謎の涙
授業が終わり、瑠弥を待っていた。
部活は結構長いので暇だった。
だから私は、瑠弥の部活のサッカー部を見に行った。
瑠弥はすごく活躍していた。
私はその姿に見とれてしまっていた。
「叶多ちゃん!」
声をかけてくれたのは本郷先輩だった。
[わっ
びっくりした…]
「あはは☆
ゴメンね(笑)」
[い…いえ(笑)]
本郷先輩と少し喋っていると
"おい!!
瑠弥!大丈夫か!?"
と叫ぶ声が聞こえた。
瑠弥が倒れていた。
「瑠弥??」
そう言い、本郷先輩は瑠弥のところへ向かった。
私はグラウンドに入らず、その場で立ち尽していた。
その時
「叶多ちゃん!!」
と呼ばれた。
私はその声を聞き、瑠弥の元へと駆け付けた。
[瑠弥??]
『叶多…先輩??
ごめんなさい…
カッコ悪いとこ見せちゃって。』
[…バカ…]
私は小声でそう言った。
瑠弥は保健室に運ばれた。
私は心配だったのでみんなと一緒に保健室に行った。
倒れた原因は寝不足と日頃の疲れだそうだ。
『叶多先輩…
ホントにごめんなさいっ
僕…』
[…良かった。何もなくて。]
『ごめんなさい』
保健室には二人しかいなかったので
静かになってしまった。
[たまには休むのも必要だよっ]
『…はい』
[気をつけてね。
そういえば今日言いたいことがあるって言ってたよね??
なに??]
『今はちょっと…
こんなカッコ悪いとこ見せた後には言えないよ…。』
[はぁ…。
全然カッコ悪くないよ!
逆にかっこいいよっ
自分が倒れるまであんなに頑張って…
私とはおお違い…。]
私は自分と瑠弥を重ね合わせた。
そうすると自分が情けなさすぎだと思った。
なぜか分からないけど涙が出てきた。
すると瑠弥はビックリした顔をし
『叶多…先輩??』
と言った。
私は何も答えずただ泣いていた。




