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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜奇九襲来編〜
36/245

紫色な魔女達:2

「・・・」

「貴方はどこまで真似れるのかしら?

私を真似した以上、

後悔程度では済まないわよ」

「・・・」


返答はない。

立ち方も同じであり、

鏡のような状態だった。


「ほんと、奇妙だわ。

魔力も真似できるものなら、

してみなさい!」


パチュリーは魔法陣を展開し、

多量の弾幕を張った。


「防げるのなら、してみなさい!」

「・・・」


しかし仮面は同じ様な魔法陣を展開、

全く同じ弾幕を張ったのであった。

互いの弾幕が相殺された。


「・・・まっまぐれだわ!次よ!」

「・・・」


パチュリーは火属性の魔法を放った。

炎で発生した高音が仮面を包み込む。


「熱で焼け死んでなさい!」

「・・・」

「・・・なっ・・・!」


仮面は結界を周囲に張っていた。

パチュリーが驚いた理由は、

対策方法が全く同じ考えであったからである。


「・・・偶然・・・よね」

「・・・」


パチュリーは手を向けた。

そこから発生した魔法陣から、巨大な

水流が発生した。

その水流はまっすぐ仮面へ向かう。

しかし、仮面から発生した風圧が、

水流の軌道を逸らしてしまった。


「・・・これも同じ考え・・・」

「・・・」

「あなたは一体誰なの!」

「・・・」


依然として語らず、

ただパチュリーを見つめている。

仮面の下には何があるのだろうか。


「(いつも通りでは通用しない・・・)」

「・・・」

「(・・・いつもと違う事をすれば・・・?)」

「・・・」


パチュリーはその場で地面に手を当て、

床に大きな魔法陣を作成した。

その魔法陣から、2本の巨大なつるが発生した。

その2本のつるは、枝分かれしつつ、

仮面へ伸びていく。


仮面は周囲に炎を放った。

つるが燃えていく。

そして完全に焼き尽くされ、消滅した。

仮面は全く攻めてこない。


「・・・何を考えてるの・・・」

「・・・」


相変わらずの反応であり、

想定内と思いつつ、いつもはしない事を

考えている。


「(魔法の重ねがけって今までやったかしら?)」

「・・・」

「(・・・とりあえず、やってみようかしら)」


パチュリーは手を向けた。

魔法陣が展開し、再び仮面を弾幕が包み込む。


「速度 上昇(ブースト)、風圧魔法!」


彼女の後方から風圧が吹き込む。

それは弾幕の速度を増加させた。


しかし、仮面の魔法の結界で、

完全に防御された。


「(これだと、速度を上げただけじゃない・・・)」

「・・・」

「(・・・フェイント・・・ね)」


彼女は再び手を向ける。

一つ目の魔法陣から水の弾丸が発射された。

それを仮面が蒸発させて無力化させようとした。

その時、水の弾丸からつるが伸びた。

しかし、炎で蒸発させようとしていた為、

そのまま躊躇われず焼き尽くされた。


水の弾丸はつるにより熱が届かず、

蒸発しなかった。

しかし、無理矢理につるを生やした為に、

進行方向がズレて足下に着弾した。

仮面の周囲がその水で濡れた。


パチュリーは自分の周囲に魔法陣を展開、

そこから出たつるを仮面へ向かわせる。

仮面はそれを焼き尽くそうとした。

その時、


「・・・!」

「引っかかったわね!それは燃える水よ!」


仮面の周囲が炎に包まれる。

しかし、彼女はそのままつるを焼き尽くした。

動きが鈍くなっていた。


「今だわ!火力で消し飛ばす!」

「・・・!」


パチュリーの前方へ巨大な魔法陣が展開され、

極太な閃光が仮面へ進む。

仮面は同じ様な魔法陣から、

同じ様な閃光を飛ばした。

2つの閃光は互角であったが、

炎により動きが鈍くなった仮面が体勢を崩し、

パチュリーの閃光が仮面を包み込んだ。


「・・・危ない、消し飛ばす所だったわ」

「・・・」


仮面は動かない。

パチュリーは仮面を手で触った。


「さあ、貴方の顔を見せなさい。

この最強魔女の私を完璧に真似した顔をね」

「・・・」

「・・・やだわー自分を褒めちゃってたわ〜

・・・って違う!」

「・・・」

「見るわよ・・・!」


パチュリーは仮面を外した。

先程の咲夜とほぼ同じ反応をした。

その現状を見て、立ち尽くしていた。

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