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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜奇九襲来編〜
47/245

バネの力/2人の個体:1

それは違った。

バヴンズは自ら腕を引きちぎった。

颯花にもう片方の腕が接近する。


「もらった!」

「・・・」


腕と腕が衝突した。

颯花の腕の内部骨格にヒビが入る音が、

森林に響き渡る。


「腕を潰した・・・このまま殺す!」

「・・・そうかな」


瞬間、バヴンズの腕が粉々になった。

バヴンズの両腕が潰された。


「なっ・・・!」

「所詮量産型の体のお前に、

耐久性なんか・・・あるわけないだろ」

「お前だって量産型だろ!」

「・・・確かに量産型でもあり、耐久性もない。

けどな・・・私には自己回復能力を備わっている。

『贔屓されてる』んだよ」

「殴った直後に回復したのか・・・?!」

「・・・さあな。これも性能差だ。私の嫌いな奴さ」

「まだだ・・・脚がある・・・!」


バヴンズは飛び上がった。


「・・・?空に上がったら蹴る物がないぞ」

「馬鹿め・・・こう使うんだよ!」


バヴンズの脚が切り離され、

胴体を踏み台にして高速で向かってきた。


「この速度・・・耐えられるかな!?」

「・・・耐えるまでもないよ」

「なっ・・・そんな筈はない!」


まっすぐ向かって来る両足は、

かなりの速度があり、防御は不可能だった。


「・・・ゲームやアニメみたいに、

わざわざ当たりに来る敵がいるとでも・・・?」

「・・・な・・・!」


颯花は横に回避した。

両足は颯花の隣を通っていく。

バヴンズの胴体が地面へ落下した。


「・・・相変わらず単純で馬鹿な奴だ」

「・・・ちっ・・・」

「お前から聞き出す事は無い。

その自爆装置を破壊させてもらう」

「・・・最後の希望が!」


颯花はハート型の飾りを取り出し、

それを刺剣に変化させた。

その刺剣が脳天を貫く。

バヴンズの機能が停止した。


「これがレミリアの思いか・・・

確かに、自分の紛い物は気持ち悪いな」


颯花はバヴンズの頭部を軽く蹴り、

道の端に寄せた。

紅魔館へ急ぐ。


「咲夜・・・大丈夫だろうな。

自爆装置の事も言っていれば・・・」


霊夢形態へ移行し、飛行しつつ向かった。

空が曇り始めていた。


「・・・ッ・・・この殺気は・・・」


彼女の真下に1人立っていた人物が居た。

その人物は颯花を見上げている。


「・・・ジーグ・・・我が未来の結末・・・か」

「おはよう・・・いや、こんにちは。

お久しぶりだねぇ・・・ゼィル」

「・・・ゼィルは過去の私だ。

今は桐初 颯花だ」

「そっかー、ま、どうでもいいや。

君も道具になる準備は出来たかい?」

「・・・洗脳されても私は惑わされんぞ」

「洗脳なんてチャチなもんじゃない。

記憶と意識はそのままに、

君をただの殺戮機械にする」

「ほぅ・・・それを私に出来ると?」

「・・・出来るさ、未来は決まっている」

「パラレルワールドってご存知?」

「そんなものなどない」


2人は構える。

8人よりもそっくりな2人は、

まるで双子のようだった。

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