第87話 ユキナのお姉ちゃん
アリシアはどうなってしまうか!?
アドレーヌ視点
「あわわわわ!わ、私がワ、ワタルと・・・キ、キスを・・・」
私はワタル様がアリシアを助けた時のことを話した。
あの現場についた時、廃墟の周りには様々な幼霊たちがたくさん浮いており、昼間のように明るかった。
側にはピカピカと点滅する馬車があり、光の中心にいるワタル様とアリシアを照らしている。
そう・・・それはまるで物語の一場面のような幻想的な光景になっており思わず息を呑んだ。
そのうちワタル様を中心に白い光が集まり、やがてアリシアとキスをしたではないか。
今後の展開を見てみたい気持ちはあったけど、我慢できずおばさんみたいな声を出してしまいワタル様に気づかれてしまった。
私が臨場感たっぷりに話すと、しばらくボーっとしていたアリシアは顔を赤くして、喚き出す。
「ワタル様は白い幼霊たちに頼んで、アリシアの体の中に注入したのよ!キスで!」
「注入!!!ワタルは私にキスで白いものを注入したのか?!」
「え、ええ・・・白いものって・・・白い幼霊をね!そして、あなたに魔力も注ぎ込んだわ」
「魔力も!白い魔力か?アドレーヌ?」
「白に拘るわね。色は分からないわ」
「そ、そうか」
「とにかく、アリシアはワタル様に白い幼霊と魔力を注ぎ込まれて、髪の色が変化した。分かった?」
「ああ・・・理解した」
アリシアは真っ白に染まった自分の髪を触りながら答える。
「つまり、アリシアは身も心も魔力でさえもワタル様によって変わってしまったの」
「ちょっと待て!心まで変わった覚えはないぞ!」
「ふーーーん〜〜本当かしら?」
「そうだぞ。私はワタルのことなんてなんとも・・・ん?なんだこの心のモヤモヤは?」
私は知っている。
アリシアはキスをされる前もワタル様を気にしていたことを!
世界はそれを愛と呼ぶ。
「そして、ワタル様はあなたにこう言ったのよ!「俺はお前を死なせない。お前を必ず助ける。愛しい人よ」と」
「なんだって!・・・いや・・・さすがにそれは嘘だろ?」
「チッ!」
「なぜ舌打ちした!」
さすがにそこまで物語通りにはいかないか。
「ゴホンッ!まぁとにかくこちらの体制が整うまで、アリシアにはユキナちゃんのお姉ちゃんになってもらいます」
「・・・なぜ?話が見えないぞ!」
そうね。端折りすぎたわ。
「幸い、髪が白くなったことで白竜族の親戚でも話が通るわ。それに目の色を変える魔道具で変装すれば完璧!」
「そ、そうだな。でもなんでユキナール様のお姉ちゃんなんだ?」
「それはね・・・」
「・・・そ、それは?」
「私の妹が増えるからに決まってるじゃない!」
「アドレーヌの趣味じゃないか!」
「二度にわたり私を心配させたアリシアに是非はないわ!とにかくあなたはユキナちゃんのお姉ちゃんとして過ごしてもらいます」
・・・・・・・・・
ワタル視点
「皆さん紹介します。ユキナちゃんのお姉ちゃんのシラユキ・ホワイトです」
「はじめまして・・・シラユキです。この度ユキナール様のお姉ちゃんになりました」
アリシアが死にかけた事件から2日経ち、目を覚ましたと報告を受けた俺たちはアリシアの寝室へと向かった。
俺が人工呼吸で白い幼霊を注ぎ込み、ユキナが癒しのブレスを施してもアリシアは目を覚まさなかった。
魔力の使いすぎでヘロヘロになってしまった俺は、アリシアの様子を良く確認する暇もなく、彼女は騎士団の馬車で屋敷に運び込まれていった。
アリシアはそのまま、面会謝絶の安静状態となり今日に至る。
セバスさんにドアを開けてもらい、部屋の中に入るとアドレーヌ様の横に見知らぬ女性が立っていた。
シラユキ?お姉ちゃん?アリシアはどこに行った?
「「「・・・・・・・・・」」」
俺とウェンディが口を開けて呆ける横で、ユキナは青ざめている。
シラユキと名乗った女性は、ユキナの髪とそっくりな白い色。その髪を高そうな髪飾りで後ろにまとめいる。
特徴的な黒いメガネを掛けており、その奥の瞳は金色だ。
何故かミルフィーユ王国の正装のような青いドレスを着て、お淑やかに佇んでいるが、下を向いてけして俺たちに顔を合わせようとしない。
ガバッ
「うわーん!!!ワタルお兄ちゃん!お父様に隠し子がいたなんて!私が第一王女だと思っていたのにー!!」
「よしよし・・・ユキナ・・・辛い時は泣いて良いんだぞ」
セバスさんの勉強会で王族はたくさんの後継者を作る義務があることは知っている。
自分の知らない姉妹が現れることもあるかも知れない。
でもアドレーヌ様は酷いじゃないか。ユキナはまだ子供だ。
紹介の仕方も順を追ってやるべきだろう。
「アドレーヌ様・・・こういうことは然るべき手順で、ユキナにショックを与えないようにお願いします」
「ワタル、ユキナ落ち着きなさい!この人族はアリシアよ」
「おいおいウェンディ・・・お前こそ落ち着け・・・なんでこの人がアリ・・・あれ?アリシアなの?」
よく見ると緑色の木の幼霊がフヨフヨ浮いている。それに魔力もアリシアそっくりだ。
「アリシアはワタル様の愛のキスで生まれ変わったのです。身も心も魔力もワタル様色に染まってしまいました」
は?
