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第八話

投稿が空きました、

なかなか難産でした説明が上手く出来ないのがモドカシイ、

少しでも楽しめる人がいれば幸いです。

「…ってあんたら誰だ?」


そこには三人の女性がいた。


30歳くらいだろうか栗毛のポニーテールで眉が太く、美人の上に胸の大きな女性が、

「なぁ少年、私はこのあたりを治める馬騰という者だが話を聞かせてくれないかな?」


俺は作業を一時止めて、


「馬騰だって?女性の貴女が?まさか、字は寿成だ、なんて言わないでしょうね?」

と馬騰を名乗る女性に質問を返すと、


「ほう、私の字まで知っている割に君は私のことを知らないようだし詳しく話を聞きたいのだが、その前に少年、私は名乗ったが君は名前を教えてはくれないのかな?」



「あ、ああ、これは申し訳ない、俺の名は草薙将。」


「姓が草、名が薙、字が将で良いのかな?」


(態々字にまで分けて聞いてくるのは意趣返しだろうか?)

「いや、姓は草薙、名は将、字は無い。」



「ふむ、(事情ありってことかしら?)ねぇ将、貴男はさきほど自分が討った賊の身ぐるみを剥いでいると言っていたけれども、貴男一人で討ったのかしら?」



「ああ、そうだが話は少し後にさせてくれませんか?なにせ賊の死体の後始末をしたいんでね。」

(敬語とタメ語がごちゃまぜになっているなー、やばいかね?)


この時の将は自分の立ち位置や相手の立場等解らない事が多すぎる為に自分の取るべき態度を決めかねていたのだ。


作業を再開させようとした時に、


「なぁ、あんた後始末って何をするつもりなんだ?」

俺より少し歳下だろうか、馬騰を少女にした様な可愛い子が声をかけてきた、

(この子に名前を訪ねたら馬超って名乗るのかね?)


「んー、とりあえず穴を掘って燃やしてから埋める。」


「おいっ、いくら賊だからって燃やす必要まであるのかよ?」


(そうか、中国は儒教の影響で土葬時代が長かったんだっけか。)

実際には現代日本でも極少数ではあるが土葬は行われている。


「それはそうと君たち二人の名前をまだ聞いてないな、俺の名前は聞いてただろう?」

俺がそう言うと、


「あ、そうだな、草薙将って言ったっけ?あたしの名前は馬超、字は孟起だ。」


(やはり馬超を名乗ったか、とすると貂蝉の言っていたパラレルワールドってのは英雄の女性化のことか?)


等と考えていると馬超よりもう少し幼めの子が、

「将さん、将さん、たんぽぽはねー馬岱って言うんだよー。」


(このちっこい方は馬岱だったのか。)


「こらたんぽぽ、初めて会った人相手に真名を教えるような真似するんじゃない。」

と馬超が馬岱を注意していた。


「なぁ、馬超、真名って何のことだ?」



「「「え?」」」


(この子は字【は】無いと言っていた、字【が】無い、のではなく【は】と言ったのはそういった風習がない国の出身なのだろうか?少なくとも字の存在は知っているが自分には無いと言外に言ったのだ、それにこの子の格好は今まで見たことも聞いたこともないような格好をしている、この子が何をしたいのかは解らないけれどもとりあえず終わるまでは様子を見ましょう、終わったあとに事情を聞けばいい。)


「真名を知らないのか?真名っていうのはその人の本当の名前だよ、家族や親しいものにしか呼ぶことが許されない神聖なものなんだ、たとえ知っていたとしても許された人以外には口にしちゃいけない、迂闊に呼ぶとたとえ首を刎ねられても文句は言えないんだ。」

と馬超が説明をしてくれる。


「ふーん、許した者以外が真名を呼ぶっていうのは辱めたと言う事と同義っていう意味合いでいいのかな?」


「ああ、そう言う意味で考えても問題はないよ。」

と馬騰。


「親しい者以外が呼ばないっていう意味じゃぁ、俺の名、将も似たようなもんだ。」


「「「!!!」」」


「俺は大人になれば【剣皇(けんのう)】を継ぐからよほど親しくない限りは俺の事を将と呼ぶ人間はいないんじゃないかな?」


「じゃぁ、あんたは初めて会ったあたしたちに真名を許したっていうのか?」


「ああ、君らの流儀に従えばそういうことになるだろうが気にする必要はないよ、俺が勝手に許しただけだ、それに真名って言うのは誰かが預けたから自分も返すっていうほど安いものじゃあ無いんだろ?まぁ、細かい話は後にしよう、とりあえず片付けるから待っててくれ。」


死体を一箇所に集めておく。


「大体5m真っ角もありゃ大丈夫だろ、三人とも危ないから俺の後ろに下がっててくれ。」


三人は口々に「何をするの?」とつぶやいていたが俺は「まぁ見ててくれ。」と特に説明はしなかった。


腕を正面に突き出し両掌で球を作るように構える、

そこに氣で出来た球を作り出すようにイメージする。




「草薙流、六拾四式…發覇。」


凝縮した氣を地面に向けて放つ。




ドッカーーーーーン!!



