台所の改修
大変お待たせしてしまい、申し訳ありません。
家族が入院して少し危なかったのです。察して頂けると助かります。
評価やブックマーク、いいねをして下さった方々、本当に有り難う御座います。
随分遅くなりましたが、今回も僅かでも楽しんで頂けたら幸いです。
〇九九 台所の改修
朝になって目が覚めると、何時も通り分体達の記憶が自動で僕にも融合されていた。
今日は五月二十二日、覚醒してから丁度一週間が経ったからか、記憶統合にも随分慣れてきた気がする。
先ず複製世界の分体一号に伝えた日本のお寿司は、前世でも食べた事の無い極上の品で、正に格別だった。
お寿司を楽しんだ分体はその後、本体の記憶を統合して次の狩りで使う道具や魔力屋で必要な道具等、色々と作っている。
魔道具の開発は、これはこれで楽しいので分担も気にならない。
分体二号はアルベール王国の食事の配布や病人の治療等を絡繰り人形に任せて他の分体と同じく、救援活動をしつつ共和国も調査中だが、其方は特に進展は無い様だ。
ライルさんとシャリエさんも拠点は其々の仮町に移しているが、必要に応じてアルベールの町と行き来しながら頑張っている。
アベルの城には未だ移民に納得していない者も多い様だが、今の地位が一旦無くなり、今後同様の地位が得られるかも分からない状態では、安易に選択できないのだろう。
代々続いた地位に胡坐を掻いていただけの者には、積極的に協力した方が後々の地位獲得に有利だという発想には至らなかったらしい。
当然、その様な者に責任ある地位等を任せられる筈も無いので、好きにすると良い。
移民は自由意志の元で行わないと、共和国と同じで拉致になってしまいかねない。
移民しないのなら残る事を決めて頑張っている者を見習って、地位に有った仕事をして欲しいものだが、それすらしていない者も一定数いる様だ。移民終了後に残った責任者には知らせておこう。
食事の方は配布期限を設けた事だし、そのままの質を保ってしまうと元の食事が食べ辛くなるのではと考えて、昨日を上限に今後は少しずつ食事の質を落としていく。
共和国に奪われた食料等の大半は回収してアルベール王国に返還しているが、それでも若干量が足りないので、受け入れ終了後も残った政府に食糧問題が解決するまでは不足する食糧の提供も続ける予定だ。
しかし、各人への配布は絡繰り人形を使わずに、現地の者に任せる事になる。
受け入れ終了後も表立って絡繰りが行動すると、アルベールの統治能力が国民から疑問視されかねないからだ。
一応、不正が有った時点で提供は終了するとも伝えたので、馬鹿な事はしないと願いたい。
仮町への移民も順調に増えている様で、昨日の閉門時点で三十五万人程になっている。
サウベルの住民の移民も本格的に開始しており、既に町の住民の四割近くが仮町に移っていて、他の町より勢いがある。
それだけ町長やアニエスさん達の説得に賛同してくれた者が多いという事なのだろう。有難い事だ。
火山の方は未だ当事国からの支援が来ていないが、情報の伝達速度も移動速度も遅い国の多いこの世界では致し方無い事だろう。
天照の情報によると、大規模な災害だけに首都からも噴火の様子は見えては居た様だが、災害規模の予測が甚大過ぎて、国の中枢すら未だ混乱している状態らしい。
実際の現地は僕が運良く早く駆け付ける事ができたので、被害はかなり抑えられた筈だと、自画自賛する。
早急に噴火を抑えた事で建物の被害も減らせたし、間に合わなかった者も居るが、怪我人は医療用の絡繰りに由って略完治している。
火山灰の撤去も済ませた以上、僕にできる事は大半が終わっているのだが、食料と水の支援を打ち切ると折角助けた人達が全滅しかねない。
未だ暫く、せめて国の救援が来るまでは支援が必要だろう。
