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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第4章 王都(南部)
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第20話 ギルドの注意事項

「はい、私立ギルドのギルドマスターからの紹介状の提出が必要です。」


「私立ギルド?」


「すみません。一般の方からすると、通常のギルドですね。私たち公立ギルドの者は、便宜的に“私立ギルド”と呼ばせて頂いています。」


「つまり、公立ギルドでお仕事したいなら、最初に私立ギルドに登録して、実績を積んで、私立ギルドのギルドマスターに紹介状を書いてもらって、その紹介状を持ってこちらで登録の手続きをするということですか?」


「はい。」


おいおい、公立ギルドってのは敷居が高いな。


どうりで、品の良い感じな訳だ。


「勉強になりました。ありがとうございました。」


「あ、紹介状なんですが・・・」


「え?」


「公立ギルドで指定している私立ギルドの紹介状が必要になりますので、ご注意ください。」


「えー!?」


すげぇ、徹底されてるなぁ。


「もしよろしければ、あちらに一覧がございます。ご自由にお持ち帰りできますので、宜しければどうぞご利用ください。」


「最後にもう一つ教えて下さい。」


「なんでしょうか?」


「個人で仕事を承った後に、お手伝いを雇うことは有りですか?」


「基本的には、自由です。チームを組んでいる場合には、代表者が受託することになります。」


「はい。」


「代表者をだれにするか、仕事をどの様に分担するか、報酬をどの様に分けるかなど、チーム内のことはチーム内で決めて、揉め事の無いようにしてください。」


「・・・」


「仕事を受けるのは個人になります。チーム内での揉め事で依頼の実現に支障を来した場合、その仕事を受けた個人の評価が下がりますので、チーム編成には十分ご注意ください。」


「了解です。」


「ただ、募集内容に、特約として、チームでの対応や、協力者の利用を禁止している場合もあります。」


「え?」


「プライベートや秘密にしておきたい事に関わる場合に、個人でやって欲しいってオファーを出す方もいらっしゃるんです。」


「なるほど。」


「ご理解いただきありがとうございます。」


「いえいえ、こちらこそ色々と勉強になりました。ありがとうございました。」


一覧の紙を一枚頂いて、外に出た。


もう薄暗くなっていた。


「思いのほか丁寧な職員さんで助かった。二人とも、話、わかった?」


2人とも頷いてる。


「色々と聞けた分、時間もかかっちゃったね。何軒か回ろうかと思ったけど、遅くなったし、今夜は、これで帰りまーす。」


帰ったら、ホテルで作戦会議や。


・・・


・・・・・


手際よく、雑務をこなし、明日の出発の準備まで完了させて、速やかに俺の部屋に集合してもらった。


「それでは、今後の作戦会議を始める!」


「はい。」


「まず、ギルドへの登録は、グラーシュのみになります。」


「はい?」


「属性鑑定球での判定があるって言ってたでしょ?」


「・・・」


「俺もアルディも判定されたら、“空”ってバレて、また逃げ回らないといけなくなるから。」


「そうでしたね。」


「だから、悪いけど、これから先、ギルドに登録する場合は、すべてグラーシュのみとなるから。」


「分かりました。」


「それと、住所が必要って言ってたよね。」


「ですね。」


「多分なんだけど、住所が必要なのは公立ギルドだけだと思う。」


「え?なんでですか?」


「だって、私立ギルドまで登録に住所が必要ってなったら、旅の間に足りなくなったおカネを稼ごうとしても、できなくなるじゃない。」


「・・・」


「これも推測だけど、流れ者の方が腕が立つ。日頃から逞しさが磨かれているからね。」


「・・・」


「そして、私立ギルドは実績を上げて、立場を向上したいって考えてると思うんだ。その実績のためには、流れ者を利用しそうじゃない?」


「そうですか?」


「どんどん実績を上げで公立ギルドに紹介状を出せる私立ギルドになれば、仕事も人も集まりそうじゃん。」


「確かに、そうですね。」


「さて、ここまで話をしといてアレですが、グラーシュの登録は、すぐではありません。」


「え?」


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