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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第3章 王都
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第9話 新体制の説明

「嫌です!」


端的に、グラーシュに断られてしまった。


ん?


割と丁寧に話をしたつもりだけど・・・。


「なんか分からないところあった?」


「いいえ。話はよくわかりました。」


「そう。そしたら、なんで?」


「私は、ルラン様に付いていくと言ったのであって、付いてきてと言った覚えはありません。」


ははは、仰る通りです。


「あくまで、そういう体裁をとるってだけなんだ・・・お願い!」


「嫌です!・・・きっとボロが出ます!」


ふぅ、その通りなんだよね~。


というより、グラーシュが納得して心から協力してくれないなら、この方法は採用できない。


ってか、そうでなければ、採用したくない。


どうも強要するのって、嫌なんだよね。


お願いするのは好きだけど。


「分かった。今まで通りでいいよ。」


「はい。」


「もし仮に、俺が、3歳くらいの男児だったら、弟扱いしてくれる?」


「え?・・・それは・・・何を言い出してるんですか?」


グラーシュの心がぐらぐら揺れているのが分かった。


グラーシュは一人っ子だから、兄弟姉妹に興味があるだろう・・・。


それでいて、面倒見もいいから、弟や妹なんて・・・ぶっ刺さると思った。


この考えは、的中したっぽい。


「ちょっといい?」


グラーシュの手を取って、ホテルの陰に隠れた。


周囲は誰も居ないことを確認済みだけど、念のためだ。


良し!


3歳児に、へんし~ん!


おじいさんと先生から、なんにでもなれるって言われていたから、ぶっつけ本番で試しに念じてみた。


来ている服がぶかぶかになってずり落ちるのが分かった。


「―――――!」


グラーシュが声にならない声を上げたかと思ったら、急に抱き着いてきた。


久しぶりに顔に感じるムニムニ!


グラーシュが胸当てを装備する前で助かった!


ってか、良かった!


じゃない!!


呼吸が・・・できないっ!


必死の抵抗もグラーシュの力が強くて離せない。


ムニムニで興奮して頭に血が上るが、薄れかける意識・・・


ち・・・、ちぬぅ!


ち・・・・ぬ・・・・。


力が抜けた俺に気が付いてくれたのか、グラーシュが我に返ってくれた。


「あ!すみません。つい。」


「いいよ・・・。」


「ごめんなさい。」


「大丈夫だから。そんなことより、この姿になった時は、グラーシュがメインでいい?」


「はい!」


「ありがとうね。」


「・・・」


「どうしたの?」


「その姿の時は、手を繋いだり、抱きしめてもいいですか?」


別に、この姿じゃなくてもいいですよ・・・じゃない!


転生してからこっち、マジで自制心が弱まったような気がするなぁ。


「良いよ。そうじゃないと周りから見ても違和感あるからね。」


「はい!」


そういうと、また抱きしめられてしまった。


ははは、いつもグラーシュには色々してもらっているからね。


もう、好きにして~。


・・・


・・・・・


さてと、グラーシュの興奮も収まってきたようだし、そろそろ出発するか。


元の姿に戻ると、グラーシュはいつもの距離感にスッと戻った。


くっ!


これはこれで、悲しくなるわ。


無邪気な反応なんだろうけどさ。


とにかく、気持ちを切り替えて、今日の目的地を伝えて出発せねば。


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