大きな爆発音と共に地面が抉れる、大体5m×5m×5mの空間が収まるくらいの大きさの穴が出来上がっているはずだ。


「ちょ、将!!貴男一体何をしたの?」


「お前一体何をしたんだよっ!!」


「これ将さんがやったの?スッゴーイ。」


「ああ、氣で地面を掘ったんだよ、自力で掘るなんて面倒なことしてられないから。」


そう言いながら死体を一気に穴に放り込んでいく。



「浄化の焔よ…豪華焔っ!!」


穴の中で賊の死体が一気に燃え出す、

この後に賊のアジトを潰すつもりでいるから火力の高い焔で燃やすことにした。



「「「!!!」」」


三人にはちょっとショックだったみたいだ。




「さて骨になるまでに少し時間があるだろうから質問に答えますよ、馬騰殿。」

俺はそう言うとパイプ椅子を4つほど取り出して座るように進めた。









(パイプ椅子の使い方の説明からしなければいけないとは思わなかった。)


「色々聞きたいことはあるけれども、そうね、順番に行きましょう、まず将、貴男はどこから来たのかしら?」


「日本の東京です。」


「それはどのあたりなのかしら?」


「その質問に答えるにはここがどの辺なのかが解らないと答えらません。」


「貴男はここにいるのにどうやってきたのか答えられないということ?」


「気がついたときにはこの地にいたというのが正解です。」


「ここは漢帝国涼州は武威の外れよ。」


(本格的に三國志のパラレルワールドってことか、英雄の女性化、おそらくはそれだけじゃないと思うが貂蝉の言っていたことを信じるしかないようだな。)


ゴーグル型デバイスのレンズ兼モニターに文字が表示される。

【地図検索の結果…

中国甘粛省に似た地形の場所があります、

建物等が無いという事を除けばほぼ間違いないと思います、

後漢時代の地名に合わせれば涼州武威の外れと見て間違いありません。】


AIが空気を読んで口を挟まずにモニター表示にしてくれたのは助かった。


【私たちがタイムスリップをし、

ここがパラレルワールドの後漢時代であると認識する必要があると思います。】


【了解】

俺はモニターに目線で答えておいた。


「俺がここにどうやってやってきたのかは自分でも解らないから説明のしようがない、しかし俺の生まれ育った土地はこの大地のはるか東、海を越えた先にある島国です、秦の始皇帝が不老不死の妙薬を求めて徐福を遣わした伝説の土地です。」


「では貴男は仙人なのかしら?」


「いいえ、ただの少年ですよ。」


「ただの少年が100人の賊を一人で屠って、謎の力で大穴を開けて、謎の力であんな炎を生み出せるのかしら?」


「全ては氣の力なんですが、納得できませんか?」


「賊を屠る、大穴を開ける、ここまでは納得できても炎やこの【ぱいぷ椅子】をどうやって出したのか理解できないわ。」


「氣による炎の出し方は…」


「なぁ、仙人じゃないとすると将は天の御使いなのか?」


「へ?天の御使い?なんだそりゃ?」


「【天より飛来する一筋の流星、その流星は天の御使いを載せ乱世を鎮静す。】管輅の占いだよっ。」

と馬岱が答える。


「私たちがここに来たのは二人がこっちに流星が落ちるのを見たって言うんでね、それを調べに来たのさ。」

と馬騰。


(流星ねぇ、そういや俺が始末した賊も流星がどうとかお宝がどうとか言っていたな。)


【賊のアジト確定ここより南東2km】


「さて、そろそろ燃え尽きたようだし埋めるかね。」


そう言ってブルドーザーを出した、

三人は驚いていたが説明は後ですると約束し賊を焼いた穴を埋めていく。


埋め戻しを終えるとブルドーザーを仕舞う。


馬騰が、

「さっきの【ぱいぷ椅子】や今の【ぶるどーざー】を出したり消したりしたのは一体なんなの?それとこの【ぱいぷ椅子】や【ぶるどーざー】っていうのは一体なんなの?」


「順番に答えるよ、【パイプ椅子】や【ブルドーザー】を出したし消したりしたのは【封剣師】の技だ。」


馬騰が封剣師について聞こうとするのを手で制し、


「封剣師っていうのは簡単に言うと武具と契約して自分の中に取り込むんだ、それを出したり仕舞ったりできる、契約する側が武具だと認識すればいいだけの話だからそのへんの石ころだって契約できる、契約できないのは生き物くらいだ、【パイプ椅子】や【ブルドーザー】も俺が契約した物の内の一つでしかない、【パイプ椅子】や【ブルドーザー】っていうのは俺の国にある物で、構造とか作り方を聞かれても詳しく説明はできない。」


あんまりよく解っていない感じだ。


「どうして賊の死体を燃やしたんだ?」

と馬超が聞いてくる。


「死体の腐臭を嗅ぎつけて獣が集まってくるだろう?当然、蠅や鼠もよってくる、俺の居た国では蠅や鼠は疫病を広めると言われているから、その対策に死体を土葬にはしないで火葬にするという方法を採るのさ。」


これもあんまりよく解っていない感じだ。


「ま、すぐには解らないだろうし、【こんな技や知識を持った人間も居るんだ】くらいに考えてくれたほうがいいと思う、ここからすこし行ったところにこの賊の仲間の隠れ家がある様だから潰しに行くけれども馬騰さんも行きますか?」


との俺の問いに頷く馬騰と二人。



俺はロープとリアカーを取り出し2頭の馬にくくりつけると賊から手に入れた武具や銭等を積み込んだ、

契約して仕舞ってもよかったがどうせすぐに売りさばいてしまうものに氣を使っても仕方がないので今回は持って移動することにした。


術としての威力は、火→炎→焔で変わると思ってください、

火炎→火焔→業火→業火炎→業火焔→豪華炎→豪華焔。

これ以上の技があるのかどうかはまだ内緒という方向で。


降り立った場所は西涼、

原作キャラは馬超・馬岱・オリキャラは馬騰です、

しかし原作と少し違う感じがしますが…



おいおい解っていくと思います。


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