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第三章 二人の絆

今回の冬は異常と言った矢先に今日、思い出したかのように雪が降ってまた積もりました。

そしてまた明日から毎日雪だそうです。

寒いなぁ……。

それでは本編どうぞ。

 ―――妹は兄のことが大好きでした。

 ―――だから妹は兄のことが心配でした。

 妹は常に兄のことを想い、心配していた。

 自分がしっかりと兄を支えてあげるのだから。

 ある日、妹は兄を注意した。

 ―――お兄ちゃんッ! それって身体に悪いんだよ?―――

 ―――でも美味いぞ。それに支給されたやつなんだから吸わないと勿体ないだろ―――

 ―――駄目だよぉ。お兄ちゃんが身体壊したらどうするのっ?―――

 ―――大丈夫だって。なんだよ、お前は匂いが嫌いなだけだろ?―――

 ―――そうじゃないよっ!お兄ちゃんのこと、本当に心配してるんだから…!―――

 妹は常に兄のことを心配していた。

 そして兄を正しく導こうと懸命だった。

 妹は、兄のことが大好きでした。



 

                     ●



 昭和二十年六月。これから夏だというのにやけに涼しい夜はここが最も北極に近い島だからか。そんな夜、鎮座した九七式中戦車――チハの車体のそばには、搭乗員四名が集っていた。

 「と、いうわけで……」

 桐嶋は少々不安げにここに集いし戦車兵たちの顔を窺う。皆、神妙な面持ちばかりだった。

 そんな彼らが不審な目で見る先は、自分たちと同じ陸軍の軍服を羽織り、キッチリと巻いたサラシがせっかくのたわわに実らせた果実の存在感を制限していて勿体無い気がする、外見は中学生ほどの背の低い、男のような短髪の少女、チハがチラチラと彼らの表情を窺っていた。

 「本来なら信じられない話だが……」

 沈黙を破ったのは、腕組みをした車長の五十嵐實淨いがらしさねきよ大尉だった。五十嵐は目の前の現実にいる少女を見詰め、唸るようにして自分の顎を撫でた。

 女子工員ではないようだ。そもそも外見が普通の女の子とは縁もゆかりもない格好だ。むしろ自分たちに近い。肩に羽織るのは陸軍の上着で、サラシ姿というなんとも動きやすい格好だ。この時代の女子にとって男の目の前でこんなに肌を見せるなんてありえないだろう。

 まるで男子のように短い短髪に、頬の傷から小僧のような活発性が見えるが、全体的に少女の雰囲気が華やかにしてくれる。

 五十嵐は、そばに鎮座する九七式中戦車の砲塔部分に書かれた二文字を見詰めた。

 「士魂、か……」

 帝国陸軍戦車第十一連隊のその士魂精神が刻まれた印。地上を闊歩し制する要塞として、陸海空の『陸』を支配する戦士の魂。

 そして陸を制する我が陸軍が誇る九七式中戦車の『士魂』が、彼女だという―――

 「桐嶋、明智」

 溜息混じりの尖った声に、その場にいる者たちの視線が集中する。四人の中で一番背が低い、いや。連隊の中でも背が小さい。鋭い目つきが特徴で狐のような顔をした青年、皇貴一すめらぎきいち少尉。九七式中戦車の機銃手だ。

