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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

短編集

俺ハ勇者、魔王どこダ?

作者: 桜川藍己

 俺はテレビを見ていた。

『早矢香さん(8)が失踪して今日で一週間。今日も天候が悪い中警察が捜索に当たりました。まだ手掛かりが一つも出ていないことから、SMS等で激しい批判が広がっています』

 無能な警察はまだ手掛かり一つ見付けていないらしい。

 まあ、それはしょうがないと思う──誘拐した相手は魔王なのだから。

 ここまで警察が何もつかめないのだったら、そろそろ勇者である自分が動かなければならないだろう。

 ──まあ、最初は資金集めからだけどな。

 俺は早速、動きやすい革の防具と、勇者の剣や、サバイバルナイフ等を装備してゴブリン倒しに向かった。


「ぎぎゃあああぁ!」

「ぐぎゃあああぁ!」

 勇者の剣を使ってゴブリンの群れを薙ぎ払っていく。

 勿論、剥ぎ取りも忘れない。

 二匹倒して、三百エン手に入れることが出来た。

 こいつらは一回で取れる金が少ないが、弱く、数も多いのでいい資金集めになる。

 ……しかも副産物もあるしな。

 瞬間、前からぐああああああぁっ!という大きな声が四匹分聞こえてきた。

 これが副産物のホブゴブリンだ。

 ゴブリンよりは強いが、金は多く持っているし、たまにいい情報を持っていたりする。

 取り合えず俺は紐でホブゴブリンを拘束していく。

 四匹の持っていたスマートフォンのロックを脅して外させ、連絡先を確認する。

 一匹目…………ハズレ、二匹目…………ハズレ、三匹目…………ハズレ、四匹目…………あった。

 四匹目に早矢香ちゃんの両親の連絡先が載っていた。

 ご丁寧に住所まで載っている。

「くっくっ……これで終わりだ! 魔王めッ!」

 そう。これは自作自演なのだ。早矢香ちゃんの両親は魔王の手下。魔王の命令で早矢香ちゃんを魔王に渡し、失踪届けを提出したのだ。

 俺はホブゴブリンから合計十六万ものお金を手に入れ手下の元へ向かっていった。


 とある一軒家中に悲鳴が轟く。

 魔王の手下の家のドアをぶっ壊し中に入ると、手下はご飯を食べていたようだ。

 俺は一番厄介そうな男の方を玄関に置いてあったバールの様なもので頭を叩きつけ無力化する。

 女の方はただ叫ぶ事しか出来ない無能だったようで簡単に拘束をすることが出来た。

 ──さて、どうやって男の方を起ころうか。

 俺は少し考えてから、バールの様なものを思いっきり足に突き刺すことにした。

「────ッッ!?」

「やあ、おはよう。汚ならしい魔族共」

「だ、れ、だ──ッ」

「俺は勇者。とっとと魔王の場所を吐け」

「そんなものは知らないッ!」

「ほう、そんなことを未だに言えるか──」

 俺はサバイバルナイフを腰から抜き、女の方は元へ向かう。

「さて、お前が俺の問いに答えない毎に、こいつの何処かを切っていく」

「──ッッ!」

「最初はここだな」

 俺は女の服を乱暴に切り、全裸にする。

 女は暴れようとしているようだが、しっかり拘束されているため身動きもろくにとれない筈だ。

「次は親指だな」

「ッ!」

 二人が息を飲むのが分かり、凄く気持ちがいい。

「魔王の居場所はどこだ?」

「知らないッ! 本当に知らないんだッ!」

 俺は問答無用で親指を切断する。

「んんんんん──ッ!!」

「何度でも問おう──」

 最終的に両手両足の指を全部切り、次は目かなと思っていた所で男が折れたらしく、泣きながら魔王の居場所を吐いてくれた。

「…………まさか、交番に偽造していたとは、な」

 そこは町の交番だった。

 不真面目な警官なのか、居眠りをしている。

 …………こいつが魔王らしい。

「まあ、魔王らしいちゃあ、らしいが……」

 俺は音を立てないようにゆっくり侵入し、サバイバルナイフでサクッと首を刈り取った。

 少々呆気ないが、これで俺の勇者としての役目は終った。

 ──さて、拠点に戻ろう。

 早矢香ちゃんは無事だろうかと考えながら俺は来た道を辿るように戻っていく。

 家に帰ると何者かに包囲されていた。

「加賀宮隆二さんですか?」

 突然、三十代後半位のスーツ男から話しかけられる。

「はぁ、そうですけど……?」

 するとスーツ男は俺に何かを見せてこう言った。

「加賀宮隆二さん。貴方を監禁、殺傷、強盗殺人、殺人の容疑で逮捕します」

勇者の話を現実にしたらどうなる? と思って書いてみました。

意味不明なのは自分でもよく分かっています……

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