↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貞操逆転世界の名探偵  作者: 若槻最中
二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/48

お菓子の家攻城戦2

https://twitter.com/Wakatsukimonaka

 入り口を追い出された私たちは事件現場に戻ってきた。そこで刑事らしき人が紙を天神先生に渡してくれる。どうやら相川さんが集めた情報をまとめて渡してくれるよう手配してくれたらしい。滅茶苦茶優秀じゃないあの人?一般人に情報をくれるのはどうかと思うけど。


 「死因は道の真ん中での銃撃。私たちが来た方向とは逆の方に通行人はいなかったらしく、犯人はそちらに逃げたのではないかという見立てらしいです。」

 「私たちの方に人は来ませんでしたもんね。」

 「はい、ですが…。」

 「窓ですか?マンションの中から犯人が撃ったと?」


 天神先生は顔を上の方へ向けた。事件があった道は片方をマンションの壁、もう片方を工事現場の壁に挟まれている。マンションの壁には窓があり、こちらを見られるようになっていた。


 「窓を開けて道を走る男性をバン。マンションの一階の窓を開ければかなり近い距離で撃てますね。」

 「でも被害者がこっちに逃げるとは限らなくないですか?マンションの中でどっちに逃げたのかを確認して、こちら側の窓に急いで来て開けて撃つ。間に合うんですかね?しかも角を曲がるかもわからない。」

 「うーん。でも被害者はマンション内で何かがあって逃げてきたのは間違いないと思います。」

 

 男性は全裸で飛び出してきていた。何かがないとあそこまで焦って出てこないだろう。


 「じゃあマンションでシャワーか何かを浴びていた時に何かがあって、被害者が逃げ出した。その被害者を犯人が追いかける。その後被害者はマンションを飛び出してきたが、マンション内で逃げる方向を確認した犯人が、被害者が角を曲がると予測して射殺した。こういうことですか?」

 「別に被害者が角を曲がるかどうかはそこまで問題じゃないと思います。窓を開けて被害者がいなければ、彼は角を曲がらず直進したとわかるので、そのまま窓から出て、私たちの来た方に出てきて追いかければいいですからね。」

 「シンプルに正面入り口から出て追いかけた方が早くないですか?」

 「そしたらフロントウーマンに見られちゃうじゃないですか。まあ外で銃を持った奴が待ち伏せしていた可能性も十分にありますけどね。」

 「うーん。」


 いまひとつ決定打に欠ける中悩んでいると、相川さんが帰ってきた。


 「どう?なんか考えられた?」

 「どうとでも考えられるせいでなんとも言えません。中はどうでした?」

 「被害者の部屋のシャワーが流しっぱなしになってた。後玄関ドアも開いてたね。」

 「じゃあやっぱりシャワー中になんかあったのかな?」

 「他はどうでしたか?」

 「あとは普通の部屋。争った形跡もなし。でもちょっとホコリぽかったのが気になったかな。」

 「ほう?」


 天神先生が唸った。相川さんがそうだ、といって続ける。


 「あと君たち窓から犯人が撃ったんじゃないかとか考えた?」

 「一応考えましたよ。」

 「それはなさそうな気がするよ。」


 相川さんがメモ帳を取り出して何かを書き始める。見たところ構造図のようだ。


挿絵(By みてみん)


 「この構造だと被害者がどちらに逃げたのかを確認して窓に移動しようと思ったら、どう頑張っても間に合わないよね。被害者が殺された位置からしてもさすがに早すぎる。ていうかそもそも倉庫の鍵閉まってたし。」

 「うーん。」

 「やっぱり一番考えやすいのは銃を持った犯人が外で待ち伏せして撃ったことかな。角を直進した先に銃を持った奴がいたら、被害者が角を曲がるのにも理由が付くし。」

 「でもそうなると複数犯の可能性がありますね。被害者もマンション内で何かがあったから出てきたのでしょうし。」

 「残念ながらそれも厳しそうです。」


 見ると女性警察官の人がいた。相川さんに敬礼をしてから報告をする。


 「マンション入り口前を見れる防犯カメラがあったので確認したところ、事件前後マンションの入り口前から事件現場の道の先に至るまで被害者と天神さん、有木さん以外の人影は確認できませんでした。」

 「事件現場の道とその先の道にはカメラは?」

 「残念ながらありませんでした。」


 となると私たちと被害者以外に私たち側から角を曲がってあの道に入っていった人はいないことになる。


 「であれば犯人は角を曲がった道の先にいたことになりますね。」

 「でも犯人は被害者がどこに逃げるのか完璧に予測できてたことになっちゃう。流石に考えにくくない?」

 「何か方法があったと考えるほかないです。でも確証のあることは何一つないですね。」

 「しょうがないね。…いったん解散!何かわかったら教えてあげる。」

 「いいのか、それ…。」


 しー、と人差し指を口に当てて相川さんが微笑む。そしてそのまま部下の人に指示を出しに行ってしまった。




よろしければ、評価、感想などよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。