プロローグ 中編
森につながる大きな川の畔にたくさんの天幕がひしめいていた
天幕がたっている岸部とは反対側に男がねそべっている
身長は170くらいやせがた、年齢は20歳くらいに見える、髪は透き通るような真っ白で目は深い青、とても柔らかくどこか中性的な雰囲気をだしている、顔の造形はとても整っており百人に聞けば百人が美しいとこたえるだろう
傍らには2メートル程の大剣がおいてあった、それは神々が生涯をかけて作ったような勇ましさと威厳があった
体を包むカーキ色の大きめのジャケットはなんとなくふれてはならないなにかを感じる
「あと半日でおわりか」
男性にしてはやや高めな声からは微かな寂しさが感じ取れた
「最後にあのイベントだけクリアしようか」
そう呟いて男は起き上がり横においている相棒を背負い天幕えと向かった
(ほんっと長くやったな、新しいのさがさなきゃな)
今夜0時をもってCFOのサービスは終了する
それをかんがえるだけで男は悲しくてとても懐かしくなる
サービス開始から10年暇なときはほぼプレイしていたしお金のゆるすかぎりこのゲームにつぎ込んだ
レベル上げのためにひたすらキャンプがりをしたり、仲間にしたいモンスターのため超高難易度クエストをこなしたり、はたまた装備のため山を削りきる勢いで採掘してみたり
どんな困難も乗り越えいつしかぼっちオンライン屈指のプレイヤーと呼ばれるようになった
男がそんな今までの回想を思い出しながら歩いていた
「あっ、やっとみつけましたよ
もう、マスターどこ行ってたんですか?」
歩いてきたのは、20歳くらいの女性
顔立ちはきれいよりかわいいといった感じで男ならだれもが手に入れたいと思わせられるだろう、身長は160くらい、髪はきれいな茶色で腰あたりまで延ばされている、深い青色瞳は好奇心が旺盛な子供のように無邪気にみえる
真っ白なワンピースの上からカーキ色の腰くらいまであるパーカーのようなものを着首からは白いオオカミが形どられた木彫りの人形がついたネックレスをつけていた
右手に持つ170センチくらいの純白の杖はみるものが見れば本能的におびえるほどの魔力のがこもっていた
「ユズキは心配性だな、昼寝だよ」
「そうならいってくださいよ、いつもいつも心配かけてまぁ、いいですけど、それとレンさんがよんでましたよ」
「わかった、じゃあいってくるそれと今回数が多いから魔力回復薬もてるだけ持てよ」
そういってまっすぐ天幕群の間をぬって一番大きな天幕についた
「レンきたぞー」
「ん、マスターかアルモタヘイルのことでちょっとな」
そこには顔立ちは整っているが酷く冷たい印象を受ける眼鏡をかけた男性がいた
年齢は20歳くらいで瞳は青色で短めの輝く金色の髪で身長は180くらいの大柄
燃え盛る炎のような赤いフルプレートメイルをつけるその姿は静かに彼を歴戦の勇士であると語っていた
横においているなにか巨大な魔物の牙から削りだされた3メートルの先端にいくほど赤くなる槍は獰猛な生前を連想するような荒々しい気迫をまとっている
「今回は数が多すぎるしでてくる場所もバラバラ結界のぎりぎりで背後をとられないように布陣するのも考えたがそうなるとルシファーにすきほうだいされて蹂躙されておわりだろうしそれにマスターは守るの苦手だしな」
「確かに守りは好きじゃないなしおれステータスカンストしてるけど防具が受けるようじゃないし」
「というわけでだ、相手の主力の3匹を叩き潰すために4つのグループを作って最速でたたいてもういちど集合でどうだ」
「グループわけは?」
レンは少しだけ悩み答えた
「やはりマスターがヨルムンガンドで俺とユズキでルシファー、ウルザとステラでゼウス、ラウルは本陣を守護だな」
そう言ってレンは天幕の中央に置いてある机の上の地図に大剣を振り上げた男の駒を中央に右側に杖を構えた女と槍を構えた大男の駒を置き、左側には猫耳の少女と黒い竜の駒をおいた、最後に真ん中のちょうど後方にハンマーをもったドワーフの駒をおいた
「妥当だな、じゃあステラには俺から伝えとくからウルザとラウルには頼んだぞ」
それだけいうと天幕を後にし食事を作ってる場所に向かう
そこにつくと予想どおり赤い猫耳がこっそり鍋に近づいていた
「なにやってんだ腹ペコ幼女」
後ろから近付いてだきあげた
「マ、マスターか何の用じゃ、それに幼女じゃないのじゃ」
燃えるような赤い髪は肩にかかるぐらいで切っている、真ん丸の青い綺麗な瞳は彼女の幼さをいっそう引き立てる、140センチぐらいの小柄な体はいっそう愛らしさを強調している、いまも十分かわいいが将来は綺麗系になりそうなよかんがする
黒いローブを着ている見た目は子供が背伸びして大人のまねごとをしているような愛らしい雰囲気をかもしだしていた
「まったくまたつまみ食いか?ほんとに腹ペコ幼女だな」
「しかたないじゃろすくもんはすくんじゃ」
そう言って3本の尻尾でびしびしたたいてくる
アイテムボックスからこの前狩ったワイバーンの串焼きをとりだす
「ほらこれで我慢してくれ、お前が食うとほかのがなくなるからな」
「おー!!流石マスター愛してるのじゃ」
「はいはい愛してる愛してるそれより口についてるぞ」
この後30分ほどステラとたわむれ作戦の説明をしていったん自分の天幕にもどっていった
「これは、これはマスター」
声の主は2.5メートル程の男、短く刈り込まれた黒髪と意志の強さを表すかのような深い青色の目、どこまでもさわやかな男らしい男といった感じ
身にまとうのは急所だけを守るレザーアーマー、背中には2本の両手用直剣まとう雰囲気は包みこむような穏やかな感じではあるが、どこか嵐の前の静けさを連想させる
「おお、ウルザか、レンから作戦は聞いたか?」
「はっ、必ずやマスターの怨敵差し違えてでも討ち果たしましょう」
「お、おうまあ気負いすぎるなよ」
そのあと少しだけウルザと体術について話してついでなのでラウルのところに向かった
「おお、マスターじゃねーかなんかあったか?」
150センチ程の小さいハンマーを磨くひげ面の男で茶色の髪を後ろにたばねている、青い瞳は力強い生命力にあふれていた
まとう鎧は頑丈さを追及したのかかなり厚く金属をかさねている、持っているハンマーはまがまがしいとてつもない圧力を感じる
不思議と何千年も大地にねをはった大樹を連想される
「いや、様子を見にな」
「それよりなんでおれが守りなんだよ、オレぁハンマー振り回すほうがすきなんだよ、タクよ」
「そういうなよ、ラウルの魔法は多人数に相性がいいからな、それにお前以外ゴーレム作れないしな」
「ケッ、まあいい、雑魚どもはおれが料理してやる、その代りきっちりやれよ」
これから1時間後決戦の地へ向かった