表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/103

狩人組合

大変お待たせ致しました。

今回も僅かでも楽しんで頂ければ幸いです。

 桜花様が満足した処で、三刃に渡すお金を先程の考察結果から金相場で計算してみると、一両が八万円を超える計算になるので、八分でも一万円を超えてしまう。

 十歳に持たせるには少し多い気もしたが、この国では十歳なら見習い仕事を始める者も多い年頃だ。

 少し多いかもしれないが、この程度のお金は持っていても不思議じゃないし、そもそもこの計算では四十両が三百二十万円を超えるのだから、その内の一万円分くらいは許容するべきだろう。

 しかし、いくら僕が考えた処で、最終的な決定をするのは母上達であり、僕にできるのは口添えするくらいしかできないと思い、考える事を止めた。


「まだ足りぬ部分もあるが、それは皆と会った時の為に取っておくのじゃ」


 僕が三刃のこずかいについて考えていると、嬉しそうだった桜花様が、今度は含みを持たせた言葉を掛けて来た。

 他にも何かあるらしいが、皆というのは他の覚醒者の事だろう。

 その時の為にも、もう少し物語について聞いておいた方が良いかもしれない。


 物語でよくある話といえば、今日まさに(おこな)った魔物狩りだ。

 狩りそのものは問題無いのだが、対応している組織が狩人組合であり、物語でよくある冒険者組合では無い。

 物語について話すなら丁度良いと思い、桜花様がどう考えているのか尋ねてみる。


(わらわ)も冒険者組合でない事には若干残念な想いもあるのじゃが、実際に童達が行ったのはただの狩りなのじゃから狩人組合で問題無いじゃろう。そもそも物語の冒険者も多くが冒険なぞせずに魔物を狩っているだけなのじゃから、こ奴らも狩人と呼んだ方が正確なのではないか?」

「そこは物語にもよりますが、冒険者組合には多くの雑用仕事もありましたよ」


 作品によっては、雑用の方が多い場合もあった気がしたので付け加える。


「我が国の雑用等の町中での仕事は主に商業組合が仕切っておるのじゃ。その手の仕事の多くは商会や商店等の店が必要に応じて依頼を出しておるし、普通の町民もたまに依頼を出しておる」

「つまり、仕事内容で住み分けているという事ですか」

「そうじゃ。危険な町の外と比較的安全な町中では、求められる人材の能力は勿論、位階がまるで違うのじゃ。なのに同じ組合では間違いが起こるかもしれぬ。初めから別の組合に分けておけば安全じゃろ」


 桜花様が考えた訳でも無い筈なのに、桜花様はドヤ顔で続ける。


「他にも真面(まとも)な組織が取り仕切らねば無法者の温床にもなりかねんからの。我が国に派遣奴隷組織なぞ作られては堪らぬ。それに雑用こそ冒険では無いではないか。冒険というからにはせめて前人未到の地を進んで地図を広げるなり、新しい土地を切り開いたりして欲しいものじゃ」

「そうですね、せめて古代遺跡の探索くらいはして欲しい処ですね」

「残念な事じゃが国内の平野部はほぼ正確な地図ができておるが、四狼の期待する様な遺跡等は見つかっておらぬのじゃ。古い村落の跡ならいくつも見つかっておるが、大半は魔物に襲われたり、流行り病で滅んだ普通の村の跡と結論が出ておるのじゃ。四狼の求める遺跡とは違うであろう?」


 見付かっている遺跡は、物語の様に夢の有るものでは無いらしい。


「そうですね、考古学的な学問も和富王国では重視されていませんし、ただの村ではそれ程価値のある物も見付からないでしょう」

「そうじゃ。しかし森の奥や山岳地帯の方はまだ詳細が解っておらぬ地域も多い、もしかしたら価値のある遺跡が存在しておるかもしれぬ。冒険というならそういった地域を調べて欲しいものじゃが、並大抵の位階では話にならぬ程に魔物の脅威度が高く、普通の狩人程度では自殺しに行く様なものじゃ。龍牙殿程とは言わぬが、せめて位階六十四以上の者達だけで組んだ二小隊規模でなければ話にならぬよ」


