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冒険者になろう



エリシア達は翌日の朝、冒険者ギルドを求めて帝都バル・アレを歩き回っていた。


バル・アレにある道という道は石畳で舗装され、更には馬道と歩道でしっかり分けられており、かなりインフラ設備が整っていた。



「にしても、昨日は助かりましたね......無料の宿泊施設があるなんて思いもしませんでした」



リアはそう言った。


お金を持ち合わせおらず、野宿するしかないと思っていたが、港近くに無料の宿があったのだ。


これのおかげで野宿せずに済んだ。


エストリア帝国はかなり良心的な国らしい。



「そう言えば、フード外してもいいんじゃないんですか? 魔族も見かけますしね」



バル・アレを歩いていると、人間以外にも魔族の姿がちらほらとあった。


別に容姿を隠しているわけでもなく、至って普通に街を歩いている様子だった。



「確かに、別に隠さなくてもいいんですよね...…」



リアはフードを外す。


外したからといって、特別他の人々から注目を浴びる訳でも無かった。


やはり、魔族が珍しい存在という訳でもないようだ。





その後、エリシア達は暫くバル・アレの街中を歩き、中心街らしき場所にたどり着いた。


辺りには、五、六階程度の建築物が立ち並び、道路沿いを覆い尽くしていた。


平家が一般的なこの世界では、かなりの高層な建物だ。



「この辺は、建物がやけに高いんですね」



エリシアが辺りを見渡すと、"バル・アレ中央通り"と刻まれた看板が堂々と立てられているのを見つけた。


どうやら、ここが街の中枢であるらしい。



「もしかして、あれが冒険者ギルド?」



アラストルが指を刺した方が見ると、辺りのものより、立派な建築物があった。


外見も、如何にもそれらしいと言う見た目であり、"エストリア帝立冒険者ギルド"と言う看板が立てられていたので、間違いはないだろう。



「それじゃあ、行ってきなよー。ボクは待ってるからね」


「アラスは行かないんですか?」


「まぁ、ボクの素性がバレたら面倒だしねぇ。仕方ないよ」



確かに、最上位の悪魔が現世に顕現していることが分かったら一大事になるだろう。



「そうですね。仕方ありませんか......」



エリシアはそう言いながら、冒険者ギルドの方に視線を向ける。



「リアもいきましょうか。私は魔法が使えないので、援護をお願いしますよ?」


「勿論です。任せてください」


「ボクは待ってるから、早めにね?」



そうして、エリシアとリアは冒険者ギルドの扉を開いた。


そして、エリシアには一つ気になる事ーーと言うよりは、楽しみにしていることがある。



(私のステータスを見たらどんな反応をするのでしょうか?)



エリシアはそんな事を思いながら、足を進めた。

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