博麗神社
「着いたわね・・・追っ手は・・・?」
「・・・来てないぜ」
霊夢と魔理沙が博麗神社へ到着した。
「・・・とりあえず休憩しましょ。
連続戦は疲れるわ」
「霊夢〜飯ぃ〜・・・」
「私は飯じゃないわよ・・・
って、寝てるし・・・」
魔理沙を部屋へ運んだ。
「全く・・・咲夜達は大丈夫かしら・・・」
「こんにちはぁ!」
「うわぁっ!」
文の頬を驚いて殴ってしまった。
「いったぁ・・・何するんですか!」
「あんたねぇ!流石に敵だと思ったわ!」
「私は敵対してませんよ!」
「知ってるわ!何か用?」
「ジーグという人物と会話していた5人の、
その3人の正体が分かりました!」
「2人は?」
「またそうやって・・・
その2人は分かりませんでしたぁ」
「・・・そう。で、その3人は?」
「・・・?あっそれはですね、八雲一行ですね」
「紫が・・・?なんで・・・
そもそもあいつ今まで何してたのよ・・・」
「さぁ?」
「聞いてません」
「は、はぁ・・・」
「まぁ、その時聞けば良さそうだけど、
ジーグって奴の言ってた事が気になったわ」
「奴は危険だー、的な?」
「的な」
「霊夢、遅くなったわ」
「咲夜と颯花ね」
「なんで幼女になる必要あるんですかね・・・」
「魔理沙に言ってくれよ・・・」
「ちょっと待て、お前がちゃんと言わないのが悪い」
「はいはい・・・」
「魔理沙、起きてるじゃない」
「動くのがだるかったから運んでもらったのさ。
名案だろ?」
「どこが?」
「・・・さあ?」
「分かりませんね・・・」
「ちょ・・・」
その後、2日ほど警戒態勢だったが、
何も起こらず、平和のような日々だった。
相変わらず紫と会っていない。
魔理沙は自分の家へ戻った。
咲夜と颯花は、紅魔館跡地の瓦礫を撤去しつつ、
博麗神社で住まわせてもらっていた。
「・・・隠れて何か企んでるのかしら」
「・・・考えるだけ無駄だよ。そうだったとして、
まだこの現状で対策出来っこない。
咲夜だって腕が早く治るほど超人でもない」
「・・・そうね、しばらく様子見でしょうね」
「ですね・・・
私も瓦礫を撤去出来たら良かったのですが」
「無理しないで、私一人で頑張れるさ。
何かあれば巫女があるからさ」
「人を物みたいに言って・・・」
「どうせ暇だろ?手伝ってくれてもいいじゃないか?
この身体はまだ慣れてないのさ」
「私が暇そうに見える?」
「そうだね、8割くらいの人物が言いそう」
「私だって見回りくらいしてるわ!
少なくとも神社の掃除とか見回りとか休憩とか
昼寝とかおやつとか・・・」
「おい、後半がほとんど暇してるぞ」
「巫女にだって休息は必要です〜」
「体が怠けて飛べなくなるかもな」
「そんな怠けた生活してないわ!」
「自分の事は一番自分が知らないものだぞ」
「大丈夫、幻想郷一可愛い存在は霊夢さんだって
事は、 既に把握済みよ」
「自分で言うか・・・私ならまだレミィ達の方が、
可憐で可愛いと思うが、小さい所も」
「地味にその身体気に入ってるみたいね」
「なっ・・・馬鹿な・・・」
長々と会話が続く。
珍しく安息日であるからか、
みんなが気を抜けている。
こんな日々だけを続けて欲しいのにな。
全く、瓶の中で蟻を飼う子供のように、
蟻の気持ちを知らない神様な事だ。
こんなこと言えば、巫女に怒られるな。
ははっ、全く。
この彼女達の笑顔、いつまで見られるかな。