 僕は物語的な感覚で話していたが、桜花様はもっと現実的に話している様だ。

 そして魔物の脅威度が半端ないが、実際、森の奥では灼熱熊も雑魚になるらしい。


「強いて言えば絡繰り要塞じゃが、あそこは既に工房に変わっておるし、周囲を大きく囲って町の規模にまでなっておる。作った者の素性も分かっておるのじゃから、既に遺跡ではないのじゃ」


 絡繰り要塞といえば今から二百年と少し前、絡繰り人形の核になる技術を遺跡から発見し、それを発展させた絡繰り人形を発明して和富王国に反乱した、自称絡繰り王の居城だ。

 僕も座学の歴史で少し学んだが、数百の絡繰りの軍勢を率いた絡繰り王との戦争で推定二十四万人もの死傷者が出たらしい。

 しかも、その死者の半数近くが、軍が出る前に襲われた一般人というのだから(たち)が悪い。

 この戦争で絡繰り要塞の大部分が壊れてしまったが、二十年程掛けて直し、今では絡繰り人形を作る工場になっている。


「今でいう絡繰り工房と絡繰りの町ですね」

「そうじゃ。直せる部分は直したが、それでも半分近くが直せていない、正に狂った天才が引き起こした歴史的大事件じゃ」

「やはり絡繰り王も覚醒者だったのでしょうか?」

「確証は無いのじゃが、恐らくそうだったと結論付けられておるのじゃ。この世界の、しかも当時程度の知識や技術で動く人形を操って(いくさ)を仕掛ける、(など)といった発想は前世知識でも持っていないと出てこぬじゃろうからな」


 成程、そのせいで和富王国は僕も含めて、覚醒者達の情報も集めているのか。

 この世界にはまだ無い、突出した知識や技術は使い方次第では毒にも薬にもなってしまう。

 場合によってはどちらにしても問題が発生してしまう。

 僕も危険視されない様に気を付けないといけないなと、改めて気を引き締めた。


「じゃから、四狼も我が国に牙を向けたりせぬ事を願うのじゃ」


 僕の考えを察した桜花様が、忠告めいた言葉を発する。


「ご忠告ありがとうございます。和富王国はともかく、僕も桜花様とは敵対したくないですからね。桜花様と敵対しない事をお約束します」

「そうか、四狼は和富王国ではなく、童とは敵対せぬと申すか。ならば問題は無いのじゃ」


 国より桜花様を優先させる僕の言葉に、桜花様は機嫌良さげに応じてくれる。

 実際、わざわざ敵対行動をする心算(つもり)も無いし、生まれ故郷と敵対するくらいなら、僕は他の国に逃げる方を選択するだろう。

 実際に問題なんて起きる筈が無いし、起きたら新しく作っている国に逃げれば良いやと、この時の僕は簡単に考えていた。


「それに、和富王国と揉めるという事は、あの父上と敵対する事になるのですよ。そんな恐ろしい真似はしません」

「あっはははっ! 流石の四狼も龍牙殿は恐ろしいか」

「幼い頃に僕達が父上から受けた指導は、とても厳しいものでしたからねー」


 僕が少し遠い目をしていると、父上の指導という言葉に五狼と三刃がびくんっと反応した。

 それを見た桜花様が、少し顔を引きつらせながら謝罪する。


「そ、そうか、嫌な事を思い出させて、悪かったのじゃ。んんっ、話を物語に戻すが、たまに国を跨いだ冒険者組合が出てくるが、現実にあれは有得ん。もしあるのなら、国王達はとんでもない無能か野心家じゃ」


 三刃達の反応に悪く思ったのか、桜花様は少し強引に話を戻した。


「そうなのですか?」

「国が管理できない暴力組織を国内にいくつも侵入させるなぞ、国を乗っ取ってくれと言っておる様なものじゃ。仮に国を跨ぐというなら全てが同盟国の場合じゃが、それだけ仲が良いのなら国を合併すればより強い国を作れるのじゃからな。隣り合っている国同士が合併しないのは、利権の対立や価値観の相違等があるからじゃ。真の友好が無いとは言わぬが難しいじゃろう」

