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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第2章 王都への道
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第37話 引渡

さほど待たずに、アルディが輸送業者を連れてきた。


幌付きの馬車と騎兵4人の護衛付きだ。


大金払っただけのことはある。


「おはようございます。よろしくお願いしまーす。」


「早いね。荷物はそれかい?」


俺の挨拶に馬車の騎手が応じた。


「そうです。」


「レーゼン侯爵の城に届ければいいんだったな。」


「はい。」


「分かった。」


「これも一緒に渡してください。」


グラーシュが手紙の様なものを出した。


「あんたが美人の依頼主さんか。会えてよかったよ。それで、これは?」


「突然のことだったので、荷物を届けることをレーゼン侯爵には伝えてありません。ですので、この手紙を先に渡して読んでもらえば大丈夫だと思います。」


「分かった。」


やば!


グラーシュ、流石だな。


「それと、御代はこれです。」


カネを受け取った男は、中身を確認すると、満面の笑みを浮かべた。


「レーゼン侯爵家にできるだけ早く届けて欲しいんだが、何日くらいかかりそうかな?」


「そりゃ、すぐに持っていくから2日もかからないだろうな。」


ん?


なんかメチャクチャ対応良いな。


もしかして、メチャクチャ儲けたか。


まぁ、深く考えても仕方ない。


今回の取引は、授業料と手切れ金が含まれているから・・・。


ともあれ、輸送業者を見送って、無事終了。




「お疲れさまでした~。早速ですが、このまま出発です。カンタを迂回して、王都に行きまーす。」


・・・


カンタの淵を進んでいるせいか、魔物との遭遇はない。


結局襲われたのは、レーゼン侯爵領の北西の端のあたりにいたゴブリンだけ。


情けない敗走をしたけど、学びは多かった・・・かな。


いたって平和な移動が続いた。


「そういえば、あの巻紙・・・」


「あ、これですね。どうぞ」


グラーシュが速やかに手渡してくれた。


エラムはイイ子だから手綱を離しても、同じ調子で歩いてくれる。


ネロアとかだとこっちを確認してから暴走しそうだもんな。


「これは?」


「ニュームスです。」


「ニュームス?」


「ニュース・マジック・スクロール(NEWS Magic Scroll)、通称“ニュームス(NEWMS)”です。」


新聞・・・みたいなもんか?


開いてみると、文字がいっぱい書かれている。


次の瞬間、急に光り出した。


空中に映像が浮かんだ。


ホログラフィー?


アナウンサーらしき人間が、何やら昨日の出来事を語り始めた。


アナウンサーと映像が切り替わる芸の細かさ・・・。


まるで、ニュース番組を見ているようだ。


テレビが要らない分、ニュームスの利便性は、高そうだ。


「これは、ニュームスのプレミアム版の方です。」


「プレミアム版?」


「私もよく知りませんが、旅館で仲居さんから、プレミアム版と通常版があると聞きました。」


「・・・」


「プレミアム版は、1枚のスクロールで、複数人数が見れるように、映像が浮かび上がる魔法がセットされているんだそうです。」


「そうなんだ~。」


話をしている間も、ホログラフィーは続く。


「なんか、一時停止とか出来そうにないね。」


「そのようですね。・・・」


「で、このプレミアム版、どのくらい続くか知ってる?」


「内容によりますが、長いものだと3時間くらいのものもあるみたいですよ。」


「え!?3時間も?・・・この、今見ているやつもそんなに長いの?」


「いえ、これは5分位だと思いますよ。」


「良かった~。」


転生してまで長々とニュースをチェックするとか勘弁してほしいわ。


「内容は多くないと思います。何せ、旅館で無料配布していたものですから。」


ん?


プレミアム版なのに、無料配布?

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