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ドラゴン討伐



応接室で聞かされた話しは以下の通りだ。



◯帝都バル・アレの近くで、ドラゴンの群れが姿を現した。帝都周辺の村々が甚大な被害を被っている。


◯しかし、帝都のSランク冒険者はダンジョン攻略の任務に向かい出払っており、対応できる冒険者が居ない。


◯エストリア帝国軍に頼ろうにも、隣国との戦争中で、帝都の兵力は少なくドラゴンの大群に対抗できない。


◯そんな状況で、規格外のステータスの持ち主が現れた。


    


  そうだ。この人にドラゴン討伐を依頼しよう!



こう言う事らしい......。

 



「どうだ。受けてはくれないか?」


「報酬次第ですかね......」



エリシアは出された紅茶を飲みながら、呟いた。



ドラゴンがどの程度の強さかは分からないが、自分とアラストルが居れば対応はできる筈だ。


それに、命の危険があればリアを連れて全力で逃亡すればいい。



「ならば、金貨200枚でどうだ? それに無事任務が成功したら、Sランク冒険者に任命しよう」



悪くは無い金額である筈だ。


冒険者の報酬の基準などエリシアは全く分からない。


とは言え少しは粘ってみるべきだろう。



「金貨400枚なら、引き受けますが?」


「400か......まぁ背に腹は変えられんな。それでも良いだろう」


「わかりました。それなら引き受けますよ」


「では、決まりだな」



リハクは歓喜の声をあげる。



「君たちが来ていなければ、冒険者達が帰ってくる一週間は待たなければ行けなかった所だよ......」



ダンジョンは一度入ると、内側からは一週間の間出ることができなくなる。


それが原因でダンジョン内での死亡率は極めて高いのだ。


最も連絡も途絶えている状況なので、ダンジョン攻略中の冒険者達はドラゴンの襲撃さえ分かってない筈である。




その時だった。


部屋の扉を、凄まじい勢いで開けて一人の男が入ってくる。


その男は息も絶え絶えで、相当焦っている様子だった。



「リハク様、報告です。ドラゴンの襲撃により、アガコ村、リタ村、ムハラ村が消滅! 帝国騎士中隊及び歩兵大隊が応戦していますが、既に壊滅状態とのことっ!」


「ま、またか...! 昨日と含めて9つの村が地図から姿を消すことになるとは......」



リハクは苦悶の表情を浮かべる。


その握り拳は、強く握られており今にでも血が溢れてきそうな勢いだ。


人をモンスターの脅威から守る為の冒険者ギルドが何も出来ず、悔しいのだろう。



「エリシア、急で悪いがドラゴン討伐に今すぐ向かってくれないか? これ以上犠牲者を出すわけにはいかん!」


「わかりました。場所を教えてもらいますか?」


「勿論だ。目的地まで此方の馬車を出そう......死んでくれるなよ」


「えぇ。分かってますよ」



今更ドラゴン程度に負けるはずがない。自分は最上位の悪魔とも殴り合えたのだーーエリシアはそう自分に強く言い聞かせた。

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