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0006雷武扉のブログ


   (四)


◆雷武扉――ゼニーズ事務所所属――のブログより2017年12月28日分

 いつも応援してくださってありがとうございます。先程のサイン会ではたくさんのファンの方とお会いできて、僕はとっても感激しました。また近いうちにやってみたいです。

 さて、今日は昨日と同じで、『ゼニーズ運動会2017』でお見せするプロレスの練習をしてました。なので、すごく疲れて筋肉痛なのも、昨日と同じです。でもお仕事だから頑張らないと。

 乃城景さん――僕とプロレスの試合をするお父さんは、手取り足取り、いろいろ教えてくれます。やっぱり現役のプロレスラーさんは違うなあ。

 今朝の『講義』では、パンチやキックを出す時、マットを踏み付けて音を立てるように言われました。そうすると迫力が出るそうです。それからロープに振られたら、走って、背中からもたれかかるように当たること。ゴムにぶつかったみたいに弾き返されて、また走ること。これはロープワークといって、基本の動きだそうです。でもロープに当たるの、痛くて辛いなあ。

 後は腕立てや腹筋、ランニングで汗を流して、体を鍛えてました。昨日学んだ後方受け身も、頑張って練習してます。

 あっ、ファンの方が心配してくださった件。「プロレスなんかして、怪我したりしませんか?」というご質問ですが、これは僕もすっごく不安でした。それで、乃城さんに聞いてみたんです。すると、あの気さくなおじさんは笑顔を見せて答えてくださいました。「大丈夫、俺の攻撃は全部『寸止め』するから。一発も当てないよ。怪我なんかするわけない。扉君はただ、本当に殴られたみたいに、大袈裟に演技すればいいんだ。もちろん扉君は、俺を直接攻撃して構わないけどね」。

 プロレスってそういうものなんですか? と尋ねると、「いや、プロレスラー同士なら直接殴るよ。ただ手加減したり、怪我しにくい場所を選んで殴ったりする」。

 乃城さんはこうも言ってくれました。「もし生意気な子だったら、怖がらせてやろうかな、と思っていたんだけどね。君みたいな優しい子が相手じゃ、そんな気にはとうていなれないな」。

「俺には娘がいる――この前会ったかな? たとえばその娘が、どこの馬の骨とも分からん奴に殴られて、怪我をしたとする。俺はどうなるか? もちろん怒り狂うだろう。殴った奴を見つけ出して、罪を糾弾しようとするに決まってる。そういう気持ちは、扉君のご両親も同じなんだよ。もし俺が扉君を怪我させたら、すごく悲しんで、すごく怒るさ。そんな真似は、俺にはできないよ」。

 というわけで、僕は正直ホッとしました。ファンの方も、これで安心してください。

 大晦日の試合まであと少し。当日はぜひ北西京ドームにお越しくださいね。応援お願いします!

 では今日はこのあたりで……眠くなってきちゃった。

 また明日!

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