「よ、よろしくお願いします」
すでに俺の処理能力はこの状況を理解する限界を超えていた。
アドレーヌ視点
「あわわわわ!わ、私がワ、ワタルと・・・キ、キスを・・・」
私はワタル様がアリシアを助けた時のことを話した。
あの現場についた時、廃墟の周りには様々な幼霊たちがたくさん浮いており、昼間のように明るかった。
側にはピカピカと点滅する馬車があり、光の中心にいるワタル様とアリシアを照らしている。
そう・・・それはまるで物語の一場面のような幻想的な光景になっており思わず息を呑んだ。
そのうちワタル様を中心に白い光が集まり、やがてアリシアとキスをしたではないか。
今後の展開を見てみたい気持ちはあったけど、我慢できずおばさんみたいな声を出してしまいワタル様に気づかれてしまった。
私が臨場感たっぷりに話すと、しばらくボーっとしていたアリシアは顔を赤くして、喚き出す。
「ワタル様は白い幼霊たちに頼んで、アリシアの体の中に注入したのよ!キスで!」
「注入!!!ワタルは私にキスで白いものを注入したのか?!」
「え、ええ・・・白いものって・・・白い幼霊をね!そして、あなたに魔力も注ぎ込んだわ」
「魔力も!白い魔力か?アドレーヌ?」
「白に拘るわね。色は分からないわ」
「そ、そうか」
「とにかく、アリシアはワタル様に白い幼霊と魔力を注ぎ込まれて、髪の色が変化した。分かった?」
「ああ・・・理解した」
アリシアは真っ白に染まった自分の髪を触りながら答える。
「つまり、アリシアは身も心も魔力でさえもワタル様によって変わってしまったの」
「ちょっと待て!心まで変わった覚えはないぞ!」
「ふーーーん〜〜本当かしら?」
「そうだぞ。私はワタルのことなんてなんとも・・・ん?なんだこの心のモヤモヤは?」
私は知っている。
アリシアはキスをされる前もワタル様を気にしていたことを!
世界はそれを愛と呼ぶ。
「そして、ワタル様はあなたにこう言ったのよ!「俺はお前を死なせない。お前を必ず助ける。愛しい人よ」と」
「なんだって!・・・いや・・・さすがにそれは嘘だろ?」
「チッ!」
「なぜ舌打ちした!」
さすがにそこまで物語通りにはいかないか。
「ゴホンッ!まぁとにかくこちらの体制が整うまで、アリシアにはユキナちゃんのお姉ちゃんになってもらいます」
「・・・なぜ?話が見えないぞ!」
そうね。端折りすぎたわ。
「幸い、髪が白くなったことで白竜族の親戚でも話が通るわ。それに目の色を変える魔道具で変装すれば完璧!」
「そ、そうだな。でもなんでユキナール様のお姉ちゃんなんだ?」
「それはね・・・」
「・・・そ、それは?」
「私の妹が増えるからに決まってるじゃない!」
「アドレーヌの趣味じゃないか!」
「二度にわたり私を心配させたアリシアに是非はないわ!とにかくあなたはユキナちゃんのお姉ちゃんとして過ごしてもらいます」
・・・・・・・・・
ワタル視点
「皆さん紹介します。ユキナちゃんのお姉ちゃんのシラユキ・ホワイトです」
「はじめまして・・・シラユキです。この度ユキナール様のお姉ちゃんになりました」
アリシアが死にかけた事件から2日経ち、目を覚ましたと報告を受けた俺たちはアリシアの寝室へと向かった。
俺が人工呼吸で白い幼霊を注ぎ込み、ユキナが癒しのブレスを施してもアリシアは目を覚まさなかった。
魔力の使いすぎでヘロヘロになってしまった俺は、アリシアの様子を良く確認する暇もなく、彼女は騎士団の馬車で屋敷に運び込まれていった。
アリシアはそのまま、面会謝絶の安静状態となり今日に至る。
セバスさんにドアを開けてもらい、部屋の中に入るとアドレーヌ様の横に見知らぬ女性が立っていた。
シラユキ?お姉ちゃん?アリシアはどこに行った?
「「「・・・・・・・・・」」」
俺とウェンディが口を開けて呆ける横で、ユキナは青ざめている。
シラユキと名乗った女性は、ユキナの髪とそっくりな白い色。その髪を高そうな髪飾りで後ろにまとめいる。
特徴的な黒いメガネを掛けており、その奥の瞳は金色だ。
何故かミルフィーユ王国の正装のような青いドレスを着て、お淑やかに佇んでいるが、下を向いてけして俺たちに顔を合わせようとしない。
ガバッ
「うわーん!!!ワタルお兄ちゃん!お父様に隠し子がいたなんて!私が第一王女だと思っていたのにー!!」
「よしよし・・・ユキナ・・・辛い時は泣いて良いんだぞ」
セバスさんの勉強会で王族はたくさんの後継者を作る義務があることは知っている。
自分の知らない姉妹が現れることもあるかも知れない。
でもアドレーヌ様は酷いじゃないか。ユキナはまだ子供だ。
紹介の仕方も順を追ってやるべきだろう。
「アドレーヌ様・・・こういうことは然るべき手順で、ユキナにショックを与えないようにお願いします」
「ワタル、ユキナ落ち着きなさい!この人族はアリシアよ」
「おいおいウェンディ・・・お前こそ落ち着け・・・なんでこの人がアリ・・・あれ?アリシアなの?」
よく見ると緑色の木の幼霊がフヨフヨ浮いている。それに魔力もアリシアそっくりだ。
「アリシアはワタル様の愛のキスで生まれ変わったのです。身も心も魔力もワタル様色に染まってしまいました」
は?
「よ、よろしくお願いします」
すでに俺の処理能力はこの状況を理解する限界を超えていた。
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