他の分体も何時もの救援活動をしていたが、その一体が戦争難民を発見していた。
戦争自体に介入する予定は今の処無いのだが、難民となると助けられるのに放置するというのも寝覚めが悪い。
アルベールは首都アベルやクロスベル以外の町は略無傷だったし、ライルさん達を勧誘する都合も有った。
住民も仮町で確認後に、問題無い者だけを受け入れる予定だが、既に問題のある者は別の島に流したので大丈夫だろう。
しかし戦争を直に経験して、逃げる程に迄荒んだ者達を僕の国に受け入れて、その所為で国が乱れてしまっては本末転倒だ。
この集団の中にも覚醒者が一人居る様だが、只の町人では既に受け入れているアルベールの人達を危険に晒して迄、直ぐに受け入れて勧誘する必要性は感じない。
受け入れるならアルベールの様に仮町で問題が無いか、暫く様子見が必要だろう。
丁度、難民達の進行方向先の森の中に、何処の国にも属していない土地が在るので、其処に複製世界で回収した村を移設して、好きに使って貰うのが楽で良いかもしれない。
早速分体は複製世界で回収した村の中から、そこそこ質の劣る建物と呼ぶのも微妙な家を森の中を切り開いて設置し、この土地に合いそうな適当な畑も必要な数だけ移設しておいた。
中には普通の家や、少し良い家も設置しておいたが防犯の意味も含め、問題を解いた者にしか使えない仕掛けも付けておく。
優秀な者が優遇されるのは自然な事だと思うし、指導者は明確にしておいた方が物事は進み易い。後々勧誘する可能性も考えての事だ。
最後に全体を覆う壁を作って完成だ。この辺りにも僅かで弱いが魔物が居るからね。
後は暫く放置するが、各家や倉庫にある食料や物資を上手く活用できるかは彼ら次第だ。
願わくば皆で協力して、穏やかに過ごして戦争の傷を癒して欲しいものだ。
残りの分体は何時も通り、魔物に襲われている者の支援程度だ。
雷や落とし穴で行動を阻害するだけで、後は当事者に任せる。
倒せば功績や食料にもなるのだから、僕が直接倒してその権利を奪ったりはしない。
その隙に逃げるか、止めを刺すか好きにさせている。
こうして統合された記憶を一通り振り返った僕は、身支度を済ませて食堂に向かう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
朝食の献立は雷鳥肝の甘辛煮と朝から若干重めの食事で、何方かと言うと夕食向けのおかずだったが、身体が資本な武家では運動量も多いので問題無い。
それに午後からの三刃の苦行に合わせてもいるのだろう。それなりに出血させる予定だからね。
何にしても美味しいので僕に不満は無いし、三琅兄上と三刃も喜んで食べている。
しかし、そんなおかずの所為か、一狼兄上と五狼が若干お酒を欲しそうな顔をしていた。
朝食が終わり、五狼達と呪力操作の練習をしていると、桜花様達がやって来る。
「本日の午前は用事があるので僕はお相手できません。三刃達と座学をしていて下さい」
「用事とは何じゃ?」
桜花様の問いに、台所の改修をするので、その対応をする事を告げる。
「ほほう、新しい台所とな。先日聞いたあれも有るのだろうな? 作業の見学はできぬのか?」
「ええ、近い設備は有る様です。工事現場は危険ですし解体で粉塵も出るので、台所の周囲は布で覆いますから見学はできません」
布で覆うのは粉塵だけでなく、中でする僕の作業を見られない様にする意味もある。
「危険と言うなら致し方ないのう。しかし完成後は見学しても良いのじゃろ?」
「台所は秋穂母上の管轄なので、秋穂母上の許可が貰えれば構いませんよ」
「分かったのじゃ、台所の事は秋穂に聞くとしよう。して、台所の用事が午前で済むのなら、午後からは問題無いのじゃろうな」
「ええ、午後には三刃に特別な修行を行います。桜花様にはその見学をして貰います」
