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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜紅蒼運命編〜
137/245

圧倒的な実力差:2

「おういつまで寝てんだよ…?

もしかしてすぐ死んでくれるとか?」

「……な訳…無いだろ………クソ……」


その場で動けず寝そべっている颯花の頭を掴み、

メシアは勢いよく持ち上げた。

颯花はとても尋常ではない痛みを感じている。


「この状況で命乞いしないんだ〜…

その意志の強さだけは認めてあげるよ…なぁ!」


そして、勢いよく大地へと叩き込んだ。

颯花の顔が大地へめり込んでいる。


「どうして結果は見えているのに頑張る…?

お前では……勝ち目がないというのに…!」

「…」


その動きもしない彼女を上から何度も、

止めることなく踏みつけている。

その度に彼女から血が吹き出て、

メシアの紅い服を更に紅く染め上げている。


「さっさと死ねば…

痛い目に遭わずに済んだものを…」

「…」

「聞いてんのか?紛い物ッ!」


再び颯花を持ち上げ、頭部を何度も殴る。


「お前に力が無いからそうなったのさ…!

そして!お前に力が無いから!

お前の仲間も苦しみ悶え死ぬ事になる…!

お前が悪いのさ……お前が!」

「…」

「お前のせいで…あの雑魚共が死ぬんだ…!

あんな馬鹿みたいに守り合って、死んで!

悲しんで!哀れ過ぎんだよ!お前らは!

現実を避けるから…見ないから苦しむ…!

不要な感情を持ったゴミ共が…人間みたいにな!」

「…ッ……」


その時、何度も殴っていたその拳は、

再び動き出した颯花の腕に掴まれた。


「……確かによ…

…お前からすればゴミかもしれない…

だけど…そこがいいのさ…人間臭くて…

自分の身を顧みず、仲間を守ってよ…

それは…意味のない行動なのかもしれない…

…けど…お前や…私には絶対ない…

人が人であるための…必ずなきゃならないもの…

…仲間を…信じること…!託すこと…!

人として生きるための…原動力…!

私達には分からない…人間らしさというものを!」

「ベラベラベラベラと…やかましいんだよッ!」


その掴まれた腕を振り払い、

思い切り頭部に腕を叩きつけた。

しかし、彼女はそれを踏ん張った。


「私には…どうして仲間が必要なのか分からない…

けど…信じることに、理由なんて要らない…!」


彼女の全身を、鮮やかな紅い光が包み込む。

それに怯え、メシアは彼女から遠ざかる。


「貴様…なんだ…その力は…!」

「お前には分からないさ…

私の身体から…己を通して出る力を…!」


そして、あの颯花特有の形の翼が生え、

2つの模倣能力をレミリアとフランに変化。

そのボロボロな姿でなお、相手に立ち向かう。


「なっ……生意気な…!」


メシアは颯花の頭へ回し蹴りを入れた。

しかし、命中したものの颯花は微動だにしない。


「今まで貸した借り…返してもらうよ」

「…ッ…!」


颯花はメシアの腹部を殴った。

彼女は大きく吹き飛んだ。そして、

あの頑丈だった服に亀裂が入った。

メシアが颯花の足下に這い蹲る形になった。


「ぐっ……クソが…!」

「お前が再び立ち上がるのに何秒必要か?

それと同時に、私の全力をお前に叩き込む。

さあ…立ちな…!…まだやりたりないのなら…!」

「(いつまでも…調子に乗りやがって…!

自分が優位に立てたからって…調子に乗るな…!

だがな…やはりお前もゴミクズだ…!

すぐさまトドメをさせばいいものを…

そんな勿体ぶる貴様の…)……負けだッ!」

「…!」


メシアは背後から、フランに攻撃させた。

しかし、それを分かっていたかのように、

その首を切り落とすように動いた彼女の腕を、

優しく片手で掴み、抑えた。


「一体…どこまで外道なんだ…

私の前の前の身体とは思えないな…」

「……グッ…偉そうに…!」

「勿体ぶるのが悪かったな…じゃあな…

あの世で幼女ちゃんに成敗されてきやがれ…!」

「ッ……!」


メシアを空高く投げた。

そして地面へ落下する前に、

颯花は両足を大地に差し込み、踏ん張り、

左手に全神経を注いだ。

全身の紅いオーラは左手に集まっていく。


「全力パンチは1回まで…それだけだ」


颯花の下へ再び落下していく。

メシアは体が動かなかった。

そして、その紅い身体に強大な一撃が放たれた。

その一撃は、

かなりの距離の周囲の木々を薙ぎ倒し、

更地にしてしまう程の風圧を持ち、

辺りに轟音とも呼べる爆音を放ち、

そして、殴った相手を跡形なく粉々に粉砕した。

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