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誰か僕を

作者: 遥 夏

 誰か僕をはげまして

 誰か僕をなぐさめて

 誰か僕を愛して


「少年よ、君はそれを望むというのかい?」

「それは誰でもいいというのかい?」


 誰か僕を受け入れて

 誰か僕を勇気付けて

 誰か僕を愛して


「少年よ、君はそれを願うというのかい?」

「身を裂かれるような叫び声をして訴え続け」


 誰か僕を認めて

 誰か僕を信じて

 誰か僕を愛して


「少年よ、君はそれを誰かに為したかい?」

「張り裂けそうな胸からつぶれきった声を振り絞って」


 誰か僕に気づいて

 誰か僕におしえて

 誰か僕に……

 愛のぬくもりを


「少年よ、君の利己よ」

「乞い求め続けて君はそれだけになっていく」


 誰か僕を抱きしめて

 誰か僕を許して

 誰か僕を愛して


「少年よ、目をひらきなさい」

「めくるめく世界の広さを感じなさい」


 誰か僕を……


「少年よ」

「それは君自身が」


 僕は誰を愛するだろう

 いま誰を想っているのだろう


「少年よ」

「それは君自身を」


 僕は誰かに愛されているだろうか

 僕は誰にでも愛を捧げるのに


「少年よ」

「それは君自身に」


 僕はうたう

 誰でも

 どんなひとにでも

 いつか届けと


「少年よ、目をこらしなさい」

「自分のことなど、どうでもよくなるほどの想いを蓄えなさい」


 僕は、うたう

「君へ、うたう」


 虚しい愛が誰かにゆきつく日を夢見て


「相手の都合すら」

「どうでもよくなるほどの愛に目覚めるときまで」

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