表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「隣のトナカイさん」10円小説家で検索

「隣のトナカイさん」10円


ピンポーン。

「あのすいません」

図太いおばさんの声が聞こえる。

「誰だろ(こっちは一日の休みが貴重だってのに)」

「はい」

ガチャ、扉を開けた。

「回覧板です、隣のトナカイさんから」

「え、トナカイさん」

「トナカイさん。では」

「トナカイさん誰ですか」

「お隣さん」

「俺は内藤ですけど。隣は別の名前だった気がしたが」

「確かに渡したからね」

近所のおばさんは、回覧板を渡すとそそくさと去っていった。

「もう、なんだよあのおばさんは」

回覧板を開くのはめんどくさいので、明日にした。

次の日、仕事から帰ってポストを見る。

隣部屋の住人の名前を見て驚いた。

「と・な・か・い」

「…」

何かの陰謀なのか。はたまたふざけてやってんのか。あの回覧板を見ればわかる。そうだあの回覧板を。

部屋に入り、回覧板を開いた。

「間違っていた。全て間違っていた」

翌朝。

ピンポーン。

「あのすいません」

青年の声が聞こえる。

「はい(誰この人、彼氏じゃないしストーカー? )」

チェーンロックを掛け、扉を開けた。

「回覧板です、隣のトナカイさんから」

「え、トナカイさん? 」

「トナカイさんって誰ですか」

「お隣さん」

「私は、斉藤ですが、隣の人は誰だっけ」

「よろしく」

近所のお兄さんは、回覧板を渡すとそそくさと去っていった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