「童は見学だけなのか?」
桜花様が詰らなさそうに答えたので伊吹さんの方を見ると、伊吹さんは頷きで答える。
どうやら王様は許可は出た様だ。
「王様の許可は出ている様なので、桜花様が望むのであれば桜花様にも同じ修行を行いますが、正直とても厳しい修行なのでお勧めできません」
「年下の三刃が受けるのじゃ、童が受けぬ道理が無かろう」
桜花様は胸を張って答える。言葉通り受ける気満々の態度だ。
内容を知らないというのは、ある意味幸せなのかもしれない。
「それも含めて、見学後に返事を頂きます」
「分かった、それで良いのじゃ」
諦めてくれた方が僕としては気が楽なのだが桜花様の事だ、言えば言うだけ意地になるだろう。
先ずは実際の修行を見て貰うしかない。
それでも受けると言うのなら、桜花様も全てを覚悟の上だ、気が重いけど僕の方が諦めて修行を行えば良い。
そうこうしていると、更に僕に客が来たと秋穂母上が若干困り顔で知らせてくれた。
僕は秋穂母上と玄関に向かうと、二十歳手前から三十歳手前程の男性が三人待っていた。
「本日、此方の台所の改修を頼まれた者です。よろしくお願いします」
「此方こそ、よろしくお願いします」
僕達は当たり障りのない挨拶をするが、彼らは分体一号が改築工事用に用意した精密型の絡繰り人形で、此方の様子を見て屋敷の近くに転移させてくれたのだ。
「秋穂母上、この方達が台所の改修をしてくれる者達です」
「四狼さんは彼らの正体を知っているのですか?」
どうやら秋穂母上は彼らが絡繰りだと気付いた様だが、それも想定内の事だ。
「ええ、なので彼らには午後の桜花様の苦行にも立ち会って貰う心算です」
「確かに、この物なら姫様の苦行を見せても問題は少なそうですね」
秋穂母上が言う様に、絡繰り人形は人に見えてもあくまで物なので、後々桜花様の裸体を見た事を非難されても、正体を白状すれば良いのだから、最終的には問題にならない筈だ。
秋穂母上が納得した処で秋穂母上と別れ、僕は絡繰り人形達を連れて台所に向かう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
台所に着いた僕達は、絡繰り達に布で周囲を覆って貰い、作業を開始する。
食材や食器、調理器具等は既に秋穂母上の異界に回収済みなので、台所はさっぱりとしていて備え付けの竈以外に何も無い。
我が家の台所は古い屋敷なのも有って土間だったので、これを機会に床を張り、序でに壁や天井も合わせて全面改修する予定だ。
台所の奥、北西側にある竈や、同じ並びの南側に有る手押しの喞筒(ポンプ)の付いた流しを撤去し、壁も取り払う。
同じ様に他の面の壁も、外に面している壁は外壁毎、外に面していない壁は内壁だけを剥がす。
壁材には折角なので砂ではなく、火山で採取した火山灰を混ぜた混凝土(コンクリート)に、更に銀粉を混ぜて保護の術を付与しておいたので、早々壊れる事も無いだろう。
一応補足するが、混凝土を”こんぎょうど”と間違えた読み方をしているのは、和富王国ではカタカナを普及させていないので、コンクリートと呼べないからだと思う。
他にも変な名前の物はいっぱいあるしね。
竈の在った奥の壁には、明り取りの上開きの窓も設置した。
素材には硝子ではなく少し贅沢に水晶を使用し、保護と光操作を付与しておく。
これは窓に呪力を流す度に、透明・半透明・不透明を切り替えられる仕組みだ。
他の壁も中に断熱材を仕込んで、同じ混凝土で塗り固めて魔術で乾燥させて壁紙も張る。
最後に保護を付与すれば壁は完成だ。
天井にも断熱材を仕込み、裏に銀糸を張った堅杉の板を使って保護を付与しておいた。台所は汚れが付き易いから防汚は大事なのだ。
天井の中央に空調の送風口と、それを囲む様に複数の明かりの魔道具も設置しておく。
