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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜奇九襲来編〜
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黒黒白白魔法使い:2

「同じ事されてちゃ、埒があかないな!

質量で押し潰す!乱れ撃つぜぇ!」


周囲に展開した星型の輝弾と、

箒の後方にあるミニ八卦炉から、

様々な種類の弾幕を張った。


しかし、仮面は軽やかに回避していく。

速度は今までと同じのまま、接近してきた。


「そう来たのならば!」


魔理沙は上方へミニ八卦炉を向けた。


「ストラトフラクション!」


上に放たれた輝弾は、天井へ衝突せず、

そのまま魔理沙の周囲に落下してきた。

魔理沙はそこへ誘き寄せる。


「こっち来てみろ!」

「・・・」


仮面はまっすぐ魔理沙へ向かう。

その後、魔理沙は後方へ回避し、

仮面を輝弾が包み込んだ。


「・・・どうだ!」


煙が引いた。

仮面に大きな傷は無かった。

しかし、仮面は箒の後方のミニ八卦炉を

こちらに向けていた。


「・・・なっ!まずっ!」


何を飛ばすのか瞬時で分かった魔理沙は、

同様の行動を取った。

仮面は、箒から極太な閃光を発射した。


「やはりか!間に合えッ!」


2つの閃光が衝突した。

全く同じ威力であった。


「くぬぬ・・・この程度なら!」


しかし、魔理沙は自分に裏切られた。

仮面は視界ギリギリの右側に居た。


「この戦法は・・・!」


仮面の周囲にビットのような物が飛行していた。


「そいつは・・・儀符『オーレリーズサン』!

まだ作成途中な筈ッ!?」


ビットから多量の小さな輝弾が発射された。

弾速は早く、まるで弾丸のようだった。

それは魔理沙の全身に命中した。


「ぐっ・・・!」


魔理沙はそのまま後方へ落下した。

前方の閃光は吹き飛んだおかげで回避出来た。


「・・・まさか、

自分より自分を知っているなんて!」

「・・・」

「・・・これは・・・まずい・・・」


魔理沙は全身の痛みで動けずにいた。

仮面はミニ八卦炉を構え、止めを刺そうとした。


「待ってくれ!許してくれ!頼む」

「・・・」

「欲しいのがあれば何でもやるよ!」

「・・・」

「頼む、命だけは!」


仮面はミニ八卦炉を発射しようとした。

しかし、ミニ八卦炉からは閃光が発生せず、

全身を包み込むほどの爆発を生した。


「馬鹿め!引っかかったな!

重さで分からないのが悪いんだ!

そいつぁただのミニ八卦炉型爆弾だよ!」

「・・・!」


仮面に亀裂が入った。

仮面は、衝撃で膝をついた。


「終わりだぜ、さあ、

その仮面の下を見せるんだな」

「・・・」


仮面はよろつきながらも、ミニ八卦炉を向けた。


「まだやるのかよ・・・!」


魔理沙は仮面のその手から、

ミニ八卦炉を蹴り飛ばした。


「もう終わりだぜ、諦めろ」

「・・・」


大きな亀裂の音と同時に、

仮面は動きを停止した。

魔理沙は仮面に歩んだ。


「さてと、見せてもらおうか。

もちろん顔も同じだよな?」

「・・・」


仮面は相変わらず無言のままである。

今回はピクリとも動かなかった。


「まさか、死んでないよな?」


魔理沙は仮面を外した。

彼女もまた、他の皆と同じ目に遭っていた。

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