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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜異章再成編〜
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別世界達:1

「あら霊夢、あれを倒せたのね。

これで一件落着ね」

「いいえ、まだ終わってないわ」

「…?」

「それは…この案件の首謀者を倒すこと」

「首謀者…?」

「…とぼけないで。貴方の事よ…!」

「…はぁ…何を言ってるのかしら?」


霊夢は、紫と会話している。

しかし、紫は相変わらずの偽物の方である。


「言い逃れは出来ない。貴方を倒す」

「冗談言わないで、

何を言ってるのか分からないし、

そもそも私に勝てるの?」

「勝てるわ。何故なら偽物だから」

「…やれ」


直後、霊夢は背後から放たれた、

真赤な炎に包まれた。

しかし、彼女にはそれが効かなかった。

先程の颯花との戦いによって発生した、

全身を包む輝く白い光に守られていた。


「…おかしい…この世界の巫女はどうなってる…」

「貴方は…?」

「…私?…妹紅だ」

「妹紅…ね。貴方も敵なのかしら?」

「え…ああ、そうだ。仕方ないことだが」

「なら…先に動きを止める」

「えっ…!何を…!」


直後に放たれた無数の霊符が、

妹紅の周囲を取り囲み、そして結界となった。

妹紅がどんなことをしても、

それは破られる事を知らない。


「そんな所で霊力を使っていいのかしら?」

「大丈夫だわ、しかも全然使ってないから 」

「…。さっきの霊夢と全く違うわね」

「褒め言葉として受け取るわ」


霊夢は紫へと歩み出す。

そこへ紫は隙間から道路標識棒が放たれる。

しかし霊夢はそれを軽々と棒で弾く。


「この程度…さすが偽物ね」

「くっ…調子に乗るな。巫女が」


偽物の紫は、色が反転した。


「なにそれ?カメレオンか何かかしら」

「そうやって調子に乗っていると、

痛い目に遭うぞ」

「どうかしらね。やってみなさいよ」


そして彼女の足下から、5つ標識棒が飛び出た。

しかし、瞬時に霊夢はワープ。

紫が霊夢に蹴り飛ばされた。


「あんた、やっぱ使い方分かってないのね」

「ほざくな…!」

「私にはあんたがどんな存在か分からないわ。

教えなさいよ」

「ふっ…異世界の颯花といえばいいか」

「へぇ…略して異颯にしておくわ」

「…全く…甘く見られたものだ」

「甘く見られてるのは、あんたがあの颯花と、

全く違うからだわ。

私は最後、彼女に嘘をついた。

本当は記憶は取り戻していない」


その発言に、異颯花は驚いた。


「なっ…取り戻さずどうして私に抗えた…。

信頼させておいた筈だが…!」

「さあね…あの子の戦いはほぼ孤独だった。

圧倒的な戦力差でも、一歩も下がらず戦ってた。

私はあの子が嘘をついているとは思えない」

「それだけで味方を裏切れるとはな…

だが、こいつで貴様の仲間を戦わせるまで…」

「…甘いわ」


霊夢は再びワープする。

その瞬間移動には、全く硬直等の隙はない。


「封魔亜空穴」

「瞬間移動に隙がない…何故だ…!」


そして異颯花は魔理沙へと変化、

箒を蹴り飛ばし自らも移動したが、

頭上から降った針状の弾幕で、

水の容器に穴が空いた。


「馬鹿な…これがなければ貴様は…貴様らは!」

「別に問題ないわ。記憶なんて結果で作ればいい」

「な…なんと…だが、実は転送完了まで、

残り30分だ!30分で私を倒せるかな?」

「余裕ね。あんた特別に強くないし」

「さあ…どうかな?」


異颯花は、霊夢の姿へと変化する。


「私の能力は相手の姿能力を模倣出来る…

そして、その能力を2倍にすることも可能。

あとは…分かるな?」

「…面倒な奴ね。まだあの子の方が良かったわ」


そして、服装の色が反転。

彼女からも輝く光を放っている。


「さあ…始めようじゃないか」

「その顔で言わないで欲しいわね。

しかも既に始まって…」


直後、霊夢の視界の目の前に、

異颯花の飛び蹴りが写った。

そして、防御は間に合ったが

かなり吹き飛ばされた。


「威力が小さい…まだ慣れてないのね」

「ふっ…だがダメージは入った。

これだけでも充分だ」

「へぇ…もっと来なさいよ。やってみなさい…!」

「自信過剰な巫女だ…!」


互いに接近し、振り上げたお祓い棒が衝突。

しかしすぐに霊夢の持っていた棒が折れた。


「力量差だ!調子に乗った貴様が悪いな!」

「無策に突っ込む様なのんきな性格、

してないから!」

「ぬっ…!」


異颯花の片足に霊符が張り付き、

彼女の動きを封じた。


「…妖怪バスター!」

「ふっ…甘いな!妖怪バスター!」


互いの飛ばした霊符がぶつかり爆発する。

しかし個数は倍異颯花の方が数が多く、

数枚は爆煙を潜り抜け霊夢へと向かう。


「速度が遅いわよ、そんなんじゃ猿にも当たらない」

「自分を猿と呼ぶとはな!意外な!」

「誰も私のことなんか言ってないわ!全く…」


そしてその速度の遅い霊符を回避しつつ、

霊夢は異颯花へと突撃する。


「貴様の弱点はどこ?あの子と一緒かしら?」

「あんな機械と…一緒にするなあ!」


異颯花はパチェリーに変化、

火力、弾速、密度ともに最高クラスの弾幕が、

霊夢の視界を覆う。


「性能は良し。だけど…性能に振り回されてる。

あなたの実力不足よ」

「貴様も奴も…あの世界の貴様も…!

馬鹿にしやがって…!!」

「…。そんな向こうの私たちに、

ここまで遥々やって来たの?」

「ああそうさ、肝心なお前がしぶといからな!

私はあの糞野郎を扱き使うのだけにここへ来た!」

「相変わらず貴方達は…あの子と同じ、

嘘つきが多いわよね…!」


霊夢は再びワープ、背後の無防備で、

接近戦に弱いパチェリーに仕掛ける。


「甘いな!行動がワンパターンだッ!!」

「…」


足下から伸びたツルが霊夢の脚に絡みつく。


「勝ったな!終わりだあ!」


そして異颯花は振り向きつつ魔理沙へ変化、

ミニ八卦路から放たれた極大な閃光が、

霊夢を包み込んだ。

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