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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜紅霧異変編〜
29/245

破壊神

破壊神はレミリアを、

右腕ごと殴り、吹き飛ばした。

彼女は吹き飛ぶ、まるで弾丸のようだった。


「ふざけルな・・・ふざけルな・・・!!

このワタシにムカって!

ユウイにとうなんてッ!!」


レミリアは自力で体制を直した。

かなりの疲労が出ている。

吐き気やめまいがしている。


「オマエなんカにぃいいいッ!!!」


同じ速度で接近した。

彼女は破壊神の全身を殴る。

しかし、相変わらずの状況だった。


破壊神がレミリアの脚を掴み、

空へ投げた。

数秒で高度が上がった。

それを追撃するように、

近くにあった巨大な瓦礫を投げた。

その瓦礫には、既に血が付着していた。


「そんなモノなどッ!」


レミリアは拳で粉々にした。

互いが見つめ合う。


「ダゲキがキかぬなら、ツラヌけばいいッ!

神槍『スピア・ザ・グングニル』ッ!!」


巨大な光の槍が破壊神へ迫る。


「チノウがテイカしてるのね!

ヨけないなんてアイカわらずのバカねッ!

ケッキョクチョウテンに

ソンザイしているのはキュウケツキなのよッ!

カミなんかよりもウエのソンザイなのよッ! 」


破壊神は拳を振り上げる。

その拳は、光の槍を容易く叩きつけ無力化させた。

拳には、傷をも無い状態だった。


「ワタシのヤリが・・・!?」

「グォオオオオ・・・」


破壊神は飛び上がった。

脚力で速度を上げ、レミリアを蹴り下ろした。

蹴り下ろされたレミリアは地面へ

叩きつけられた。


「・・・このワタシが・・・」


彼女は目を開けた。


「・・・・・・ッ!?」


視界の目前に禍々しい髑髏の顔が映る。

その状況は、動物界での、

弱肉強食のようだった。


「ウォオオオオオオオオオオオ!!!!!」


目の前で叫ばれたレミリアに、

もうなす術も、戦う気力も消滅していた。

あったのは、恐怖そのものだった。


「やめろ・・・やめて・・・何をする気・・・!」


破壊神が大きく口を開ける。


「嫌・・・嫌・・・嫌ッ!誰かッ!誰かッ!」


破壊神が彼女の肉を噛みちぎった。


「嫌ああああああああああああ!!!!!」


噛みちぎった部分は、右の腕だった。

状況はどう見ても顔に噛み付こうと

していたのだが、瞬時に場所を変えた。

閉ざされた颯花の感情が、

破壊神の行動を抑えたのかもしれない。


破壊神が再び噛み付こうとした。

その時、


「・・・止めなさい・・・颯花・・・ッ!」


霊夢が叫んだ。

破壊神の動きが止まる。


「彼女はもう・・・戦う意思はない・・・

貴方が嫌う、他人を傷つける事を、

もうしなくていいのよ・・・!」


未だに破壊神は動かない。


「颯花っ!・・・私達は・・・死んでないぜ・・・

戻ってこい・・・そんな化物になんかなるな!

私達は・・・生きている!」

「もう戦わなくていい!

楽になりなさいッ!颯花!」

「・・・ウ・・・ォ・・・・・・」

「貴方は無意識の内に私を助けてくれた!

瓦礫を退かしてくれた!

だから・・・!」

「・・・」


破壊神の翼が消滅していく。

筋肉の膨張が収まり、

禍々しい光は無くなっていく。

破壊神は、あるべき姿に戻った。


彼女は空を見上げた。

青空が広がる空を見つめ、

何を思ったのかは、誰も知らなかった。


「・・・・・・・・・・・・私・・・は・・・」

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