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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第4章 王都(南部)
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第12話 闇の防具

とりあえず、膝当て(ボレイン)、脛当て(グリーヴ)と鉄靴(サバトン)を作ってみるか。


最初の旅立ちにあたってグラーシュが見繕ってくれた装備に、これらは無かった。


もちろん、それでも良い。


きっと、動きやすさも重視してくれたのだろう。



ただ、もし、この闇の粒子で作った防具を切りつけた場合に、その接触部分を吸収することができるなら・・・。


足を切りつけた相手の武器を破壊しつつ、金属の回収もできる。


上半身を狙ってきた武器は、ダガーで破壊できるから。


上手くいくと、鉄壁が完成する。



といっても、光の粒子で防具を作って、“切り分け”を意識すれば、切り込んできた得物を切り分けることができるような・・・。


しかも、そっちの方が軽いだろうし・・・。


ただ、武器に使えるような金属を回収することができない。



戦闘中でもエコなリサイクル・・・という訳で、闇の粒子で、ボレイン、グリーヴ、サバトンを念じた。


俺の目の前に黒い球が6つ現れ、徐々に形を表してきた。


漆黒の防具が現れた。



1つずつ手に取り装着してみた。


少し重いが、全部鉄でできているよりも軽いんだから、慣れるしかない。


装着感は良い。


俺の体に合わせて作ったのだから当たり前か。


あとは試すだけ。


「アルディー!手ごろな枝で俺の防具・・・脛に打ち込んでくれるか?」


「御意。」


少し離れたところで警戒行動に当たっていたアルディが、向き直して返事をくれた。


・・・


アルディ枝を見つけたようで歩いてきた。


手に持っているのは・・・木刀?


やば、そうだった。


前回のアルディの打ち込みの恐怖が頭をよぎった。


足がすくんで動けない。


「それでは、参ります!」


え?


また躊躇なく、思いっきり打ち込んできた。


やば・・・い!


アルディは枝を振り切っている。


手に持っている枝は、かなり短くなっている。


そして、俺の後ろには、枝の先が転がっている。


俺の中に意識を向けると、吸収した部分が存在している事も確認できた。


つまり、俺の脛に当たった部分は、俺自ら吸収をした時と同様、何の感触も無く、吸収されたわけだ。


特に吸収を意識したわけではない。


防具としての性能上、自動で吸収の機能が起動したのだろう。


こんなにヒヤヒヤするなら、外して試せばよかったって考えが頭をよぎったが、実戦に近い経験が実戦に生きるんだから、これもいい経験か。


「アルディ、ありがとう。悪いけど、警戒に戻ってくれるかな。」


「御意。」




「凄い防具ですね。」


グラーシュが感心してくれた。


「そうだね。」


「いっそ全身その黒い防具にしたら、いかがですか?」


「それは止めておくよ。」


「どうしてですか?」


「・・・」


「ん?」


「それはね、今使っている防具が気に入っているからだよ。」


グラーシュは、驚き、喜んでくれた。


「さて、今日の作業は終わり!帰ろう!」


「はい!」


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