先輩と少年
いつも通り授業が終わった。
私はバイトをしているので部活はやっていない。
バイトは週に3回ある。
バイトがない日は本郷先輩を見に、サッカー部のところへ行っていた。
でも、本郷先輩はもう佑奈のもの。
私はきちんと身を引かないといけない。
だから私はバイトのない日は中学時代の友達の家に行って遊んでいる。
残念ながら今日はバイトがある。
だから授業が終わり、急いで教室を出てバイトへと向かった。
今日は意外と忙しいなと私が思っていると
『すいません!』
と呼ばれた。
『はい!』
と返事をし、呼ばれた場所へと向かった。
そこにいたのは
なんと
本郷先輩と今日私に声をかけた少年だった。
『あ〜!!
叶多先輩っ
こんなところで会えるなんて…
僕、幸せです!
制服も似合いますがその服もお似合いですね!!』
「おい、瑠弥。
この人知り合い??」
『んとねぇ。
知り合いというか僕の好きな人♪』
「へぇ〜。
確に可愛い子だね。」
『でしょでしょ!!
可愛いからってとらないでねっ
僕の叶多先輩なんだから!』
「はいはい。
君、名前叶多っていうの??」
ずっと兄弟で会話していたのにいきなり私に振ってきたので私はびっくりした。
[えっ!
あ、はい。
そうです。
宮本叶多です。]
「宮本叶多??
…あぁ!
佑奈の友達??」
[はいっ]
『ちょっとにぃちゃん!
叶多先輩と喋りすぎっ』
「ゴメン、ゴメン(笑)」
[お兄ちゃん??]
『そっ
僕のにぃちゃん☆
魁斗だよっ』
「うんっ
よろしくね。
叶多ちゃん。」
[よろしくお願いします!!]
『ねぇ、叶多先輩。
僕のこと覚えてる??』
[え?あぁ。
うん、覚えてるよ。
本郷瑠弥くん。]
『…なんか叶多先輩
僕と話すときテンション低ぃ〜。
でも
覚えてくれてたんですね!!
感激です♪
あと、僕にくんはいりませんよっ』
[あ…。
うん。]
『も〜!!
テ・ン・ショ・ン!!
…僕の名前、呼んでみて♪』
[え!?
…瑠弥…く…]
『くんはいらない!!』
[!!
…瑠弥。]
『先輩に名前呼ばれるなんて…♪
僕、先輩が大好きですっ!!』
[あなたが呼べって言ったじゃん。]
「…(笑)」
『にぃちゃん!
何がおかいしの??』
「いや、なんでもないよ(笑)」
『絶対うそだぁ』
こんな会話していたら
私は店長に呼ばれた。
『宮本さーん!!』
[はーい!!
すいません。
店長に呼ばれたんで行って来ます。]
「『行ってらっしゃい☆」』
私はその場を離れた。
(本郷先輩に可愛いって言われちゃったよ!!!
しかも叶多ちゃんって…
私、幸せ♪)
なんて思いながら
店長のところへ向かった。