 「正直に言うんけど。 こんなガキを俺たちの相棒であるコイツの魂ちゅうふざけた話を誰が信じるんだ。 明智、お前はこっち側の人間だと思っていたよ」

 細い目をさらに細めにして「ふんっ」と鼻息を鳴らす皇に、明智も苦笑混じりで答えた。

 「そやな。 俺もこのアホと同類とは思わんかったわ」

 「本当。 失望したわ、明智」

 苦笑する明智と鋭い目つきで見据える皇の間を桐嶋が入り込もうとしたが、明智が桐嶋と視線を合わせて、沈黙の制止をかけた。

 思いとどまった桐嶋から鋭い目つきで見据えてくる皇に視線を戻した明智は、気楽さを忘れない屈託のない笑顔で笑い捨てた。

 「ははっ。ほんま、俺もこのアホと同類だったなんて、今まで思わんかったわ。みぃんな…な」

 皇がピクリと眉を上げた。

 五十嵐は状況を見守る桐嶋と少女という二人を一瞥した。

 「どういうことだよ」

 「だから、ここにおるみぃんなこのアホと同類やっちゅうことや」

 ニヒヒと白い歯を見せて悪気のない笑顔で笑う明智に、皇はクールに鼻で笑った。

 「ふん。俺や五十嵐大尉をお前たちと一緒にするなや」

 「でもなぁ、だってそうなんやもん」

 「…いい加減にしろや、明智」

 「ほな皇はん。この子…」

 明智はゆっくりと桐嶋の隣にいるチハのほうを指差した。チハは指を指されてきょとんとしている。

 「………」

 視線が集まり、チハは恥ずかしそうに赤くなった顔を俯ける。

 「あのガキがどうした」

 「……ガキ、言うたね?」

 「…言ったけどそれがどうした?」

 訝しげな表情で答えた皇の言葉を聞いた明智は、ニッと笑った。

 「やっぱそうや」

 「…なにが」

 「皇はん。今ガキっちゅうたやろ? と、いうことはあの子が見えてるわけや」

 「すったらこと当然だべや」

 さっきから方言染みた言葉を遠慮なしに言っているが、彼はこの島の防衛目的である北海道の出身である。

 「そ、当然や。何故ならアンタも俺も桐嶋も大尉はんも、みぃんな同類やからや」

 「……は?」

 「皇はん。見えてるやろ。実際におるんやから、信じるしかないやんけ」

 「……意味がわからねえ。はんかくさいんでないか?(バカじゃないのか?)」

 皇は腕組みをしたまま「ふんっ」と鼻を鳴らした。

 「それじゃあ証拠を見せれ」

 「証拠……」

 証拠、と言われると実際明智自身も見たことがない。そういえばそれを実証するものを見ないで自分はよく信じたなと今更ながら気付く明智だった。明智は不安そうに事の成り行きを見守っていたチハに視線を配るが、チハは桐嶋のほうと一言交わしてから、頷いた。

 「見せるよ」

 チハのよく通った声に、その場にいる一同の視点が集中する。

 「ボクが――『チハ』だってことを」

 そう言うチハの隣では、桐嶋がすこし不安げにチハの横顔を見詰める。チハは桐嶋のほうに顔を向け、心配いらないよと言う風ににっこりと微笑んでみせた。

 その妹に似た、しかし彼女個人のモノである無垢な笑顔を見て桐嶋は信じ、頷いた。

 


 緑一面の平野。一人立つチハと離れた距離で見守る搭乗員一同の草がざわめく場所で妙に冷たい北の風が吹き抜けていく。

 草が風に吹かれて揺れる中、一人立つチハ。

 そして離れたところに一人の少女を見届けるように四人の男たちがいた。

 危ないから離れていて、と言うチハのためである。

 仁王立ちする少女の表情は真剣だった。吹き抜ける風もザワザワと草を揺らしていて、その場の雰囲気がざわめいた。

 四人はそれぞれの面持ちにあった。腕組みして睨み据えるように疑いの瞳で見詰め続ける皇。そして見守る明智と、緊張した表情の桐嶋。

 証拠とはなんだろう。

 彼女は大丈夫だろうか。

 彼女のことを信じる自分たちだが、実際に証拠というものは自分たちも見たことがない。それがどんなものかも知らない。しかし今からそれを知ることになるのだ。

 チハはスッと細い腕を上げて、手を掲げた。

 彼女の行為ひとつひとつに凝視する視線。

 掲げた手から一瞬、木の葉が裏返ったかのようにヒラリと現れ、突然ハチマキがいつの間にか手に握られていた。

 どこから出したのか、と疑問に思った瞬間、それを額から後ろへと回して巻きつける。そのハチマキには真ん中に日の丸があり、日の丸を境にして左右に撃滅・士魂と力強く書かれていた。

 キュッとハチマキを締めたチハは、ゆっくりと両手を下ろした。

 