「確かにそんな中で国を越えた組織を招き入れるのは危険ですね。冒険者組合が関係あるかは分かりませんが、女神様も言っていましたけど、この世界では毎日の様に戦争で国が興きたり亡んだりしているそうですから」


 現にアルベール王国は隣国との戦争に負けて、ほぼ滅亡している。

 そんな世界で他国とも通じている暴力集団の管理組織を招き入れるのは、確かに自殺行為だ。


「他国の事は解らぬが、我が国の狩人組合は資源省の下、食糧庁や素材庁の下部組織であり、一部は軍務省も関与しておる。その軍務省の幹部の一人が四狼の父である龍牙殿なのじゃがな」

「父上が仕事の内容を屋敷で話す事はほぼありませんからね。知りませんでした」

「この程度は話しても問題無いのじゃが、機密迄話されても困るからの、口を滑らせぬようにしておるのじゃろう」


 父上は今(おこな)っている遠征の様に、長期間屋敷に帰らない場合は家族にも影響が有るので話してくれるが、普段は僕達に直接関係の無い話まではしない。


「そもそも我が国の隣国なぞ、北の海を越えた先の火具土(かぐつち)くらいじゃが、かの国は点在する少しの森と、広大な鉱山が大半を占める鍛冶の国じゃ。狩人組合が国を跨ぐ意味が無いし、かの国は山人族が主体の国で得意分野が分かれておるから、逆にお互いを尊重し合える持ちつ持たれつの関係なのじゃ。よってお互いに攻める利点が無い。後は南西の半島くらいじゃが、あそこは魔物だらけで交流できる人族も居らぬし、東に至っては何処まで続くか分からぬ海だけじゃ、来るとしても海の魔物くらいじゃろう。そういう訳で、更に遠くにあるだろう他の国の事迄は、童達にも分らぬのじゃ」


 和富王国も日本の様に島国だから、海を渡らないと他の国には行けない。

 しかし、海にも強力な魔物が居る為、近海での漁ならともかく、あまり陸から離れる事も難しいので、他国の事は稀に訪れる旅人からしか伝わっていないのだ。

 北に山人族主体の火具土が在り、その西の海の先に森人族主体の国が在るらしいというくらいしか、僕達には伝わっていない。

 実際は獣人族や空人族等も何処からか移り住んでいるのだが結構な昔の事なので、渡ってきた本人は既に亡く、純粋な獣人族に至っては極一部の先祖帰りくらいで、ほとんどが半獣人族になっている。

 その為、本人達も自分の先祖が住んでいた地域を知らないのだそうだ。


「被害にあっているだろう遠くの国の方には悪いですが、和富王国が戦争に巻き込まれる可能性が低い事に安心しました」


 実際に攻め込まれても父上を始め、将軍達は尋常な強さではないのだから、和富王国がそうそう負ける事も無い筈だが、そもそも攻めて来る国すらないというのだから安心だ。


「戦争こそ冒険者の仕事では無かろう。冒険者といえば竜退治の方が定番じゃが、我が国では竜と相対するのも軍じゃからのう。こちらも狩人程度では話にならぬから致し方ないのじゃ」


