再びの平和
そして、3日が過ぎていく。
相変わらず平和な変わらない日々。
あの自動車はすべて塵となって消えた。
どうやら向こうの世界には幻想郷に、
自動車があったらしい。
それと、あの颯花の欠片も、塵となった。
最後の力を振り絞ったせいで、消えてしまった。
そう解釈していた。
霊夢は、庭でおやつを食べていたが、
せんべいが1つ無くなっていたことに気付く。
「紫…貴方ね…全く…」
「あら?颯花って子かもよ?」
「あの子はもうここにはいないわ」
「…そう」
「あら、いつもと違うわね。なんか優しいし。
しかもせんべい元に戻してるし」
「ふふっなんでかしらね?」
「あたしに言わないで」
「って、何よその機械」
「ああ…バイオニックアーム…?
にとりが言っていたわ。
この腕の原型は颯花の腕だって」
「ふーん…それと、あれって氷の娘よね」
「ああ、チルノね。別に食べてもいいわよ」
「私が妖怪や妖精を食べると?」
「うん」
「…」
紅魔館跡地にて。にとりと魔理沙が居た。
「相変わらず、痕形ねーな。で、
その新しい、
意識と直結可能なカメラで見えるか?」
「ああ、見えるさ。君も、ここも。
颯花がいないぶん、私達があのお墓を、
掃除してあげないとな」
「…ああ、私達がな」
「私も手伝ってあげてもいいわよ?」
「なんだアリスか」
「なんだって何よ…全く」
「まあいいや、
人数が多い分早く終わるし綺麗に出来る。
お前も頼むぞ」
「(魔理沙に頼まれた…♪) し、仕方ないわね!」
「てか本当にお前凄いよな、
あんな爆発で全身軽い火傷と失明、
命には別状ないってさ」
「私も運が良かったとしか言えないね、
正直死んだと思ったもん」
「無視ね…」
「何してんだよ、早く手伝ってくれよ」
「あー、はいはい…」
しばらくここの幻想郷は、平和が続いた。
しかし、それはここの世界だけだった。
「私は…地獄行きだろうか?」
「それは分からない。良ければすぐに魂が浄化、
新しい魂魄になって生まれ変わり、
悪ければ、どうなることやら…」
とある場所で、赤い髪の大きな鎌を持った女性と、
颯花が話していた。
その場所の存在は、まだ霊夢達は知らない。