次は床だが、先ずは配管や配線の管を這わせ、土台を作ると下床を貼って断熱材を仕込む。
その上から床暖房の配管を流しや焜炉等、設置物を置く予定の位置を外して敷設し、天井と同じ堅杉で本床も張って此方にも保護を付与した。
床暖房の配管に流す温水には、魔術で作った水に呪力を流しながら魔石紛を混ぜて作る、尤も安価な付与媒体でもある魔力水に保温を付与して使う。これで効率良く室内を温められる筈だ。
台所の入り口から見て左、南側の壁際に魔力供給と発電の魔道具を設置し、その隣には空調の室内機、壁を挟んだ外には室外機を設置しておく。
奥の竈の有った壁際には右から大型焜炉を三台、続けて三口焜炉を四台並べて、何方も一番左だけは土鍋等、非金属の鍋も使える様に直接加熱の焜炉を設置しておいた。
焜炉と合体させて使う土台は、三口の電磁式焜炉には二刃姉上に試して貰った焼窯(オーブン)を、直接加熱式焜炉には何方も電磁加熱の家電(電子レンジ)、と逆仕組みの調理機を設置し、大型の電磁式焜炉の台は洗浄液を使う、地球の食洗器に近い魔道具にしておいた。
それらの焜炉の上には、作業し易い様に其々に明かりの魔道具付きの換気扇も並べて取付ける。
正直、焜炉の数が多過ぎる気もするが、我が家は人が大勢集まる事も多いし、元々試験運用の為だ。場所が無駄に空くよりは良いだろう。
台所の中央には以前は四つの作業台が有ったが、これを流し付きの作業台にする。
食材や食料の保存自体は秋穂母上の異界倉庫で問題無いが、料理には冷やす必要がある物もあったりするので、作業台の下は冷蔵庫や冷凍庫にしておいた。
南側の二つは水道を電気喞筒で繋ぎ、加熱の仕組みを組み込んで現代風の流しを再現しておく。
北側の流しは水生成の魔術で作る水が出る様にしたが、このまま魔術の水では純水なので美味しくない。純水と飲料水の切り替えと、此方も温度の調整が出来る様にしておく。
飲料水は各種ミネラルが含まれる分、消費魔力が十数倍に増えるので、使い分けは必須なのだ。
水場の魔道具は発電の魔道具から直接魔力を引き出して発動する様にしてあるが、使用者が呪力を流して魔力を代用もできる様にしておいた。
我が家の家族は位階が高い者が多いので、呪力に余裕が有る時なら魔石柱の節約になるからね。
尤も魔石柱も家庭用だが大型の発電機の為に大きい物を用意して入れてあるので、早々魔力切れは起こさない筈だ。
北の壁際には食器棚を設置し、その横には鍋等を入れる低めの収納を並べ、その上に有線式の炊飯器を二台乗せて置く。
最後に壁に数ヶ所、電気や魔力の供給口を設置し、各種配線を繋いで完成だ。
若干、焜炉や流しの数が多いが、要点だけなら見た目は現代日本の台所と言われても納得の出来だろう。
「もう新しい台所が完成したの? 随分早かったのね」
流石に完成までの時間が早過ぎたので設備の動作を確認しつつ暫く時間を潰し、昼前に秋穂母上に完成の連絡をしたのだが、それでも早いと驚かれた。
本来なら一日くらいは掛けた方が良いというのは僕も分かっていたのだが、午後からは三刃達の苦行が有るし、無駄に時間を掛ける方が面倒だと思ったのだ。
「随分綺麗になったのね。それに床が有ると、そのまま歩けて便利だわ」
二刃姉上は一々土間に降りるのが面倒だった様で、廊下と同じ高さの床に感心している。
「二刃は可笑しな処に感心しておるのう。他にも見るべき物は有るじゃろうに」
「そうですね。それに、何だか涼しいわ」
桜花様の言葉に二刃姉上も幾つも有る新しい設備を見回して賛成し、冷房が入っている事にも気付いた様だ。
「冷房も完備なんて、相変わらず贅沢な仕様じゃな」
「夏の台所は特に暑いですからね」
「そうなのよ。台所は火を使うから夏は更に暑いんだけど、部屋を冷やせる魔道具があるなら助かるわ」