 桜花様は現実には浪漫が足りないと嘆いて見せるが、竜種で最下級の飛竜ですら大型下位の強さだ。位階が四十以上は無いと瞬殺されかねない。

 そもそも前世の僕達を含め、現代の日本人の大半は本物の冒険を知らないのだから、定義そのものが想像になるのも致し方ない話なのだ。



 そうして桜花様と冒険者像を語り合っている内に、僕達の乗った荷車は町の外壁に辿り着き、東外門を潜った。

 外壁を越えた事で安全が確保された僕達は兜を脱ぎ、警戒を緩める。


「流石に軍の遠征直後だけあって、道中は安全でしたね」

「童は少し拍子抜けなのじゃが、兵士が頑張って民が安全ならば、それは良い事なのじゃ」


 道中の安全は地図で確認していたが、昨日遠征隊が街道周辺の魔物を討伐しながら移動した為か、街道から二キロ圏内に魔物は居なかった。


「僕達の荷車は隊列の中央寄りなので、滅多な事では戦闘にはなりませんよ。魔物と遭遇する確率は先頭が一番高く、次が最後尾ですから」

「それもそうじゃな」


 荷車が通る前から街道付近に居るか、後ろから追って来る方が中央に突撃されるより確率が高いのは当然なので、桜花様も直ぐに納得してくれた。


 帰って来た町中を眺めると、今は夏真っ盛りなのでまだ太陽は沈んでいないが、農民達の今日の作業は既に終わった後の様で、僕達を乗せた荷車はほとんど人の居ない田畑の横を駆けて行く。

 やがて農業区にもある住宅街や商店街を通り抜け、北東第二門を潜って商業区に入り、程なく狩人組合に辿り着いた。


「八神門の、早速で悪いが預けた獲物を順に出してやってくれ」

「分かりました。それでは桜花様、少し席を外します」

「うむ、勤めを果たしてくるのじゃ」


 僕は桜花様に断り、組合職員に促されるまま組合の倉庫に向かう。

 そこには既に到着していた狩りに参加した者達が待っていた。


「それじゃあ、申請された組名の獲物を順番に出してやってくれ」

「分かりました」


 僕は答えると、代表が告げる組名の付いた獲物を次々と無限倉庫から取り出して職員に渡していく。

 職員と代表が売却数を相談するが、大抵は一~二匹の獲物を引き取って残りは売却する様だ。

 組員とその家族の分程度なら、それでも数日分になるのだろう。

 職員達が売却分の獲物の重さを量り書類を書き込むと、代表はその書類を受け取って受付に出して記された金額を受け取る事が出来る。

 売却された獲物は冷蔵倉庫に保管され、のちに順次解体業者に出荷される。

 次々到着する荷車から代表が降りて来て、組名を申請し僕から受け取った獲物を組の仲間と共に運んで行く。

 預かった獲物を全て返し終えるとやっと僕達の番だ。

 そのまま冷蔵できないので血抜きのできる作業場に移動し、今日売却する獲物を次々と無限倉庫から取り出して計量して貰う。

 勿論、血抜きされていない為、その分の重量も差し引きして記載される。

 預かっていた獲物を返還するのに掛かった時間の二割近い時間を掛けて僕達の狩った獲物の計量を終えると、記載された書類を受け取り受付に向かい、代金を受け取って桜花様の元に戻った。


「見ておったが物語の様に受付が若い女性でなかったり、金額に驚いたりしなくて拍子抜けなのじゃ」

「それはそうでしょう。寧ろ狩人組合で働く女性は元狩人で、更に子育てが終わった世代が多いですし、金額もある程度は先に連絡しておかないと、用意するのにも時間が掛かりますからね」