 ――風が止んだ。


 つかの間の静寂が舞い降りた。

 ハチマキを締め、両手を下ろしたチハは動かない。静寂の中を四人は息を殺すようにその過程を見届けていく。

 と、その時。止んでいた風がいきなり吹き上がり、強風が一瞬だけ草を勢い良く撫で上げた。

 ハチマキの端がパタパタと激しく揺れ、彼女の変化が初めて確認された。

 細い片腕が突然発生した光の粒子に覆われると、粒子が集って形を形成し、少女の細い腕を覆い隠した。そして光がはじけてそれが装甲へと変わり、手は完全に隠れて代わりに鋼鉄が伸びた。伸びた鋼鉄がやがて砲身へと変化していく。

 彼女の片腕は厚い装甲に覆われ、砲身が突き出していた。

 そして厚い装甲に覆われた腕を上げ、別の片手で装甲を抑えつけ、砲身を構えた。

 呆気に取られる男たちに構わず、砲身が一度ガシャンと震えた。

 次の瞬間、その砲口から土煙に似た気体を吐き出し、火の粉を撒き散らして砲弾を発射した。地を震わす轟音がドンッと鳴り響き、放たれた砲弾が空気を切り裂いて彼方へと飛んでいく。

 そして着弾。離れた地で土煙が天に向かって高く飛び散り、火山の噴火に似た音が轟いた。

 ズドォォォオオオォォンッッ!!!

 爆風が吹きかかり、パラパラとチリや灰が舞い散ってきた。

 呆然とする四人の男たちの視線を集め、ふぅと吐息を吐いたチハは一変してニッコリと無垢な笑顔を振り返って、自慢げに厚い装甲に覆われた腕を掲げた。

 「すごいでしょ?」

 彼らは頷くことも首を振ることも、なにもできなかった。




 

                      ●



 

 昭和二十年八月。演芸会から二ヶ月が経ち、その間に桐嶋たちとチハはともに一日を過ごすというのが日課となって、日常を過ごしていた。訓練があった日も、なにもない日も、彼らは彼女とともにいた。

 チハは、摩耶とも仲良くなり、よく二人だけでいるときも多かった。時々桐嶋が入れない空気を作って女二人だけで会話する光景は、仲が良い女の子同士が楽しく談笑しているものそのものだった。どんな会話をしているのか、離れたところにいる桐嶋にはわからないが、時々きゃーきゃー黄色い声で騒いだり、顔を赤くしたチハと何故か笑顔の摩耶がチラチラとこっちを見てきたりと、変なところも見られたが、どちらにしても楽しそうだったので桐嶋は構わなかった。

 「チハ、最近摩耶となに話してるんだ?」

 「えっ…! さ、最近……ッ?」

 夕暮れの中、おはぎを頬張っていたチハは、あんこだらけの口もとをこちらに向けて目を見開いていた。そして口ごもっているうちに、カァッと顔を赤くしてぷいっと顔を背けた。

