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東方project 〜東方少女録〜  作者: mariari
〜紅蒼運命編〜
123/245

赤と紅:1

「じ…神社が…!?」

「チルノちゃん!」


ほぼ廃墟となっている神社の片隅に、

チルノが眠っていた。かなり怪我をしている。


「何が起きてるのよ…全然わかんないんだけど」

「赤い人がいきなり襲ってきて…」

「赤い人?誰よ」

「さ…さあ…?」


その廃墟を眺めつつ、

その神社へ霊夢と大妖精は戻ってきた。

チルノを出来るだけ手当をしたが、

この原因となる人物は居なかった。


「あっ…気がついた?」

「…霊夢…いや、魔理沙は!?」

「魔理沙?居ないけど」

「だっ大丈夫だよね…魔理沙だもんね」

「魔理沙もその赤い人と戦ったの?

としては魔理沙が居ない理由が知りたいし…

でもあんたをそこまでするその赤い人、

只者じゃあないわね」

「手加減されてるのに太刀打ち出来なかった…

みんなに早く知らせないと…!」

「無理しないの!私が周りに伝えるから」

「…」

「霊夢さん!チルノちゃん!あっち!」

「…。

…あれが…赤い人…ね」


深い森の中から赤い人影が歩み寄る。


「巫女が神社にご帰還してたか。

今回の巫女はやりがいがありそうだ」

「今回…?まあ、あんたが誰か知らないけど、

平和な時間と神社を壊したあんたを

そのままのほほんとなんかさせないわよ」


平和という言葉に反応し、メシアは嘲笑った。


「平和…?壁に囲まれた狭い世界なんかで?

一歩外を出てみればお前から見れば地獄なのに」

「あいにく外に出たいと思ったこともないわ」

「外じゃなくあの世なら行けるぞ?」

「…まだ死ねる歳じゃないし」

「人は何時でも死ねる、今だってお前は死ねる」

「そういう意味じゃないから…まったく…」


そのままメシアは霊夢へ歩み寄る。


「いい度胸ね、名前が聞きたいわ」

「メシアだ。現在はな」

「また救世主だのみたいな単語出して…

でもあんたのその雰囲気?オーラ?

やばそうなのが出てるから…手加減はしない」

「本気でやれ、すぐに死なれてはつまらん」

「じゃあこれはどうかしら?」


霊夢はメシアへ最速で霊符を飛ばした。

目で追うのがやっとの速度を飛ばしていたが、

霊夢自身もコントロールが効いていない。


「直撃で無傷なんて…

それは、その服のおかげかしら? 」

「お前の攻撃力が単にないだけだ。

それで、もう終わりか?」

「…。かかって来なさい」

「ふん…」


メシアはその場で空高く飛び上がった。

強く踏み込むこともなく、

単純に軽く飛んだだけでかなりの高度まで飛んだ。

そして何もない空間を踏みつけ、

一気に霊夢へと加速した。

左手を構え、霊夢へと殴りかかった。


「一直線に向かってくるのね!」

「さあこの攻撃、耐え切れるか?」


その左手を、霊夢はお払い棒を突き出し、

それらは互いに衝突した。

大きな音を出し、大地が揺れ動くほどの力だった。

霊夢の踏み込んでいる足下から、

複数の大きな亀裂が周囲へ伸びていた。


「…、凄い力ね…でもこの程度…」

「この程度でその状態なのか?

全くどの世界も…巫女は弱いな…!」


メシアはその左手でお払い棒を掴み、

霊夢の身体に蹴りの一撃を打ち込んだ。

掴んでいたお払い棒はへし折れ、

霊夢はかなり遠くへ吹き飛ばされる。


「ん…まだ本気ではないな?なぜ手を抜くのさ?」

「くっ…さあ…なんででしょうね…」

「…。そうだ、いいことを思いついた…!」


吹き飛んだ霊夢の方から、

廃墟の神社から見守るチルノ達の方を見た。

そして彼女はその方向へ歩み寄っていく。


「…なっ…なにを…!」

「フンフン…いいことさ…!」

「大ちゃんには…何もさせないから…!」

「チルノちゃん!無理をしないで!」


歩み寄るメシアへチルノは体の痛みを耐え、

勢いよく突撃し、氷の剣を振りかざした。

しかし、その剣は軽くへし折られ、

腹部へ重い一撃、更には首を絞められた。

苦しんでいるチルノを見て、

大妖精は躊躇いなく突撃した。


「チルノちゃんを離してッ!」

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