夏花火
寂しくて辛いのは好きじゃない。
花火を見ると、夏を感じるのと同時に
夏の終わりを感じてしまう。
色とりどりに舞い上がる光の花達
終わりが近づくにつれ、さらに勢いを増していく
眩しくて目を開けていられなくなるくらいの最期の輝きは、まるで太陽が照りつけたように明るく綺麗で目を閉じてしまいそうになるけど
見えなくなるのは寂しくて瞬きする時間すらもったいなくて、、、涙が出る。
涙が出るのは瞬きをしないでずっと目を開いていたからかな
それとも楽しかった夏が終わってしまうからかな。
きっと後者なのだと思う。
寂しくて辛いのは好きじゃない。
でも終わるのが寂しくて辛いのは、それがとても楽しかったから。
この楽しさが消えてしまうのが嫌だって思えるほど、素敵な時間があったから寂しく感じてしまうのだと思う。
寂しくて辛いのは好きじゃない、
でも
来年の夏も、終わりの花火が寂しくなるくらい素敵で楽しい夏になってほしいと思う。