旧颯花の異変
さてと、こんなものか。
忘れる訳ないだろ?私は私さ。
妨害はしないと言った。
それは確かだよ、だけどな、
協力しないなんて言ってないね。
私が本当のゼィルであることを証明する。
私は唯一、八雲紫という者の正体、または
八雲紫という人物の能力が使えるわけさ。
あの成虫君では今まで通り劣化してしまう、
でも私は違う。
弱体化無しのそのまま使える。
これにより私だけが出来る事が、
更に増えた訳だ。
もう私1人で皆を救えるのさ・・・
ハハ・・・あの偽物には退場してもらわんとな。
紛い物は二つも要らないさ。
奴の戦闘中にでも殺してやるかな。
安心しろ、私はジーグとも、貴様とも違う、
私がいれば・・・私だけいれば、
平和に出来るのさ・・・!
その生命絶たれるまで、
首を長くして待っていろ・・・!
「あれっ神社にはもう言ったの?」
「・・・ (なんだ、こいつか。まだ利用出来るな)」
「ああ、行ったよ」
「へぇ、早いね、そこに魔理沙はいたかい?」
「ええ、居たね」
「そう、ありがとね。んじゃ」
「・・・早速、脳内思考盗聴機が役に立ったか。
一応、魔理沙に報告しとくか」
「・・・その話、聞き捨てならんな」
「・・・まずっ」
「フン、そんな事話した所で、
何も変わることは無いさ。
私が殺るのは阻む敵と偽物だけさ」
「・・・」
「じゃあ、またな」
旧颯花は謎の空間へ入っていった。
「・・・不思議なやつだなぁ」
「へぇ、あいつがねぇ・・・」
「とりあえずそれで全て話したよ」
「戦力にはなるけど、一応注意しておこうかな」
「とりあえず修理中に発信機を付けたゾ。
何かあったら報告するよ」
「おう!よろしく」
「へぇ、あいつがねぇ・・・」
「魔理沙と同じ事言ってるよ」
「一緒にしないで。それで、どうしろと?」
「いや別に、気になったから話しただけだよ」
「話しただけだよって・・・まあいっか、
あんたも何かあったら逃げなさいよ」
「大丈夫、あいつから殺意は感じなかったよ」
「人はコロコロ変わるからね、
後で殺しに来るかもよ?」
「巫女が物騒なことを言って・・・」
「まあここへは逃げて来ないでね。
神社壊れたら怒るから」
「人命<神社かぁ・・・酷い巫女だなぁ」
「酷い巫女で結構」
その後、にとりは去っていた。
「・・・で、どう思うのよ、新颯花さん」
「・・・どうも思わんな。
自分の思いを忘れていないだけでも嬉しいさ」
「あんた、自分が殺されるかもしれないのよ?」
「今まで通りじゃないか、何故そう質問する?」
「自分に殺されるのは今まで通りじゃないでしょ」
「自分を殺そうとした事は何度もあるよ」
「はぁ・・・面倒くさくなってきたから
もういいわ」
「悪かったな・・・私はこういう奴なんだ」
「知ってた」
「まあそうなるわな・・・」