 「お、お兄ちゃんには関係ない話だよぉ……ッ!」

 大抵関係がある話をしていた奴が言うセリフである。

 「……そっか」

 まぁ、話したくないのなら無理に問いかける必要もない。

 桐嶋はそう思ってこれ以上の追求をやめて手に持っていた煙草を口に咥えた。

 そして懐から出したマッチで火を付けようとする。

 「駄目だよぉっ!」

 「えっ?」

 火を灯したマッチをタバコの先端に触れようとした直前、それを妨げるように放たれた声に、桐嶋は隣でこっちを丸くて大きな瞳を向けて見詰めてくるチハを見た。

 「タバコは身体に悪いんだよぉっ! お兄ちゃん吸っちゃ駄目ッ!」

 「…いや。でも好きなんだけど……」

 「禁煙ッ!」

 「えええっ!? な、なんで……」

 「駄目といったら駄目ッ! これはぼしゅーです!」

 「ちょ…ッ! おい…!」

 無理矢理桐嶋から煙草を奪い取ったチハはそれを光で覆い隠すとたちまち煙草を光の粒子に変えてしまった。それを見ていた桐嶋は「あーっ!」と叫んでいた。

 「なにするんだよぉ……。俺の唯一の楽しみが……」

 「駄目だよ。ボクはお兄ちゃんのために言ってるんだから」

 「煙草が兵隊の唯一の娯楽なんだよ……」

 「それでも駄目ッ!」

 「このご時世に兵隊から煙草を取り上げるってどれだけ神経が太いんだよ、お前は」

 「関係ない。それがお兄ちゃんに害を為すものならすべて排除。それにボクだって軍人だもん」

 「そうは到底見えないよ……」

 「というわけで、すべてぼしゅーです」

 チハが上げた両手に乗せているのは、煙草の箱であった。

 「ん? ………あ――――ッ?!」

 桐嶋は二つの懐を探ってみたが、開いていた煙草の箱も予備も両方いつの間にか奪われていた。

 「返せよっ!」

 「だーめっ!」

 舌を出したチハはそのまま煙草の箱を光の中に収束させた。

 「やめてぇぇぇぇっっ!!」

 手を虚空に伸ばす桐嶋は目の前で唯一の一日の娯楽を消されるのを目のあたりにして、ガクリとうな垂れた。

 「俺の……。チハァ〜……なにするんだよぉ〜」

 涙ぐむ桐嶋を見下ろして、チハは腰に手を当てて言った。

 「ボクはお兄ちゃんのためを思ってやったんだよっ」

 「だからって…。 ………」

 桐嶋は不意に昔の記憶を思い出した。

 軍から支給され、毎日のように吸っていた煙草。あれを吸うと訓練の疲れやストレスも気の紛れ程度にはなる。桐嶋は家に帰ってから何度も吸っていた。しかしそれを心配に見ていた妹はある日、桐嶋に煙草を指摘して、さっきのチハのように没収してみせた。


 ―――お兄ちゃんのこと、本当に心配してるんだから…!―――

 

 そう言われて、桐嶋も妹の指導によって煙草を吸うのを止めた。 

 その代わり、妹は桐嶋をいつものように、あるいはいつも以上に兄のために、疲れて帰ってきた桐嶋を暖かく迎え入れていた。兄が身体に悪いもので疲れた気持ちを癒そうとしているのなら、妹である自分自身が兄を癒してあげよう。

 そんな妹の心遣いと気持ちに気付いた桐嶋は、真剣に考えて、本当に煙草を吸うのを止めた。そして妹にいらぬ気を遣わせぬようにと自分自身も強くなるために訓練に励んだ。

 そして強くなった自分は成果を挙げ、そして認められ、精鋭の部隊に配属されることが決定し、同時に少尉に昇級したことが決定した。

 それらの決定が伝えられた日、妹は桐嶋本人以上に喜んでくれた。祝ってくれた。

 そして二人で、配属先の満州国に移転し、これからも二人で生きていくことを約束した。

 だが、その先で―――


 「はは……っ」

 桐嶋は渇いた笑い声を漏らした。

 「そうだな…。悪いな、チハ……」

 「お兄ちゃん? ――ひゃっ?!」

 チハの柔らかい頬に桐嶋の手が触れられ、チハはビクリと震える。

 紅潮していく妹の顔を、桐嶋は優しげに見詰めながら、そのまま頬に触れた手を頭に乗せて、優しく撫でた。

 「心配してくれているんだよな。 ありがとう、チハ……」

 「ボ、ボクはお兄ちゃんの、い、妹なんだから……これくらい、当たり前だよ…ッ」

 「ああ。本当に……」

 顔を赤くして目を逸らす目の前のチハに、古い記憶に眠る妹と重なる。

 しかし、チハはチハだ。

 チハも、俺の―――大切な存在だ。

 昔から相棒だった戦車。そして大切な妹だったチハ。

 俺はまた、兄になってもいいんだな……。

 いいよな?

 またお兄ちゃんになっても。

 妹離れできないような情けない兄かもしれないけど。

 俺もこいつを支えるから。

 それでいいだろ?