 桜花様は期待外れの展開に少し残念そうだが、現実なんてそんなものだ。


「それとも桜花様は、僕が若くて美人の受付に気に入られる展開をお望みでしたか?」

「それはそれで良い気分はせぬのじゃ。分かった、この話はもうよい。後は熊之助を起こして帰るのじゃ」


 桜花様はそう言い放つと乗って来た荷車に向かう。

 僕も後を追い、未だに熊之助が寝ている為、荷車が片付けられずに困っている職員に一言詫びて熊之助に覚醒の術を掛けて起こしてやる。


「起きたか、熊之助」

「こ、ここは? お、狼は何処に? それに、何故四狼が居る?」


 熊之助が覚醒するやいなや飛び起き、辺りを見回して狼を探す。


「お主が狼の群れに襲われておったのを四狼が助けたのじゃ。礼の一つも言ったらどうなのじゃ」

「助けたというか、近付いたら逃げたので、僕は刀も抜いていませんよ」


 少し威圧しただけで、実際に刀は抜いていない。


「ひ、姫様! 重ね重ねの失態、誠に申し訳ございません。四狼、世話を掛けた、礼を言う」


 熊之助は状況を理解すると荷車から飛び降り、桜花様に平伏して一度頭を上げると僕にも礼を言って頭を下げる。

 折角だ、同じことを繰り返さない様に鑑定で解った事も早めに伝えた方が良いだろう。


「熊之助、君に武術は向いていない。それよりも……」

「四狼! お前にだけは僕の刀を馬鹿にされたくはない! 姫様、失礼いたします」


 僕は熊之助は術の方が向いていると続けたかったのだが、話の途中で怒って去ってしまった。


「四狼、傷に塩を塗る行為は感心せぬぞ」

「いえ、熊之助は術師の才能が有ると続けたかったのですが、最後まで話させて貰えませんでした」

「話す順序が逆じゃ、そういう話は先にするものじゃ」


 桜花様に指摘され、それもそうかと反省し、少し時間を置いてからもう一度説明しようと思った。



 組合でやるべき事を終えた僕達は、迎えに来ていた桜花様の自走車に乗り、八神家に向かう。


「やはり、自走車の方が乗り心地が良いのじゃ」

「先程迄乗っていた荷車は馬の代わりに絡繰り人形が引くだけで、実質馬車の様な乗り物ですし、桜花様の高級車とは足回りの出来が全然違いますから仕方がありませんよ」


 硬い荷車の座席と違い、柔らかく迎えてくれる高級自走車の座席に、僕も身体を預けて力を抜いた。

 暫く座席の柔らかさを堪能していると屋敷に着くが、桜花様に渡す獲物を玄関前で出す訳にもいかないので野外修練場に向かい、頼まれていた熊と一緒に無限倉庫から取り出して渡すと、桜花様が自分の異界倉庫に収納した。


「折角なので、余っている灰色狼を孤児院に贈ってはどうでしょう?」

「おお、良い考えじゃが、構わんのか?」

「僕達だけで食べるにしても多過ぎますから、問題無いでしょう。皆も構わないな?」

「大丈夫です」

「三刃も構わないのです」

「売却分だけでも十分な額になるで御座るからな、良い考えだと思うで御座る」


 そうして皆に賛同され、更に孤児院に贈る為に灰色狼を十二頭を追加で桜花様に渡す。

 そのまま贈って解体の練習に使っても良いし、解体してから素材として贈っても良い。どうするかは桜花様が判断するだろう。

 ついでに孤児院用に作っていた双六や回転式魔道骰子と駒を入れた箱を伊吹さんに渡す。


「前に皆に考えて貰った双六の試作品です。座学が終わったら、お城の皆さんで試してみて下さい」

「おお、前に作った双六じゃな。しかし何故、童に直接預けぬ?」


 双六の入っている箱を見て、嬉しさと不機嫌さを混ぜた複雑な顔で桜花様が尋ねてくる。


「桜花様に渡したら、座学に身が入らなくなるでしょう? 座学が終わった後に桃姫様達と試してみて下さい。問題が無ければ孤児院用に駒を変えて同じ物を用意します」


 後に楽しみがあれば座学にも身が入るだろうが、更に楽しみを追加してあげよう。


「しっかり座学も終えたら、明後日の昼にここで今日狩った獲物を使った焼肉会をしましょう」

「普段は焼肉ごときで釣られたりはせぬが、童達が狩った獲物を使うのは少し気持ちが盛り上がるのじゃ」

「おおーっ、三刃も楽しみです」


 三刃も苦手な座学に前向きになった処で、桜花様と伊吹さんは再び自走車に乗ってお城に帰って行く。


 ちなみに伊吹さんは獲物のままより現金を望んだので、残りの獲物と一緒に売却してから、お金で渡す事にする。

 そちらも含めて、お金は全部売却してから計算した方が楽だという事で、後日纏めて渡す事になった。

 こうして桜花様達の初めての狩りは、大きな成果と共に無事に終わりを告げる。



読んで下さった方々、有難う御座います。

次は2月半ばくらいに更新出来るよう、頑張ります。

気に入って頂けましたら、ブックマークや評価等もして頂けると、とても嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