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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第3章 王都
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第1話 王都初夜

王都入口に着いた。


「これよりさき、王都」


看板が立っているだけだ。


衛兵も居ない。


少し離れたところに大きな建物が1つある・・・見張り用か?


「え?これだけ?」


期待に胸を躍らせて、走りに走ってきたというのに。


グラーシュも、驚きを隠せない様子だ。


建物を見たが、入村料を取り立てに出てくるわけでもなく、・・・特に変わった様子もない。


「入村料・・・じゃない、入都料?いらないのかな。」


「そのようですね。」


建物の様子を伺いながら、ゆっくりと看板から先へと歩を進めた。


特に動きが無い・・・大丈夫かな。


なんとも、締まりのない話だ。


気持ちを切り替えて、宿泊先を探した。


カンタも村の出口付近に宿泊先があった。


たぶん、あるはず。


・・・


探し歩いているうちに、辺りは暗くなってしまった。


やられた。


王都!王都!って頭がいっぱいで、野営の可能性なんて少しも考えていなかった。


「あー!あれ!宿屋じゃないですか!?」


グラーシュの示す先に明かりがあった。


しかし、妙に明るいなぁ。


「よし!行ってみるか。」


・・・


「ここは、ホテルみたいですね。」


「そうだね。」


どう見ても、アッチ系のホテルですね。


アッチ系というか、○ッチ系の。


それでも、こんなに遅くなってからの野営よりはましか。


・・・


「いらっしゃいませ~」


受付のおばちゃんが元気よく迎えてくれた。


「すいません、初めてでよくわからないのですが、一晩泊まりたいのですが・・」


「お客様・・・3名ですか?」


「えぇ。」


「男性2名、女性1名・・・」


「そうです。」


「それですと、ちょっと難しいのですが・・・」


そういうんじゃないんで!


何も難しいことは無い筈なんですけど!


「それなら、私が独りで泊まります」


アルディが、俺の前に出ておばちゃんに伝えた。


「それならば大丈夫ですよ。」


昨晩のグラーシュが脳裏をよぎった。


マジで、その方が大丈夫じゃないわ!


おばちゃんは、にやにや笑いながら、俺を見ていた。


おい、おばちゃん!


「それでお願いします!」


グラーシュまで俺の前に出ておばちゃんに伝える始末だ。


「はい。303と305ね。御代は・・・20,000Yだから・・・税込みで・・24,000Yね。」


「はい!」


グラーシュがお金を払った。


「それじゃ。おやすみなさい。」


おばちゃんはグラーシュとアルディにカギを渡すなり、奥に引っ込んでしまった。


おいおい、おばちゃん、前払いかい!


まぁ、いいや、ツッコミ入れてても仕方ない、今夜は早く寝よう。


早く寝ればいいんだ。


明日から、王都での活動が本格的に始まるんだ。


・・・


部屋は、露骨にピンク!


ってことは無かった。一安心・・・。


じゃない!


気を抜いちゃまずい。


「先に風呂入るね~。」


さっさと荷物を下して風呂に直行した。


「え?まだお湯も張れてないんじゃ・・・」


グラーシュが慌てて荷物を下してついてきた。


浴室にはバスタブとシャワーとトイレがあった。


このタイプは湯が張られてないよね。


「いいから、大丈夫だから!」


グラーシュを風呂場から押し出して、シャワーで済ませた。


部屋に戻ると、グラーシュがバタバタと慌ただしく動いてる。


「俺、もう寝るから。落ち着いて、まったり、グラーシュのペースで、好きにやっていいからね。」


「え?・・・あ、はい。」


「あ、それと、寝る前に1つ教えて。」


「何でしょう。」


「さっき、支払いで、税に4,000Yも払ったよね。」


「はい。」


「何の税金?ホテル税とか?贅沢税とか?」


それとも・・・○ッチ税とかかな。


「えーっと、たしか・・・“契約税”です!」


「な!?」


「え、あまりに当たり前なので、“契約税”が出てこなかった。」


「契約すると税金とられるの?」


「そうですよ。」


「でも、この前の輸送業者は、要求しなかったよね?」


「金貨で支払いましたから。向こうで肩代わりしてくれたんでしょう。」


「そうか・・・金貨の保有数は、銀行とかに信用の証として使えそうだもんね~。」


勉強になるな~。


「それじゃ、あと宜しく。お先に、おやすみ~。」


お陰様で第3章です。

マイペースに頑張りますので、宜しければ引き続きお楽しみいただけると幸いです。

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