造り者達:3
「くそっ…たれ…!
…離れろぉお!」
「そう怒るな?もっとしてやるのに」
颯花はレミリアの形態を解除し、
魔理沙の形態に変化、
出現したミニ八卦炉の威力の小さなマスパが、
少しだけ旧颯花との距離を広げた。
直後に能力が強制解除、更には、
自身の吸血鬼の力も終了してしまった。
颯花が素の状態に戻った。
「はいはい終了〜
大人しく痛みつけられましょうね〜」
「この…馬鹿にしやがって…!」
颯花は刺剣を取り出し、自らの左脚を斬り離した。
そして、その斬った部分から刺剣の刀身を短くし、
全く雑な義足の様に使った。
立ち上がる事は出来たが、
刺さっている部分に激痛が走っている。
「へぇ〜まだ抵抗するんだ?」
「…」
「まだ歩き慣れてないな、
殺さない様に痛みつけてやるよ…
神槍『スピア・ザ・グングニル』…!」
旧颯花は手元の槍を掲げた。
その槍は更に色の黒みが増し、
大きさも増していった。
「投げてみろよ…ド畜生…!」
「ああ?いいよ?斬ろうとしたけどそっちの方が
楽でいいね」
旧颯花は大地に左脚を叩きつけ、
大地に刺さった様な状態になった。
その場に固定された彼女の腕に回る力が増し、
その後、思いきり颯花へ投げた。
「…両腕の機械を露出…
最大出力形態…!」
「またそんなの使うのか?
それで軌道がズレて死ぬなよ?」
「…一か八か…やる…やってやる…!」
直後、颯花の両腕の機械と、
旧颯花の禍々しい槍が互いに力を競い合う。
颯花の機械がギリギリの状態で耐えている。
それが今の現状だった。
「なんか迫力ないなぁ…!
二本目追加ッ!」
「…ッ!?」
その槍に投げられたもう一つの槍が触れた。
その2つの槍は融合し、更に大きな状態となった。
「…まだだ…!」
「確かに、まだ迫力ないなぁ?
お前が役不足なだけだな!
やっぱりこのまま…死んで?」
その後、旧颯花は両腕に槍を生成、
次々と投げられ、
次第に禍々しい槍は大きくなっていった。
しかし、依然と颯花はそれを耐えていた。
ほぼ奇跡の状態だった。
「まだ耐えるのか?いい加減死ね」
「…まだ…あと少し…!」
「あと少し…?そんな少しの余裕も渡さん!」
旧颯花は、その極大な槍を両腕で押した。
槍の進む力と彼女の力が合わさり、
その大きな力は、
颯花の腕に更に大きな亀裂を入れた。
颯花のフェイスの左眼のレンズが破損し、
内部のカメラ部分が丸見えの状態になった。
「…こんな事で…負けてたまるか…」
「…こんな奴に…負けてたまるか…」
「こんな所で負けられないんだぁああああ!!!」
「止めだァ!ぶち抜かれろおおおおおおお!!!」
直後、極大な槍は旧颯花の前を行き、
そしてその場所と槍が大きな爆発を発生させた。
辺りが土煙で視界を塞がれた。
その土煙から脱出し、その場所を見つめていた。
「勝った!これでこの世界の桐初 颯花はこの私!
この私こそ正しい!私が正義!
ノミからジンベエザメまで!
多彩な生物共!この神に従えッ!
ハハハハハハハハハハハハハハハッ!!
最高にイイ気分だァ!」
土煙が引いた。
その颯花が居た場所から半径100m程、
大きなクレーターを生成するほどの爆発だった。
「これほどの爆発だ、奴の死体はなかろうな?
ま、あっても塵にするだけだが!」
そして、颯花が確認に向かう。
彼女の死体も残骸もない。
「ふっ…終わった…!!」
「…待てよ、ゴミ以下の最低サイコパス野郎」