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会議



エリシアはウェレスに連れられて、小さな会議室まで来ていた。



そこにいるのは、神官長、宰相、帝国軍参謀、そしてウェレスとレイス。それ以外にも三十名程度が集められていた。


此処にいる三十名が帝国内でアラストルの出現を知っているものだ。



「それでは陛下。説明させてもらってもよろしいですな」



そう口を開いたのは神官の男だった。



「かまわぬ。始めてくれ」



そう言ったウェレスの怪我は完全に癒えていた。


回復魔法ひとつかけるだけで、怪我をした事すら無かったことになるのだ。


魔法とはめちゃくちゃだとエリシアは思った。




「憤怒の悪魔が顕現した事は、此処にいる皆様は存じ上げていることかと思います」



神官はそう言うと、百年前に起きた出来事を説明する。


内容をまとめるとこうだ。




百年前に狂信者達により、憤怒の悪魔が召喚された。


召喚された悪魔は、同時に帝国第二の首都と呼ばれていた大都市アララギが一夜のうち陥落。


更には、無数に召喚された下位の悪魔達により、アララギの住民全ては惨たらしく殺された。



更には、アララギから溢れ出した悪魔は周辺の村々にも襲撃し、最終的には百万人以上が殺害されたと言われる大災厄であるらしい。



(本当にアラスは何やってるんですか……)



エリシアは少しアラストル信用しすぎていたかもしれない。


エリシアは人間で、向こうは悪魔だ。


人間の精神でそれを理解することはできないのだ。



「今は帝都にいることしかわかりませんが……明日にもなれば、詳しい居場所を割り出せるでしょう」



神官がそう言った瞬間、エリシアの背筋が凍りついた。



(や、やばくないですか⁈ このまま行けばアラスが私の家にいるのバレるじゃないですかっ!)



そうしたらかなり不味い。


きっとこの国のもの達のアラスに対するヘイトは相当なものだ。


もし自分が関係者とバレたらどんな仕打ちを受ける羽目になるのだろうか。



「それで勝算はあるのか? 陛下よりも強いのだろう?」


「その点は問題あるまい。だからこそこの者を此処に招いたのだ」



ウェレスのその言葉に、エリシアに視線が一気に集まる。



「確か陛下を決闘をして、一撃で倒したそうだぞ」「先程の爆音はあれか」「一部始終を見ておったがあれはとんでも無かったな」



エリシアの事が相当噂になっているようだ。



「妾をゴミの様にあしらったのだぞ? ならば大罪の悪魔なども敵ではないはずだ!」



ウェレスはそう声だかに言う。



エリシアは胃に穴が開きそうな気分だった。


兎も角、一刻も早く家に帰ってアラスと話さなければいけないだろう。

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