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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第4章 王都(南部)
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第17話 建物の正体

グラーシュが興味津々だ。


大きさもさることながら、絢爛豪華そのもので、赤色と金色の装飾も細部にまで行き届いている。


このエリアの入口にあった門なんてもんじゃない。



建物の左右に伸びる通路もかなり太く、この建物を中心に、この集落のメインストリートが十字に展開している・・・。


この建物がこのエリアの中心なのか。



「なんだ・・・この建物は?」


見渡しても、看板らしき物が無い。


“当然の存在”という扱いだからか?



建物の奥に光の粒子を1つ飛ばしてみる。


赤ら顔で大髭をたくわえ人形が飾られているのが分かった。


なるほど・・・。


アルディが召喚を解いて欲しいって言う訳だ。



でも変だな。


これは、俺の前世の文化だと思うんだけどなぁ。


本当に、アルディの怒る対象なのだろうか・・・。



まず、この大髭さんの正体で、見えてくる物が変わる。


“大髭さん=関羽”で、ここが“関帝廟”だとすると、俺以外に転生者が居る、もしくは居た可能性が高いことになる。


この場合は、その転生者がどんな人か気になる。



“大髭さん≠関羽”だとすると、たまたま、関帝廟と似た建物が立っていて、関羽によく似た人を奉っているって事になる。


この場合は、この関羽によく似たこの大髭おやじの存在意義が気になる。



「グラーシュ、ちょっと寄り道になるけど、ここ、寄ってもイイ?」


「はい。」


「馬、グラーシュちょっと見てて。すぐ帰ってくるから!」


「はい。」


・・・


どこかに、あるかな~。


奥が気になって気が付かなったが、人形の前に、祭壇があった。


祭壇には、賽銭箱がいくつもあり、それぞれ1つずつ文字が書かれている。


“関帝”、“グアン ユー”、“忠義神武”、“商売繁盛”・・・


もう十分だ。


全部なんて確認しなくても、これは、関羽だ。


そりゃあ、アルディも怒り心頭するわな。



ってことは、この建物は関帝廟で・・・ここはチャイナタウンか?


この世界に中国は無いだろうから、チャイナタウンとは違うか。


いったい、誰が作ったのだろう。


○年〇月○○により建立・・・的な碑がどこかにあるはずなんだけど・・・。


・・・


しかし、いくら探しても無かった。


関帝廟の看板が無い事と合わせて考えると、このエリアにとって、当たり前の存在すぎて語る必要が無いって事かもしれない。


それか、意図的に隠して、“ずーっと前から、皆さんと共にあります”って思わせるために、あえて表現していないのかもしれない。



この関帝廟を中心に道路が走り、街並みが整っている訳だから、このエリアを作る最初からこの関帝廟があったと思われる。


わざわざ、こんな南の市街地の南の端に・・・。


金持ちが何かの意図を持って作ったか?



だとすると、関羽さん・・・都合よく悪用されてません?


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