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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜紅霧異変編〜
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背負う者と貫く者:2

颯花の模倣能力は美鈴になり、

グローブの百烈拳でナイフを弾いていく。

腕の機械は発熱して使用することが出来ず、、

その上時を再び止めることは出来なかった為である。


「このこのこの…ッ! 」


弾いていく程に、グローブに切り傷が入る。

やがて全てを弾き終わった彼女は能力を解いた。

息が荒くなるほどの疲労感があった。

しかし、その隙を逃すほどの相手ではなかった。

能力が違う為、時止め中に意識はなく、

突然と背後180°に大量のナイフが向かってくる。


「今度こそ…!」


その攻撃に即座に咲夜状態になり、

時を止め、それらのナイフの動きを止めた。


「諦めなさい。最後の忠告よ」

「遠慮はいらない。ナイフをありったけ出せ」

「…」


咲夜は時止めをある時間に発動した。

その時間は、完全に颯花は動けなかった。


「…!!」

「あなたの能力が3秒切ると同時に発動した。

よってその3秒から時間は進まず、

そしてあなたは再び能力を発動出来ず、

更に動く事も出来ない。

今からの6秒は、『私だけの世界』」


咲夜は颯花を囲むように、時計回りに移動し、

ありったけのナイフを投げれるだけ投げつける。

それらは刺さる寸前で止まっている。

そしてものの5秒で全体を数百本で囲んだ。


「…チェスや将棋でいう詰み…つまり、

チェックメイトにはまったのよ」

「…それは違う奴の台詞だ」


そして時は動き出す。

同時にナイフは動き始めた。


「終わりよ!首だけに例えなっても…

私の友人なのは変わらない…!

貴方だけは……絶対に殺さない…!」

「まだだ…まだ終わらんよ!」


咄嗟に颯花は雷光球を作るボタンを押した。

自分にも何故かわからなかったが、

後ほど原理を理解した。


ポチッ。


スイッチ音が響く。

その後颯花の身体は電気を帯び、

向かってくるナイフを全て受け流していく。

受け流しを効率よく出来るように、

颯花自身も避けるように体を動かした。


「何……!?」

「…身体を磁石みたいにした…。

弾く程の力は無いが、受け流すには充分だ」


彼女の内蔵武器が次々と顕になる。

彼女の蘇った洞察力と、生まれた決意と

、記憶を無くしても存在し続けた考察力が、

それと組み合わさり、戦闘の択となる。


「全く、何故奴は…ジーグは…

こんな装備を取り付けたんだろうな」

「私にもわからないわ…あんな奴」


また、この武器もクールタイムがあった。

10秒で30秒程と颯花は仮定する。

さすがに連続で使えないが、

使う場面が少ない為あまり問題は無いと思われる。


「何故お前は、そこまで少女達を、

信じて…疑いもせず…従うの…?」

「それが…私達の本来の使命であり、

彼女達は私の恩人です。恩人に仇を返すという、

そんなことは私がしたくないわ」

「そうか…相変わらずの性格だ。

頑固というか…それでいて素直で。

でも、それは違うんだよ」

「何が違う…あなたに何が分かるの?」

「主の世話をするのが役目なら、

主が非行に走るのを止めるのもメイドの役目だ。

今のあんたは…私と同等の、

使い古されたら捨てられる、『人形』だよ」

「言ってくれるわね…」


咲夜はナイフを取り出す。

残りの本数はいくつだろうか。

颯花にナイフは装備されておらず、

拾って使うしかなかったのである。

バレないように拾ったが、遂には見られてしまう。


「自分では精製出来ないのね!」

「精製…(自分で無から作ってるとでも言うのか?)」


彼女の読みは当たる。

何も無い所からナイフが出現している。

そしてナイフが1つ飛んでくる。


「(1つなら……いや、違う!)」


「(と言うことは…)」


彼女の読みは的中した。

先頭のナイフで隠れる位置に、

ナイフが通常通り複数向かってくる。

颯花は真後ろの天井にアンカーを投げ刺し、

そのまま後方へ移動、それらを回避する。


「(そういえば、あいつの能力があったな)」


再度身体を発光させ、変化させた。

カチューシャにはルーミアの髪飾りを、

小さくして二個つけたような感じになり、

服は彼女を真似た黒色基準に、

ショートパンツは黒く長いスカートになり、

動きづらくなっているが気にもしない。


「能力を使う!」


「…ッ!」


咲夜の視界を暗黒が覆った。

しかし、完全には覆ってないと思えた。

僅かに見えるようである。


「そう言えば…思ったんだけど」

「…?」

「このカチューシャ、飾りが二個、あるんだよ」

「あるわね…」

「2つの能力を組み合わせられるかもしれないのよ」

「まさか…!?」


試しに彼女は言ってみた。

もしかしたら出来るかもしれない。

そして予想が行動へ変化し、実行した。

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