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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第3章 王都
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第14話 初めての魔法売場

スクッと立ちあがって、深呼吸して、頭の中をリセット!


「何もなかったよ。とりあえずは、そのマークだね。」


危うく我を失うところだった。


「そうでしたか・・・。」


グラーシュは残念そうだ。


ちょっと待て!


見られたことに、突っ込まないのか!


いや、故意に見た訳じゃないから、許されたのか?


アレか?


もう一度下から眺めたくなってお願いしたら、見せてくれるのかな?


じゃない!!


ヤバい、ドキドキが止まらん。


店先で何を興奮してるんだ。


ストークの事をとやかく言えた話じゃないな。


落ち着け、俺!


次はアルディと交代して、魔法フロアだ!


「気を取り直して、行きますか!」


「はい。」


・・・


2階に上がって、びっくりした。


右手が巻物スペース、左手が書籍スペース、正面奥がショーケースになっている。


どちらのスペースも、棚が並び、色々な見出しで分かり易く分類されて、配置されている。


掛け軸の様な巻物もあれば、ポスターを丸めたような様なものもある。


書籍の方も、薄い本から厚い本、ハードカバーからソフトカバーまで。


俺には、何から何まであるように見えた。


「わぁー。」


遅れて2階に上がってきたグラーシュも感嘆の声を上げた。


そんな中でも、ひときわ目を引くのは、正面奥のショーケースだ。


両端の壁面までショーケースが続いている。


ついつい引き寄せられて、気が付いたらショーケースの目の前に立っていた。


1品ずつ飾られている。


中身は、書籍・・・巻物・・・杖・・・剣・・・。


剣?


どうして剣があるんだ?


俺みたいなド素人は、店員に聞いた方が早いか。


「すいませーん。」


「はーい。少々お待ちくださーい。」


そういえば、1階では気持ちの良い「いらっしゃいませー」を頂いたのに、2階では無かったな。


見渡すと、店員は5人位見えたが、いずれもお客様対応している。


1階だって、武具と道具を多数扱っているのに、店員は3人位だった。


やっぱり魔法の方が人気なのかな。


・・・


少し経つと、若い男性店員が来てくれた。


「お待たせして、すいません。」


「いえいえ、お忙しい所すいませんね。早速ですが、この剣は?」


「ちょっと特殊な剣なんですよ。」


「ちょっと特殊?強化されてるとか?」


「いえ、火の精霊の加護を受けているんですよ。」


おぉぉ!火の精霊、それっぽくていいじゃん!!


「火の精霊の加護で、どうなってるんですか」


「斬撃を受けたところが、発火するんです!」


やばっ!


めっちゃカッコいいじゃん!


欲しい!


「いくらですか?」


「50Gです。契約税込みで50Gと100,000Yになります。」


・・・


ん?


待てよ。


嫌な予感がしてきたぞ・・・。


「もしかして、これも持ち主のマナに関連します?」


「もちろんでございます。剣術が不得意な魔法使いの近接戦闘を補う素晴らしい剣です。」


「・・・」


「お客様も魔法を使われますよね?」


「え?」


「だって、その手に杖を持ってらっしゃるじゃないですか?」


あ、そうだった。


「ははは、そうですね。」


「いかがです?」


「ちょっと考えさせてもらうよ。」


金額を聞いて我に返れたのは幸いだったな。


持ち主のマナに関係するなんて聞いたら、先にそれを調べてからじゃないと買えない。


「もうひとつ・・・、魔法関連で気になる商品があるんだけど。」


「どんなものでしょうか?」


「魔力の属性を調べる道具・・・球の様な奴なんだけど。」


「・・・」


「ありませんか?」


「あ・・・、“属性鑑定球”だっ!仕入管理倉庫にございます!!」


「見せてもらえる?」


「少々お待ちください。」


そういって店員は小走りで、“従業員専用”のドアに消えていった。


属性鑑定球・・・そのままの名前だな。


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