普段から暑い台所で作業していた二刃姉上に、冷房は殊更好評の様だ。
「使い方の説明をします」
「ええ、よろしくお願いします」
騒いでいる二人を余所に、絡繰りが秋穂母上に新しい設備の使い方を説明し始める。
先ず、台所に入って直ぐの左の壁には明かりや空調等の操作盤が有り、これでどの明かりを点けるかや、室温管理等ができる。
「随分切替器が多いのじゃな」
「明かりの切り替えが一つずつ個別にできる様になっているそうで、真ん中の切替器で全体を一度に操作できるそうです」
八つある明かりを単独か全体で点け消しできる仕組みを桜花様に説明し、縦横三列ある切替器の一つを押すと天井の明かりが一つ消えて、押した切替器が淡く光り出す。暗い時でも切替器の場所が分かる仕組みだ。
「暗くても切替器の場所が分かるのは便利ね」
明かりが一つ消えた事で、此方の操作に気付いた二刃姉上が感心している。
「その隣が空調の操作盤です」
現代日本人なら見慣れた、暖房・除湿・冷房の切替器や、起動停止・温度調節の切替器が並んだ操作盤を差すが、全ての切替器に文字が書いてあるので細かい説明は不要だろう。
「エアコン迄再現するとは、流石じゃな」
「暖房までこれで使えるの? 冬は冬で寒いから、助かるわね」
桜花様は若干呆れ顔だが、二刃姉上は素直に喜んでくれた。
土間だと冬は足元が凄く冷えていただろうから、気持ちは分かる。
操作盤の横には発電の魔道具があり、その横は空調の本体だと説明し、何方も動かせないと補足しておく。
缶コーヒー程の大きさの大型の魔石柱も見せて、今までの魔石柱を四型、此れを一型と乾電池を模した説明もする。
「随分大きい魔石柱じゃな」
「今迄の魔石柱の六十四倍の容量だそうです」
型番が小さくなる度に容量が四倍になると補足もする。
「それだけ大きいと値段も馬鹿にならぬのではないか?」
桜花様が心配する様に、単純に容量に合わせて今までの魔石柱の六十四倍で売ると六十四両、円換算だと五百万円を超えてしまう。
しかし一番高い素材の聖銀の量まで六十四倍になる訳じゃないので、そこまで高くする必要はないし、次からは魔力の補充だけで済むので、相当安くなる。
実際の値段は巧義兄上に相談して決めるが、おそらく最大でも二十四両といった処だと桜花様に答える。
「確かにそれなら割合ではお得じゃが、それでも庶民には手が出ない程には高いのじゃ」
「其処は使える魔石柱の大きさを選択できる様にする事で対応するそうです」
魔石柱の大きさを変えても連続で使える魔力の量が変わるだけだから、魔石柱の充填時期くらいしか変化は無い。
発電の魔道具も発電量別に複数用意してあるし、魔石柱設置装置を簡単に換装できる仕組みなので、予算や電気の使用量に合わせて魔石柱の大きさも選べば良いだけだ。
一般家庭なら一番消費魔力多い飲料水を使い過ぎなければ、三型魔石柱でも一年以上は持つ筈だ。
何せ未だ家電は僕しか用意できていない筈だから、数自体少ないのだ。早々電気を使い過ぎるという事は無いだろう。
更に桜花様は焼窯や電磁加熱器を見て大燥ぎで、最後には城にも作ってくれと頼まれたが、先ずは王様の許可を貰って来てくれと一旦断る。
許可は直ぐに出るとは思うが勝手に作る訳にもいかないし、新しい器具に慣れる迄、城の料理の質が落ちても拙い。
今の厨房を改修するのではなく、別棟の実験厨房を作る事を提案しておいた。
大きささえ分れば先に作っておけて、当日は移設するだけで済むから建築現場を見せずに済むし、当日は時間も掛からないから僕もその方が楽ができるのだ。
読んで下さった方々、有難う御座います。
未だ少しバタついているので、次は二週間~四週間後と少し不定期になりますが、予定通りに更新出来る様に目指して頑張りますので、今後も宜しくお願い致します。




