のためのコンビニじゃん。


助かるわ。


「すいませーん、3頭お願いします。」


受付の奥から係員が、わざわざ出てきてくれた。


「はい。お時間はどのくらいでしょうか。」


「え・・・そうですね。1時間で。」


「そうしましたら、3頭で1,000Yに税金で・・・1,200Yになります。」


え、ちょ、カネ取るの?



俺が、あっけにとられている間に、速やかにグラーシュが払っていた。


「ちょっと待ってください。本を買った割引とか・・・ありますかね?」


「はぁ?・・・何を言ってるんですか?」


この返事の感じ・・・聞く耳持たずだな。


仕方ない。


「なんでもないです。」


「それでは、この木札を持って行ってください。馬にはその木札と同じマークを書かせていただきます。」


「えー?白馬に何か書くの?」


「はい。大丈夫ですよ、何度か洗えば、数日で落ちますから。」


「そんなこと言われても・・・」


どうする・・・。


アルディに思念を送る。


アルディの大きな咳払いに係員が目を向けた。


その瞬間に、3頭に光の粒子で薄いベールを被せた。


もともときれいな白馬だから、少し光っていても分からない。


3頭とも落ち着いている。


良し!


「すいません、仰る通り、目印を付けてください。」


「はい。こちらこそすいませんね。馬泥棒にやられないためにはこの方法が一番良くて・・・」


「いえいえ、大丈夫ですよ。よろしくお願いします。」


「はい、それでは預かりますね。」


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