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女帝との謁見ー2



エリシア達は30分ほど馬車に揺られ、帝城オルガスルの近くまで来ていた。



帝城オルガスルは帝都の郊外に位置しており、山一つを切り開いて造られた巨城だ。


こんな大きな城がカルミア王国にはあるのだろうか。


もしかしたら無いのかもしれない。




城の門の前で、馬車が衛兵に止められる。


しかし、リハクの顔を見て何かを察したのか城内にあっさり入れてしまった。






「此処からはワタシが陛下の元まで案内させてもらう」



馬車を降りた先にいたのは、凛々しい顔立ちの女騎士だ。


全身をアダマンタイトの鎧に包んでおり、それなりの地位にいるのだろう。



「名を名乗るのを忘れていたな。私は中央近衛騎士団筆頭レイス・ラクラスだ」


「久しぶりだな。レイス......最近見かけないから戦場に行ったのかと思ったぞ」


「まさか、ワタシの役目は陛下の守護だ。この城を離れたりはしないさ」



リハクとレイスは知り合いなのだろう。


二人の話し振りからは、そこそこ親しい間柄なのかもしれない。



エリシアはレイスのステータスを鑑定してみる。





  ーーーーーーーーーーーーーーーー


  レイス・ラクラス 22歳


  レベル:90

  体力:1500

  精神力:1340

  魔力:0

  筋力:1300

  スキル:《武具の加護》《剣の極み》

  ユニークスキル:《剣聖》


  ーーーーーーーーーーーーーーーー






アラストルや自身のステータスを日頃見ているせいで感覚がおかしくなっているかもしれないが、ステータスが千を余裕で超えている上で、強力なスキルも持っている。


相当な実力者だ。



「それで、もしかして君達がドラゴンを?」



レイスはエリシアとリアに視線を合わせてくる。



「えぇ、そうです。私達が仕留めましたよ?」


「な、なるほど......」



レイスは、余りそれを信用していない様子だった。


それもそうだ。あくまでエリシアは14歳の子供なのだ。


外見も相まって強そうにはとてもじゃ無いが見えない。



「兎も角、ついてきてくれ。陛下がお待ちだ」



エリシア達はレイスの後について行く。



やはり皇帝が住まう住居というだけあって、かなり広い。


先程から、廊下を歩いているがいつまで経っても目的地にたどり着けない。



更に5分ほど歩き目の前に、大きな両面開きの扉が目に入る。



「此処から先が謁見の間だ。失礼の無いようにな」



レイスはそう言うと扉に手をかざす。


そうすると、軽く数百kgありそうな巨大な鉄の扉がゆっくりと開閉する。





そこに広がっていたのは、誰もが予想するイメージのそれの謁見の間だ。


少し違うイメージと違うところは、天井の色ガラスから入った光が、幻想的な点だろうか



赤い絨毯が続く先には、玉座が置かれていた。


その玉座には、一人の女性が鎮座しており、両脇には屈強な騎士の姿があった。



その女性は整った容姿で、外見年齢は十代後半ほど。紅の豪勢なドレスに全身を包んでいた。


竜に似た尻尾や翼が生えており、それが彼女が純粋な人間では無い事を示していた。



「陛下。例の冒険者を連れて参りました」



レイスはその場で片足を地面につける。



「妾の我儘でよくきてくれたな。竜殺しの英雄よ。まずは感謝を......」



レイスに陛下と呼ばれる女性は軽く頭を下げる。


エリシア的には国のトップが頭を下げるのはどうかと思うが、自由奔放と言われてる彼女にはそんなことどうでも良いのかもしれない。



「先ずは名乗るべきか。妾はウェレス・エレ・ヴァルアード=エストリア。この国を治めるものじゃ」



ウェレスはそう言い、微笑を浮かべた。

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