 

 そしてまた、桐嶋は目の前の顔を赤くする妹と約束した。

 「わかったよ。 もう煙草を吸わないよ」

 「ほ、ホント? な、ならよろしい……です」

 「ああ」

 だってあの時と同じ、そんなものに頼らずとも、比べるまでもない支えてくれる存在がいるのだから。

 「じゃ、これからもよろしくな」

 「…それは、ボクが妹としてお兄ちゃんのだらしなさを正すことをこれからもよろしくと言いたいの?」

 「情けないが、そうだ」

 桐嶋の笑顔で言う言葉を聞いて、チハはクスリと微笑んだ。

 「しょうがないなぁ。 妹であるボクがお兄ちゃんを正しい道に導こうじゃないかっ」

 「おお、その意気だ」

 「えへへ……」

 「ははは」

 兄と妹は、お互いに笑いあった。

 それは楽しく、明るく。本当の兄妹のように。

 そんな二人のそばを、どこからか一羽の蝶が舞ってきた。

 二人のあたりをヒラヒラと飛び、まるで二人を見守っているように。

 チョウチョは光のような輝きを放って、何処に消えていった。



 

                    ●


 昭和二十年八月十五日。

 大日本帝国は連合国のポツダム宣言を受諾し、無条件降伏を宣言した。

 日本の頂上に君臨する天皇陛下の肉声によるラジオからの玉音放送によって戦争の敗北と終戦が全日本国民に伝えられた。

 これまでに膨大な犠牲を払った戦争は終わった。日本列島から大陸、東南アジア、太平洋の島々まで犠牲は広がっていた。

 そして遥か北の地でも、アッツ島などの島々から日本兵は消えていた。

 唯一、戦争の魔の手が伸ばされなかったのが占守島だった。

 占守島の電波は非常に悪く、八月十五日の天皇陛下の終戦の詔勅しょうちょくを多くの部隊では聞くことは出来なかった。島にいる彼らが終戦を知ったのは翌十六日、師団参謀立会いの下に終戦を聞かされたときだった。

 無傷で終戦を迎えた彼らは、十七日から武装解除の準備に取り掛かっていった。

 戦車部隊でも車載銃砲や無線機の取り外し、爆砕と海没の準備まで進められていた……。


 戦争は確かに終わり、武装解除の過程が、再び兄と妹を引き裂く運命を与えようとしていた。

 しかし、別の運命が兄と妹の運命を変え、皮肉にもその運命がまた二人を引き裂こうとしていた。

 

 彼らが戦いの終わりを実感するように武装解除の準備に取り掛かる中、平和が舞い降りたかのように思えた矢先、その島に白波を荒立たせて迫りくる、悪魔の赤い旗が翻っていた。

 【登場人物紹介】



皇貴一すめらぎきいち

大日本帝国陸軍第十一戦車連隊少尉・チハ機銃手

年齢 23歳

身長 165cm

体重 53k

占守島に転進した精鋭の第十一戦車連隊に配属された。階級は少尉。チハ搭乗員の中で一番年下で背が低いが結構生意気な面を見せる。北海道出身のために言葉に方言が含まれる。だが標準語に近いほう。時々彼の喋る北海道弁は仲間たちにも理解できないときがあるが本人は遠慮なし。一匹狼のような存在だが、百発百中の男と言われ、腕は良い。機銃手を担当する。実は酒が弱いのが弱点である。桐嶋たちとあまり仲良く接しようとしないが、実は寂しがりやでもある。



五十嵐實淨いがらしさねきよ

大日本帝国陸軍第十一戦車連隊大尉・チハ車長

年齢 37歳

身長 176cm

体重 64k

搭乗員の中では年長者で、チハの車長。階級は大尉。真面目な性格で部下に厳しい面も見せる桐嶋たちの上官だが素は優しい人間。妻と三人の幼い子供を日本に残していて、よく家族から届く手紙を読んでいる。精鋭の第十一戦車連隊に属する戦車の車長としての威厳は欠かさない。ソ連軍の戦車も見たことがあり、様々な国の戦車などを判別することができる。戦場では敵戦車を一瞬で判別して的確な判断を下す。

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