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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第3章 王都
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第26話 気分転換のはずが

ムニッ!



おじいさんを呼び止めようと手を伸ばしたらつもりが、不意に襲われた柔らかい感触に目が覚めてしまった。


で、この状況は・・・どういうことだ?


寝ている俺に馬乗りになりかけているグラーシュ・・・。


俺の右手はグラーシュの胸・・・。


慌てて手を引っ込めるが、状況が全く分からない。


「えーっと、ごめん。夢で・・・。」


「大丈夫です。」


・・・


ん?・・・大丈夫とは?


じゃない!


そっち方向で考えるとややこしくなる!



「どうしたの?」


「ルラン様が、掛布団を退かして寝ていたようなので、掛けようとして・・・。」


グラーシュが手を伸ばそうとしてた先に目を向けると、俺の掛布団が丸まっていた。


「あぁ、ごめん。」


「いえいえ。」


窓に目を向けると、まだ薄暗かった。


これは、至福の“二度寝”・・・と行きたいところだけど、いや~、弱ったな。


まだおじいさんに教えてもらいたいことが思い付かない。


このまま二度寝してあの空間に行っても、またおじいさんを怒らせちゃう・・・。


まさか、二度寝がこんな形で阻止されるなんて思いもしなかったわ。


闇の粒子で召喚を試す前に、おじいさんに教えてもらう事が先決だろうな~。


・・・


ただ、あんまり召喚を先延ばしていると、先生も臍曲げるかもしれないよな~。


板挟みだ・・・。


このまま部屋に居ても、アイデアは浮かびそうにない。


「ちょっと散歩してくるね。」


「はーい。いってらっしゃーい。」


・・・


・・・・・


薄暗い中を散歩した。


公園らしき場所に差し掛かった時に、ベンチで寝入っているおっさんがいた。


興味本位で近づくと、案の定、酒臭い。


昨日飲み過ぎて、動けなくなって寝てるのか?


絡まれるのも嫌だけど、心配だ。


「もしもーし、大丈夫ですか?」


むくっと、おっさんは起きた。


「こんなところで寝てると風邪ひきますよ。」


テンプレートの様な言葉をかけて見たが、反応がない。


それどころか、よだれ垂らしてるし、顔色も青みがかってるし・・・何?


酔っぱらいに絡まれるなんて話じゃない。


・・・おっさんの様子が明らかにおかしい。


様子を伺いながら、音を立てないようにゆっくり離れて距離を作る・・・。


「ガーッ!」


突然、声を上げて、襲ってきた。


すかさず右手を背中に回すも、ハンドガンを持ってきていない。


やば、俺、丸腰じゃん。


王都で、か○は○波や霊○は使えない。


逃げるしかなーい!


宿泊先のホテルに向けて全力疾走・・・。


と思ったら、おっさんの肩に矢が刺さった。


え?


どこから放たれた?


刺さった矢の角度から、矢の出元を見ると、ひとりの青年が弓を持っていた。


助かった~・・・。


と思ったら、第二射を準備している。


射線の邪魔にならないように、ってか、俺が射殺されないように、身を引く。


次の瞬間、放たれた矢は、おっさんの頭に命中し、事は済んだ。


・・・


「助かりました。ありがとうございました~。」


「無事でよかったです。」


そう言いながら、おっさんに近づき、何か作業をしている。


「酔っぱらい・・・じゃないですよね?」


「酔っぱらい?違いますよ!」


「すいません、初めてのことでよくわからないんです。ちょっと教えてもらえますか。」


「え!?・・・まぁ、実際に遭遇するのは稀なことだから、初めてなら無理もないか・・・。」


「すいません。」


「このおじさん、精霊にとりつかれたんですよ。多分、土属性の精霊でしょうね。」


は?


精霊にとりつかれた?


何を話しているんだ?


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