第三話 夢少年act1 勇者の目覚め
『王都』にて
「くぁ。んー。おはよー。」
「おう。おはよ。今日は早いんだな?」
「あったりめぇだろ?なんてったって。今日は王都一の天才と呼ばれる。ユウのステータス公開日だからな。」
『勇者が旅に出てからもう五年も経つ。彼が死んだと思うものも多くいるだろう。しかし!彼は死んでなどいない!その証明として彼のステータスを公開しよう!これをみれば死ぬことなどないと考えを改めるだろう!』
種族名 人間 個体名 ユウ
ATK 53480 DEF 34800
スキル 勇者 英雄 ▲■み★殺し 成長 超回復 自動蘇生 逆転 反撃 反射 剣術 体術 破壊衝動 狂化 魔族殺し 魔物狩り 賢者
職業 勇者 バ※モ◆
「すげぇ!」「強すぎだろ…。」「これは死なないだろうな。」「なんだあれ?」「聞いたことのないスキルがあるな。」「さすが、勇者だぜ!」
一瞬で王都はお祭り騒ぎだ。露店なども始まっている。それだけユウは人気なのだろう。
「くだらねぇな。」
―――ユウ―――
「よっし。これでノルマ達成か。」
ユウは王から言われた通りに魔族を10人殺し終えそう呟いた。
そのまま魔族狩りを続けるのかと思いきや踵を返し戻っていく。
「はぁ。別に魔族殺しても楽しくねぇし。」
そんな愚痴をこぼしながら襲いかかってくるワイバーンを蹴散らした。そんな彼は茂みから聞こえた僅かな音に気づく。
「!そこか…!逃がさねぇ!」
茂みから飛び出し逃げたしたのは、いまみーであった。
いまみーは走る。やはり村を出たのは間違いであった。人間を一目みたいがために村を飛び出して来たが、やっとの思いで見つけた人間は。いや、あれは人間じゃない。バケモノだ!あんなに同族の血で汚れたものは見たことがない。追ってきている、あぁ。父さん、母さん。ごめん。俺、全然親孝行出来な―――
「まずは一匹。こっちに逃げたってことは、ここら辺に村があるな。ラッキーだなぁ♪」
その日、いまみーの村がひとつなくなった。




