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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第2章 王都への道
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第31話 俺の体の試運転

作務衣を着て、部屋に戻った。


部屋の外には、庭が広がっている。


庭の中央には、直径5メートルくらいの、土俵位のサイズの円形のスペースがある。



土俵?・・・



「良し!アルディ、相撲しよう!」


風呂に入る前に、汚れる分には気にしないし、この自分の体を試してみたい。


お遊びでやる相撲ならケガも無いだろう。


「相撲ですか?」


自分の脳裏にこどもがじゃれ合う“相撲”のイメージを浮かべて、アルディに送信するイメージをしてみた。


俺の光の粒子を使って召喚しているのだから、もしかすると、伝わるのではないかと思ったからだ。


・・・


「御意」


おおお、伝わった!


という事は、ネロアもいけるって事だ。


今度ペロペロしたら、怒ってみるかな。


ちょっと楽しみだ。


しかし、おじいさんから何度も言われている“カムフラージュ”のためには、普段は口で指示を出さなければ。


・・・


それはそれとして、相撲だ!



・・・



アルディとの相撲は・・・勝負にならなかった。


なんの抵抗もできず、ぶん投げられた。


これでは、死にぞこないのラゴイルの体と、新しい自分の体で、変われたのか全然わからない。


・・・


多分、アルディより、グラーシュの方が弱い・・・はず!


「グラーシュ、相撲しよう!」


「え?」


「今見てたから、なんとなくわかるでしょ?」


「はい!」



・・・



なんの抵抗もできず、ぶん投げられた。


なんならアルディの時より遠くに投げ飛ばされた。



「ごめんなさい。これでいいですか?」


「・・・いいよ。まさかグラーシュの方が、俺を遠くに投げ飛ばすなんて・・・」


「え?ルラン様を遠くに投げる遊びなんですよね?」


「ははは。」



いや、違うんだよな~。



見てたから分かるってのは、違うわ。


やっぱり、ちゃんと言葉で説明するのも大切だ。


誤解が生まれるわ。



とにかく、死にぞこないの体よりも今の体の方が良い。


しかし、それでもこの世界では勝負できない筋力だという事がわかった。


それだけでも収穫だ。



「お風呂が沸きましたー!」


仲居さんの声が聞こえた。


「ありがとうございまーす。」


早速、一番風呂に入る。


こりゃ、たまらん。



やっぱり湯舟に浸かって、一息入れるの一番だ。



アルディとグラーシュと一緒に入れたらいいんだけど、残念ながら湯舟がそんなに大きくない。


ゆくゆくは、全員で浸かれるような大きな温泉付きの宿に泊まりたいものだ。



風呂から出ると俺の作務衣が無くなっていた。


代わりにあった浴衣を着て部屋に戻った。



「ルラン様の作務衣は洗って干していますので、乾くまではそちらを着ていてください。



グラーシュ、流石です。



「それから、夕ご飯の支度のお願いはしておきましたので。」


そう言って会釈しながら、グラーシュが風呂に行った。


ゴロゴロしながら夕飯を待つか~。


・・・


・・・・・


「アルディさん、次どうぞ。」


アルディが立ち上がり、入り口でグラーシュと入れ違いになる。


手で顔を仰ぎながら部屋に入ってきたグラーシュは、浴衣姿だった。


ん-、実に絵になるね~。



「失礼します!」


仲居さんが料理を運び込み始めた。


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